第1話 不幸を招く猫
俺と真虫は店に入り、カウンター席に座った。俺は真剣な面持ちで真虫に尋ねた。
「とりあえずアンタが知る限りの情報をくれ。今は何がどれくらい呼び寄せられている?」
「ろくろ首1名と、落ち武者霊2名です。」
「どんな様子だ?」
「ろくろ首様は首を伸ばして、厨房の方を眺められています。落ち武者霊の方々は、どんなメニューがあるのだろうかと談笑されています。」
「つまり飯目的か。無償提供しても良いが、店の経営が成り立たん。人間のお客も大事にしたいし。」
「霊が出る料理店として宣伝するのはいかがでしょうか?」
「良いアイデアだ。だが、一過性の話題になる可能性が高いんだよな。安定してお客を入れるために、何かもう一工夫ほしい。」
激論の末、2人して頭を抱えた。
「そうだ。気分転換に飯食わねえか?特別にタダでごちそうしてやる。」
真虫の表情が曇り、声が弱々しくなった。
「申し訳ございません。私は食事が嫌いなのです。」
「差し支えなければ、どうして?」
「自分が生命だと実感するのが苦痛でして。」
「そりゃ大変だな……。ちゃんと栄養とれてるか?」
「誰もいない場所で……仕方なく……。」
「無理強いはしないが、もし食う時には席外すから。」
「ありがとうございます……。では、お願いしてもよろしいでしょうか。」
「おう。リクエストあるか?」
「アレルギーや宗教的事情はございません。
なるべく生命を感じさせない物を……。」
「わかった。」
俺は1人で厨房に向かった。
まず、ジャガイモ、たまねぎ、かぼちゃを細かくきざみ、鍋に投入。よく炒めたら鍋に豆乳。とろみがついたら、できあがり。
俺は真虫のもとへ戻ってきた。真虫は不安げだった。
「この地域でとれた野菜のポタージュだ。牛乳を豆乳に変えて生命感を減らした。」
真虫はポタージュの器をそっと受け取り、ゆっくりと頭を下げた。
「ありがとうございます。申し訳ないです。
本当は、誰かと楽しく食事ができたら良かったのですが……。」
その時、俺の頭に電撃が走った。
「誰かと楽しく……それだ!!」
真虫はぽかんとしていた。俺は得意げに笑った。
「真虫!俺は外出るから、終わったら出てきてくれ!手洗い場はあっちだ!ゆっくりでいいからな!!」
外に出た俺は、招き猫の肩をがしっと掴み、自信満々に語りかけた。
「アンタ、マジで売れるよ。」
「とりあえずアンタが知る限りの情報をくれ。今は何がどれくらい呼び寄せられている?」
「ろくろ首1名と、落ち武者霊2名です。」
「どんな様子だ?」
「ろくろ首様は首を伸ばして、厨房の方を眺められています。落ち武者霊の方々は、どんなメニューがあるのだろうかと談笑されています。」
「つまり飯目的か。無償提供しても良いが、店の経営が成り立たん。人間のお客も大事にしたいし。」
「霊が出る料理店として宣伝するのはいかがでしょうか?」
「良いアイデアだ。だが、一過性の話題になる可能性が高いんだよな。安定してお客を入れるために、何かもう一工夫ほしい。」
激論の末、2人して頭を抱えた。
「そうだ。気分転換に飯食わねえか?特別にタダでごちそうしてやる。」
真虫の表情が曇り、声が弱々しくなった。
「申し訳ございません。私は食事が嫌いなのです。」
「差し支えなければ、どうして?」
「自分が生命だと実感するのが苦痛でして。」
「そりゃ大変だな……。ちゃんと栄養とれてるか?」
「誰もいない場所で……仕方なく……。」
「無理強いはしないが、もし食う時には席外すから。」
「ありがとうございます……。では、お願いしてもよろしいでしょうか。」
「おう。リクエストあるか?」
「アレルギーや宗教的事情はございません。
なるべく生命を感じさせない物を……。」
「わかった。」
俺は1人で厨房に向かった。
まず、ジャガイモ、たまねぎ、かぼちゃを細かくきざみ、鍋に投入。よく炒めたら鍋に豆乳。とろみがついたら、できあがり。
俺は真虫のもとへ戻ってきた。真虫は不安げだった。
「この地域でとれた野菜のポタージュだ。牛乳を豆乳に変えて生命感を減らした。」
真虫はポタージュの器をそっと受け取り、ゆっくりと頭を下げた。
「ありがとうございます。申し訳ないです。
本当は、誰かと楽しく食事ができたら良かったのですが……。」
その時、俺の頭に電撃が走った。
「誰かと楽しく……それだ!!」
真虫はぽかんとしていた。俺は得意げに笑った。
「真虫!俺は外出るから、終わったら出てきてくれ!手洗い場はあっちだ!ゆっくりでいいからな!!」
外に出た俺は、招き猫の肩をがしっと掴み、自信満々に語りかけた。
「アンタ、マジで売れるよ。」
