アスマ救済

そして、アスマと飛段との戦闘はアスマの重症と飛段と角都が退いた事で幕を下ろした。
アスマの重症の度合いは、かなり酷いもので今も息絶えだえというものだった。アスマは横たえられ、そんなアスマの周りにはシカマルと途中駆けつけたチョウジといのは医療忍術をかけながら囲んでいる。アカネもいのを手伝い医療忍術をかけている。
そして、アスマが最後だと思ってシカマル、いの、チョウジに言葉をかけた後、耐え切れずといったようにアカネが声を荒げながら言った。

『最期の言葉になんてさせません！私が…絶対にあなたを救います！！』

そう言い放つとアカネはアスマにかけていた医療忍術の勢いをあげる。いのはその勢いに押されてか手を離す。

『お願い、あなたも手伝って。
口寄せの術！！』

アカネは親指を噛んで血液を流し、地に手を当てた。そして、〝ボンッ！〟と音を立て現れたのは九尾の妖狐である九華だった。

『九華、アスマさんを助けたいの。あなたの治癒能力を貸してちょうだい』
九華「勿論よ。
秘術・妖狐変化」

九華は、人の姿に尾が9本と狐の耳が生えた姿へと化け、アカネのように医療忍術とは違う淡い橙色のチャクラをアスマに流し込む。

『アスマさんの事は私が絶対に死なせません。あなたに死なれては困るんです！！
────もうこれ以上、カカシ先輩が大切に思っている人を失わせたくないんです……！』
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飛段と角都との戦闘後、皆は里へと帰っていた。

『綱手様。何とかアスマさんの治療をし、一命は取り留めています。ですが、あまりにも重症の度合いが深く、少なくとも私の医療忍術でさえアスマさんがすぐに前線に立てるようになるまでとはいきませんでした。アスマさんが目を覚ますのがいつになるかさえも分からず…。すみません』
綱「いや。お前のおかげでアスマは生き延びたのだ。謝ることはない」
『はい…。ありがとう…ござい…ます…』

その時、アカネの体がふらつく。そしてアカネの体は傾いていき、アカネの体が床とぶつかる寸前に即座に席を立った綱手が一瞬でアカネの後ろまで行き、彼女の体を受け止める。

シ「アカネさん！？」

綱手はアカネの様子を確認する。

綱「…ただのチャクラの使い過ぎだ。アスマの治療で使い過ぎたんだろう」
シ「(アスマの為に……
『最期の言葉になんてさせません！私が…あなたを救います!!』
『アスマさんの事は私が絶対に死なせません。あなたに死なれては困るんです!!
────もうこれ以上、カカシ先輩が大切に思っている人を失わせたくないんです……！』)」
コ「アカネの事はどうしましょう？」
綱「シズネか暗部に木ノ葉病院まで運ばせる。心配するな。お前達はもう戻っていいぞ」
ｼ･ｺ･ｲ「はい」