FF編
「おーい、光。この後円堂と染岡とラーメン食べにいくけどお前も来るか?」
「ごめん、この後用事あるんだ。また今度誘ってよ。」
「りょーかい、もうすぐ暗くなるから気をつけて帰るんだぞ。」
「はーいお母さん。」
「誰がお母さんだ。」
「あいてっ」
割といつものよくある会話をしながら光は風丸達と別れる。初見のメンバーは一連の流れに少し驚いていたようだ。というか何故か光の頭をチョップした風丸を畏怖の目で見ている。なぜだ、幼なじみ間ではよくあるコントのようなものなのに。今日1日1年生たちから怯えられながら会話をしていた光は釈然としなかった。
「どー思う、佐久間。」
「いや知らんが。」
光の用事とは佐久間とのお泊まり会であった。本屋で知り合ってからお互い意気投合し、前世からの親友、はたまた心の友、もはや双子のような関係性へと瞬く間に発展した。しかし、知り合ってから半月ほどしか経っていない。
今日は2人で焼肉を食べ、明日は休日なのでそのまま光の家に泊まるという流れだった。
サッカー勉強会から始まった関係だが、今ではサッカー関係なくプライベートで遊ぶことも多い。雷門だから、帝国だから、そんなのはもう2人にら関係がなかった。お互い生まれて初めての『親友』との関わりを心から楽しんでいるのだ。
「んー、、私としても怖がられるのは遺憾というかなんというか。そんなに私怖いのか、、、、?」
「いや、まぁお前は少しギャップがあるのか?なんていうか性格に掴みどころがイマイチないのかもな。初対面からしたら。」
「ぎゃっぷ、、、、。」
光はさらにうんうん悩む。佐久間はその様子を頬杖をつきながら眺める。
そして、数十分前の出来事を思い返す。
「おい、白峰。お前の母さんからシャンプー切れそうだからって替えもらったぞ。ここ置いとくからな。」
「おー、さんきゅ。後で取る。」
浴室で反響した光の声が洗面所に伝わる。佐久間は届けたらすぐに退出するつもりだった。いくら同性とはいえ、長居する理由も別にない。
「ん、、、、、、、はっ?」
足元に脱ぎ捨てられた衣服に埋もれていたソレに佐久間の思考が停止しなければ、すぐに部屋を出るつもりだったのだ。
そのせいで浴室から出てきた光と対面してしまった。
「ん、あれまだ外出てなかったのか。」
半開きの扉と白い湯気で身体はほとんど隠れていたがそれでも分かる、自分とは明らかに異なるつくりの身体。タッパがそれなりにあるからガタイもいいと思っていたが、佐久間よりも明らかに細身で折れそうななだらかな肩と腕。男の自分では絶対に作れないくびれ。柔らかそうな白い肌。
そこに居たのは女だった。
「お前女だったのか、、、、。」
年頃の男女が裸で鉢合わせるなんてことになったら赤面秒読みのはずである。
はずであるが、、、、、、。
「、、、、おい早く服着ろ風邪ひくだろ。」
「あタオル。ありがと佐久間。」
「先部屋戻ってるからな。」
赤面もせずに、慌てもせずに交わされる会話、投げられるタオル。
何事も無かったかのように佐久間は洗面所を後にした。
佐久間は確かに衝撃を受けてはいた。
最初に見た光はジャージの姿だった。体の凹凸が隠され目立つのはその中性的な見た目と中学生にしては高い身長である。男と勘違いをするのも無理はないし、実際に光はその手の勘違いは数え切れない程に経験してきた。
だからこそ光が女だという事実は確かに佐久間を驚かせた。しかし、それに佐久間が動揺したかと言うと否である。
別に佐久間が女子の裸に慣れていたとかではない。佐久間にとっての光は既に性別を超えた親友だったからだ。むしろ家族の裸を見た時の感覚に近いものがあった。
光も同様、佐久間だから動じなかったのであって、これが風丸や円堂以外の異性であったらもう少し反応はしていたはずである。、、たぶん。
「(まぁ、こいつが女子だろうが男子だろうが俺たちの関係は性別なんてもので変わらないからな。)」
「(何ドヤ顔してんだろこいつ。)」
佐久間はいわゆるハイな状態になっていた。生まれて初めての友達とのお泊まり会、ワクワクが止まらなかった。
思考の海から戻ってきた光はそんな佐久間を見て怪訝な顔をする。
「あ、そーだあとさ必殺技のコツとかってある?」
