難点

シ「何だ、影分身かよ」
ア「ナルトの奴…ウチの班にゃチョウジがいるって事忘れてんな」
シ「ひでーな…。
………出来るんスかねぇ。〝暁〟が本格的に動き出す前に新しい術なんて…」
ア「…さてな」
シ「ナルトの奴をどこかに匿った方が良くないっスか？〝暁〟と接触する前に…」
ア「それは五代目が決める事だ」
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多重影分身を利用して修業を行っていたナルトが一斉に何かに反応する。

ﾅ1「なるほど、そうだったのか！」
ﾅ2「よーしィ！」

それらを見ていたカカシは──

カ「(どうやら、アスマからコツが聞けたようだな。
さっそく影分身の特性を上手く活用してるじゃないか、ナルトの奴)」

その頃の火影室では──

ｼｽﾞ「火の国国境付近の村が何者かに襲撃を受けたとの報せが…」
綱「〝暁〟か？」
ｼｽﾞ「可能性は否定出来ませんが、どうやら雨隠れの里の者の疑いが」
綱「何故だ…？何故、隣国の里が…。下手をすれば国同士の争いに発展するやもしれんのに」
ｼｽﾞ「もしや、〝暁〟がナルト君を狙ってるとの情報を知り、その気に乗じて…」
綱「そこまで奴らも浅はかではあるまいが…。何（いず）れにせよ、状況を把握せねばなるまい。
………アスマとアカネを呼べ」
ｼｽﾞ「はい。でも…さらに里の上忍が減る事になります。もし今、〝暁〟がナルト君を奪いに来たら、彼を護る手数が…」
綱「……」

その頃の修業をしているナルト達の方は──

イチャパラを読んでいたカカシが顔を上げる。

カ「よーし！ここら辺で経験値を蓄積しておくぞ」
ナ｢｢………！｣｣
カ「修業を頭の中で反芻しながら影分身を解け」
ナ｢｢オッス！｣｣

ナルトは影分身を解く。すると、たくさんいたナルトが煙が晴れると1人となった。

ナ「フー……」

木遁で〝九尾〟のチャクラコントロールを行っていたヤマトも術を解く。

ヤ「ふぅー…」

ナルトは掌にある木の葉を見る。木の葉は斜めにほとんど切れている状態だ。

ナ「いける。もうすぐやれるってばよ…」

だがその時、ナルトが倒れそうになる。それをカカシが片手で支える。

カ「経験値と一緒に…精神的疲労も蓄積してしまうのが難点だな」

ナルトはすぐに目を覚まし、休憩しようと言うカカシの言う事を聞かずに修業を再開させる。そんなナルトにヤマトも慌ててすぐに術を発動させた。