招集

そして、その頃の木ノ葉の街中では、いのの家の花屋でアスマがバラの花束を買っていた。

い「誰に？」
ア「あ、いや、別に誰でも…」

いのの冷やかしにアスマは焦り、頭をかく。

ア「ま…またな」
い「紅先生によろしくね！」

そう言ったいのに立ち去ろうとしていたアスマの足が止まる。

ア「(な…何故それを？！)」
チ「あ、いたいた」

するとそこへ、シカマルとチョウジがやってくる。

シ「紅先生ん家（ち）行くとこわりぃんだけどよ」
ア「え？！お前達まで…どうして…？」
シ「は？んな事は誰でも… チ「シカマル！」ん？あ、あぁ…」

シカマルは真剣な顔で話し始める。

シ「五代目の命でアスマ班長以下オレ、チョウジ、いのは至急集合せよ、って伝令受けた」
ア「なに？！」
い「え…？元第十班全員？」

いのが店の中からつけていたエプロンを外しながら出てくる。

シ「あぁ…。それと、なんかアカネって奴も一緒だとか…」
ア「アカネ…？
(どっかで聞いた名のような…)
………行くぞ！」
─────────────────────────
─火影塔前─

伝令を受けた元第十班は火影塔に来ていた。そして、その火影塔の前に人が居り、それはアカネだった。

『アスマ班、来ましたね。アスマさんはお久しぶりですね。私が紅葉アカネです。どうぞ宜しく』
ア「紅葉アカネ…。………。ああ…お前だったか」
い「アスマ先生、会った事あるの？」
ア「ああ、10年前から数年間くらいカカシと一緒に行動しててな。それで会ったことがある。名前を聞いて思い出した。お前、全コピーの一族だろ？」
『はい』
ｼ･ﾁ･い「(全コピーの一族…？)」
『早く行きましょう。きっと綱手様がお待ちでしょうから』
ア「ああ」

─火影室─

綱「猿飛アスマ以下奈良シカマル、山中いの、秋道チョウジ、紅葉アカネの5人は、襲撃を受けた国境付近の村の調査任務にあたってもらう」
ｱ･ｼ･い･ﾁ「『はい！』」
綱「〝暁〟の動向も気になる時期だ。充分に注意してかかれ！」
シ「ナルトの奴はどうすんです？」

綱手は手元の任務の一覧を見る。

綱「(この程度のD級任務ならちょうど…。……墓荒らしか…)」
『………。…綱手様、お言葉ですがナルトに任務を与えようとしているなら私はアスマ班ではなくカカシ班についた方が宜しいのでは？ヒルゼン様から私への任務はどうなさるおつもりで？』
ア「(親父からの任務……？)」
綱「その点は今回アイツに出す任務では暴走する確率は無いも等しいだろう。充分ヤマトだけで事足りる。
それよりも今からお前達の行く任務の方が〝暁〟が現れる可能性がある。そのためのお前だ、アカネ」
『……分かりました』

その頃、修業をしているナルトはやっと木の葉を真っ二つにする事が出来ていた。

ナ｢｢やった──！！｣｣
ﾅ1「出来たってばよ！
やっぱオレってばスッゲーのか！？この調子であっちゅー間に新術マスターかァ！？」
カ「いや…この修業方法だから早いの。オレのすごいアイディアのお陰だから」
ヤ「ボクのお陰も結構あるんですけどね、カカシ先輩」

ヤマトは恨めしそうにそう言う。
ナルトは影分身を解く。

ナ「んなことより、さっそく次の修業を頼…」

ナルトは再び倒れそうになり、それをカカシが咄嗟に支える。

カ「…ま！お前だから出来るんだけどな。ヤマト、ついでに少し休憩しよう」
ヤ「分かりました」