第1話 不幸を招く猫
1週間後の昼間。俺は商店街でチラシを配っていた。
すると、意見をくれたお客の一家に遭遇した。店を怖がっていたという娘さんもいらした。
俺は一家に明るく語りかけた。
「先日は貴重なご意見をありがとうございました。本日よりリニューアルオープンいたします。もし良かったら食べていかれませんか?」
一家に渡した可愛らしい絵柄のチラシには、こう書かれていた。
"霊と友達になれる料理店"
母親がおそるおそる尋ねた。
「あの……これはどういうことでしょうか……?」
「私どもの店には、霊が呼び寄せられています。娘さんに起きた不調も、おそらくそれが原因です。その件につきましては深くお詫び申し上げます。」
俺は一家に頭を下げた後、丁寧に説明を始めた。
「しかし、私どもはその現状を利用することにいたしました。
人間も霊も、お客様としておもてなしいたします。紙とペンを用意しておりますので、霊感のない方々でも、霊と意思疎通を図れます。」
俺は疑心暗鬼になっている娘さんに優しく語りかけた。
「君のそばには何かがいる。でも、その何かと仲良くなれたら、怖くないかもしれないよ。」
娘さんはまだ信用していないようだったので、俺は諦めて立ち去ろうとした。
その時、チラシ配りを手伝ってくれていた真虫と合流した。
真虫は娘さんを見て、なるほど、というように頷いた。そして、娘さんへ上品に語りかけた。
「あなた様のおそばには、分厚い本を持った女子中学生の霊がおります。涙を流しながら『ゆきゆきかさねてゆきゆく』とおっしゃっているのでは?」
娘さんははっと顔を上げた。
「何でわかるの……?」
真虫はニヤッと怪しげに口角を上げた。
「呪われておりますから。」
俺は真虫に小声で尋ねた。
「おい。そのゆきゆきなんちゃらは呪文か何かか?」
「漢詩でございます。霊は切ない詩に胸を打たれているだけかと。」
「あー……。泣きながら難しいこと呟かれるって、9歳には不気味だな……。」
俺は改めて娘さんに謝罪した。
すると、意見をくれたお客の一家に遭遇した。店を怖がっていたという娘さんもいらした。
俺は一家に明るく語りかけた。
「先日は貴重なご意見をありがとうございました。本日よりリニューアルオープンいたします。もし良かったら食べていかれませんか?」
一家に渡した可愛らしい絵柄のチラシには、こう書かれていた。
"霊と友達になれる料理店"
母親がおそるおそる尋ねた。
「あの……これはどういうことでしょうか……?」
「私どもの店には、霊が呼び寄せられています。娘さんに起きた不調も、おそらくそれが原因です。その件につきましては深くお詫び申し上げます。」
俺は一家に頭を下げた後、丁寧に説明を始めた。
「しかし、私どもはその現状を利用することにいたしました。
人間も霊も、お客様としておもてなしいたします。紙とペンを用意しておりますので、霊感のない方々でも、霊と意思疎通を図れます。」
俺は疑心暗鬼になっている娘さんに優しく語りかけた。
「君のそばには何かがいる。でも、その何かと仲良くなれたら、怖くないかもしれないよ。」
娘さんはまだ信用していないようだったので、俺は諦めて立ち去ろうとした。
その時、チラシ配りを手伝ってくれていた真虫と合流した。
真虫は娘さんを見て、なるほど、というように頷いた。そして、娘さんへ上品に語りかけた。
「あなた様のおそばには、分厚い本を持った女子中学生の霊がおります。涙を流しながら『ゆきゆきかさねてゆきゆく』とおっしゃっているのでは?」
娘さんははっと顔を上げた。
「何でわかるの……?」
真虫はニヤッと怪しげに口角を上げた。
「呪われておりますから。」
俺は真虫に小声で尋ねた。
「おい。そのゆきゆきなんちゃらは呪文か何かか?」
「漢詩でございます。霊は切ない詩に胸を打たれているだけかと。」
「あー……。泣きながら難しいこと呟かれるって、9歳には不気味だな……。」
俺は改めて娘さんに謝罪した。
