無理

─木ノ葉病院─

病室にて眠っているアスマの横には第八班の上忍師でアスマの恋人でもある夕日紅がいた。その他にもシカマル、いの、チョウジもアスマの病室を訪れていた。

紅「…そう…。アカネがアスマを助けてくれたのね。アカネが目を覚ましたら礼を言わなきゃ」
い「紅先生、少し聞きたい事があるんだけど…」
紅「何かしら？」
い「紅先生はカカシ先生の同期なんですよね？カカシ先生とアカネさんってどういう関係なんですか？」

いのがこの質問をしたのはアスマの治療中、アカネが最後に言っていた言葉が気になっていたからだった。

紅「カカシとアカネ？あの2人は暗部時代の先輩と後輩の関係よ」
い「そうだったんだ…」
シ「なあ、紅先生。アカネさんが
『アスマさんの事は私が絶対に死なせません。あなたに死なれては困るんです!!
────もうこれ以上、カカシ先輩が大切に思っている人を失わせたくないんです……！』
…って言ってたんすけど、何か知りません？」
紅「…ごめんなさい。それは私の口から言える事ではない気がするわ」
シ「そうすか…。すんません」

一方、アカネが眠る病室では修業中、他の忍に知らされて来たカカシ、ヤマト、ナルト、サクラ、サイの5人がいた。
皆が心配そうにアカネの事を見ている中、アカネが目を覚ます。

ヤ「アカネ…！」
カ「アカネ、大丈夫？」
『ヤマト先輩…カカシ先輩…それに皆も…。……あっ、私、火影室で…』
ヤ「綱手様が言うには、チャクラの使い過ぎだそうだよ」
カ「無茶は良くないけど、まあ、アスマを助けてくれてありがとね、アカネ」
『いえ…私はただ、カカシ先輩と紅さんの為にした事です』
カ「そ。じゃあオレ達は綱手様にアカネが目を覚ました事報告してくるから。ナルト、サクラ、サイ、アカネの事お願いね」
ナ「おう！」
ｻｸ「分かりました」
ｻｲ「はい」
ヤ「アカネ、くれぐれも無理は禁物だからね」
『分かっています。ご心配をおかけしました、ヤマト先輩』
ヤ「じゃあ、また後でね」

カカシとヤマトは病室から出ていった。

『ナルト達も心配かけたわね。ごめんなさい』
ｻｸ「いえ。かなり難解な任務だったみたいですし、仕方ないですよ。いのから聞いた話だとアスマ先生はアカネさんが治療する前はかなりの重症だったみたいですし…」
『えぇ…いつも以上にチャクラを使ったもの。でもまたすぐにあの2人とは戦闘になる。そう長くは休んでられないわ』
ナ「ムリすんなってばよ」
『分かってるわ…
(…でも、そういうわけにもいかないのよ)』