FF編

ピー!!!

試合は再開された。その瞬間入部したばかりの目金が震える足で駆け出した。、、、、フィールドの外へと。

「っやだ!もうこんなの嫌だぁぁ!!!」

またあの地獄が始まるのかと、20対0という圧倒的な差から何ができるのかと絶望しながら目金は逃げ出す。

「あ、あいつなんて情けないんだ。」

光は逃げ出した目金に信じられないと目を見開く。
あんまりサッカー詳しく無いけどあのユニフォームの10番の背番号確か強いやつの番号じゃなかったっけ?それをあいつ脱ぎ捨てやがった!!

確かに帝国との差は圧倒的だ。先程のような攻撃的なプレーも恐怖の対象だろう。でも、彼らのキャプテンは、円堂は、まだ諦めていない。あの澄んだ瞳は全力でサッカーを楽しみ、1点をもぎ取ろうと、そしてゴールを守ろうとギラギラ輝いていた。彼には諦めるという言葉はハナから存在しないのだ。

光は地面に落ちたユニフォームを遠く眺める。それを拾ってサッカーをするつもりは毛頭なかった。これは彼らの試合だからだ。怒りに任せて場を掻き乱した自分が再び戻っていい試合ではないことはわかっていた。ただ、光には何故かあのユニフォームが希望に繋がる光に見えた。
その光が誰かの手によって持ち上げられた。

状況は一変した。

「(、、、、、、、、は)」

熱い炎、渦巻いてその熱が陽炎をつくりだす。ゴールネットが破れそうな程に突き刺ささった強烈なシュート。

そしてなにより

「守、、!あれは」

あの黄金に輝く巨大な手。円堂がだしたさっきの技はとてつもない気迫でそのゴールを守り抜いた。その光景が光は忘れられない。
光は自分の心臓が痛いほど鳴っているのがわかる。自分がシュートを決めた時とはまた違う高揚がそこにはあった。

雷門メンバーはついに決まった1点に歓声をあげる。あの帝国から粘って粘ってついに勝ち星をとったのだ。何かが始まった予感がした。

「たった今、帝国学園から試合放棄の申し出があり、ゲームはここで終了!!!」

そして、帝国は棄権をし、雷門の勝利となった。またもや歓声があがる。
そんな彼らの様子を光は眺める。まだこの胸の鼓動は収まらない。左手で胸元を握りしめる。

2人の必殺技は白峰光という1人の少女にサッカーという概念を覆すほどの衝撃を叩きつけたのだ。
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