「、、、、コツも何もお前あの時出来てたじゃないか。というかお前は基礎がなってないんだから先にそっちをどうにかしろ。」
「厳しーい。いやそうじゃなくて、チームメイトが必殺技に苦戦してて何かあいつの為になる情報ないかなーって。」
光はもう1つの悩み、染岡の必殺技についても相談する。結局今日は染岡の必殺技は完成することは出来なかった。しかし、染岡は諦めず最後の時間まで全力で練習していた。終わってからも諦めてやるものかという熱意のまま明日の練習に向けて帰宅していた。
そんな染岡の為に光は何かしてやりたかったのだ。
「俺に敵に塩を送れというのか?」
「うぐっ、そーだけどさ、それはそーだけどさ!」
「、、ふんっまあ雷門に必殺技がひとつ出来たところで我々は痛くも痒くもないからな。それに親友からの頼みだ。仕方ない教えてやろう。」
「まーじっ?!」
光は抱えていた枕を放り投げ身を乗り出す。その様子は遊園地に行くことを伝えられた子供のようでいつもよりも幼い仕草だった。佐久間と知り合い、遊ぶようになってから光は中学生らしい仕草や言動が度々出るようになった。佐久間は知らないが、そんな光は幼なじみでもあまりみることができないレアな姿である。
「ようはイメージだな。なんでもいい、どんな技にしたいのか何をモチーフにしたいのか、自分が大切にしたいのは何か。そんなふうに漠然と考えるのが必殺技の第一歩だ。」
「おぉー、、、それっぽいななんか。」
「それっぽいじゃなくてちゃんとしたアドバイスだ!その染岡ってやつがどんな技をしたいのか明確にイメージすることができて、それに能力が追いつけば自ずと出来るようになるはずだ。」
「モチーフ、、、イメージねぇ。うしっ明日染岡に伝えてみるか。ありがと佐久間。」
「まぁせいぜい頑張ることだな。、、、尾刈斗中はなかなか厄介だ。俺たちに再び倒される前に負けるなんて無様なことはするなよ。」
「なにをぅ?、、、あれ私お前に次の相手尾刈斗中って言ったっけ?」
「、、、、、、帝国は情報集めも一流なんだよ。
それよりお前よく男の俺とお泊まりすること親が許したよな。娘が風呂入ってるってゆーのに洗面所にまで行かせてさ。」
光に鋭い指摘をされたので佐久間はずっと気になっていたことを聞くことで話を逸らす。
「んー、、、守と一郎太以外だったら流石にそんなことは無いと思うけど。多分佐久間のこと女の子だと勘違いしてるな。」
「は、、、?」
「うちの母さん一郎太の事も最初は女の子だと思ってたくらいだし、まぁ気にしない気にしない!」
そう言って光は笑い飛ばすが佐久間にとっては唐突な悲しい事実に声が掠れ出てこない。
軽い疑問を聞いたはずなのに割とショックなことを言われたんだが。
この後しっかりと誤解は解いたのにすでに信頼度が限界突破しており、そのまま光の部屋に泊まることになった。
どーなってんだ白峰家
「ごめん、この後用事あるんだ。また今度誘ってよ。」
「りょーかい、もうすぐ暗くなるから気をつけて帰るんだぞ。」
「はーいお母さん。」
「誰がお母さんだ。」
「あいてっ」
割といつものよくある会話をしながら光は風丸達と別れる。初見のメンバーは一連の流れに少し驚いていたようだ。というか何故か光の頭をチョップした風丸を畏怖の目で見ている。なぜだ、幼なじみ間ではよくあるコントのようなものなのに。今日1日1年生たちから怯えられながら会話をしていた光は釈然としなかった。
「どー思う、佐久間。」
「いや知らんが。」
光の用事とは佐久間とのお泊まり会であった。本屋で知り合ってからお互い意気投合し、前世からの親友、はたまた心の友、もはや双子のような関係性へと瞬く間に発展した。しかし、知り合ってから半月ほどしか経っていない。
今日は2人で焼肉を食べ、明日は休日なのでそのまま光の家に泊まるという流れだった。
サッカー勉強会から始まった関係だが、今ではサッカー関係なくプライベートで遊ぶことも多い。雷門だから、帝国だから、そんなのはもう2人にら関係がなかった。お互い生まれて初めての『親友』との関わりを心から楽しんでいるのだ。
「んー、、私としても怖がられるのは遺憾というかなんというか。そんなに私怖いのか、、、、?」
「いや、まぁお前は少しギャップがあるのか?なんていうか性格に掴みどころがイマイチないのかもな。初対面からしたら。」
