FF編

「おーい!!ごめん!遅れた!!!」
「っ!ひかり!!ようやくきた遅いよー!」

間に合わせるよう全速力で走ってはいたがやはり遅れてしまった。そもそもホームルームが長引き、廊下ではいろんな人に声をかけられ、20分は拘束されてしまっていたのだ。
光は公園で待っていたピンク色の髪の可愛らしい子供に両手を合わせて謝る。

「ほんとーーーにごめん!!この後駄菓子屋で何か買ってやるからさっ!許してよ。」
「しかたないなぁ。」
「、、、あれ、拓人は?まだ来てない感じ?」
「もう来てるよ。けっこー前にトイレに行ってから戻ってきてないけど。ひかりが遅いから帰っちゃったんじゃない?」
「ははは、、、いや、拓人のことだ泣いているかもしれない。」

ニヤニヤと意地悪そうな顔をする子供に光は苦笑いをする。最初と比べて随分と生意気なことを言うようになったもんだ。懐かれているといえば聞こえがいいが、舐められているような気がしてならない。
それはそれとして問題はもう1人の子だ。たぶんおそらく絶対にあの子は泣いている。久々にあの子を泣かせてしまったことに光は落ち込んだ。

「蘭丸、拓人を呼びに行ってくれないかな?たぶんまだトイレにいると思うから。」
「ん、わかった。」

そうして、光は公園のベンチで如何にして、あの泣き虫坊やを泣き止ませるか考え始める。
あの子は駄菓子で機嫌を取れるような子でもない。たまに顔を赤らめて目をキラキラさせて眩しい笑顔を見せてくれるが、その条件もよくわからない。

「ん〜〜しくったなぁ、、、、、、ん?あっおーい守!!!」
「ん?あっっ!光!!!!!!」

ぼーっとしてる光の視界に腐れ縁で一つ年下の円堂守が走っているのが見えた。なにやらどでかい看板を持っているがどうしたのだろうか。

「なになに?『帝国学園来たるサッカー部員大募集』ていこくがくえん?なんだようやくサッカーの試合ができるんだ。」
「そう!そうなんだよ!、、、なんだけどさ部員が足りなくて。だから部員募集してんだ!
っ!!そうだ、光!お前運動得意だったよな?!一緒に試合出てくれないか?!」

なるほど、このサッカー馬鹿率いる雷門中サッカー部はようやく他校と試合ができるのか。確か部員は6人とか7人とかだったはずだ。それじゃ試合にならないだろう。
光は試合ができることに嬉しそうにしている年下の友人を微笑ましく見つめる。こういう無邪気な顔は小さい頃から何も変わっていない。思わず円堂の頭を両手で撫でくりまわす。相変わらず撫でやすい丸い頭だ。えへえへと笑う守はとてもかわゆい。
そんな可愛い守の頼みならぜひとも力になりたい、なりたいが、、、

「わるいな、守しばらく放課後の予定は埋まっているんだ。たぶん試合に出ることは難しいと思う。」
「そうか〜、、、しかたないっ!俺もう少し勧誘頑張ってみるよ。今日は特訓もしなくちゃだしな!もう行くよありがとう光!」
「ん、無茶だけはするなよ〜。」

そう言って去る円堂を光は手を振って見送る。部員が揃うことを祈りながら。

「ひかり〜連れてきたよ。」
「うっ、ぐすっ、、、ヒック、、、、、ねぇね、、、」
「ぁあ〜〜拓人!!ほんとうにごめんなぁ!!私2人との約束忘れたわけじゃないんだ!」
「違うよひかり、拓人はひかりが拓人のこと嫌いになっちゃったと思ったから泣いてるんだって。」

案の定、拓人は泣いていた。光はすぐに拓人と呼ばれた泣いている子供を抱き抱える。小さい腕なのに信じられないくらいの力で抱きつかれ、少し首周りが苦しい。

「うっ、、、拓人、光ねぇねが好きな駄菓子買ってやるからさっみんなで食べたら今日は2人のしたいことたっくさんしよう!」
「ぐすっ、、、ぅん。」
「俺、いかの赤いやつ!」
「はいはい。」

泣いている拓人を抱っこし、スカートの裾を蘭丸に引っ張られながら光は駄菓子屋へと向かう。さぁこの子たちは今日は何を遊びたがるかな。






「これ!これ使ってあそぼーぜ!!」
「、、、僕のうちにあったの」

「サッカーボール、、、」
なんてタイムリーな。
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