「ぎゃっぷ、、、、。」
光はさらにうんうん悩む。佐久間はその様子を頬杖をつきながら眺める。
そして、数十分前の出来事を思い返す。
「おい、白峰。お前の母さんからシャンプー切れそうだからって替えもらったぞ。ここ置いとくからな。」
「おー、さんきゅ。後で取る。」
浴室で反響した光の声が洗面所に伝わる。佐久間は届けたらすぐに退出するつもりだった。いくら同性とはいえ、長居する理由も別にない。
「ん、、、、、、、はっ?」
足元に脱ぎ捨てられた衣服に埋もれていたソレに佐久間の思考が停止しなければ、すぐに部屋を出るつもりだったのだ。
そのせいで浴室から出てきた光と対面してしまった。
「ん、あれまだ外出てなかったのか。」
半開きの扉と白い湯気で身体はほとんど隠れていたがそれでも分かる、自分とは明らかに異なるつくりの身体。タッパがそれなりにあるからガタイもいいと思っていたが、佐久間よりも明らかに細身で折れそうななだらかな肩と腕。男の自分では絶対に作れないくびれ。柔らかそうな白い肌。
そこに居たのは女だった。
「お前女だったのか、、、、。」
年頃の男女が裸で鉢合わせるなんてことになったら赤面秒読みのはずである。
はずであるが、、、、、、。
「、、、、おい早く服着ろ風邪ひくだろ。」
「あタオル。ありがと佐久間。」
「先部屋戻ってるからな。」
赤面もせずに、慌てもせずに交わされる会話、投げられるタオル。
何事も無かったかのように佐久間は洗面所を後にした。
佐久間は確かに衝撃を受けてはいた。
最初に見た光はジャージの姿だった。体の凹凸が隠され目立つのはその中性的な見た目と中学生にしては高い身長である。男と勘違いをするのも無理はないし、実際に光はその手の勘違いは数え切れない程に経験してきた。
だからこそ光が女だという事実は確かに佐久間を驚かせた。しかし、それに佐久間が動揺したかと言うと否である。
別に佐久間が女子の裸に慣れていたとかではない。佐久間にとっての光は既に性別を超えた親友だったからだ。むしろ家族の裸を見た時の感覚に近いものがあった。
光も同様、佐久間だから動じなかったのであって、これが風丸や円堂以外の異性であったらもう少し反応はしていたはずである。、、たぶん。
「(まぁ、こいつが女子だろうが男子だろうが俺たちの関係は性別なんてもので変わらないからな。)」
「(何ドヤ顔してんだろこいつ。)」
佐久間はいわゆるハイな状態になっていた。生まれて初めての友達とのお泊まり会、ワクワクが止まらなかった。
思考の海から戻ってきた光はそんな佐久間を見て怪訝な顔をする。
「あ、そーだあとさ必殺技のコツとかってある?」
「、、、、コツも何もお前あの時出来てたじゃないか。というかお前は基礎がなってないんだから先にそっちをどうにかしろ。」
「厳しーい。いやそうじゃなくて、チームメイトが必殺技に苦戦してて何かあいつの為になる情報ないかなーって。」
光はもう1つの悩み、染岡の必殺技についても相談する。結局今日は染岡の必殺技は完成することは出来なかった。しかし、染岡は諦めず最後の時間まで全力で練習していた。終わってからも諦めてやるものかという熱意のまま明日の練習に向けて帰宅していた。
そんな染岡の為に光は何かしてやりたかったのだ。
「俺に敵に塩を送れというのか?」
「うぐっ、そーだけどさ、それはそーだけどさ!」
「、、ふんっまあ雷門に必殺技がひとつ出来たところで我々は痛くも痒くもないからな。それに親友からの頼みだ。仕方ない教えてやろう。」
「まーじっ?!」
光は抱えていた枕を放り投げ身を乗り出す。その様子は遊園地に行くことを伝えられた子供のようでいつもよりも幼い仕草だった。佐久間と知り合い、遊ぶようになってから光は中学生らしい仕草や言動が度々出るようになった。佐久間は知らないが、そんな光は幼なじみでもあまりみることができないレアな姿である。
「ようはイメージだな。なんでもいい、どんな技にしたいのか何をモチーフにしたいのか、自分が大切にしたいのは何か。そんなふうに漠然と考えるのが必殺技の第一歩だ。」
「おぉー、、、それっぽいななんか。」
「それっぽいじゃなくてちゃんとしたアドバイスだ!その染岡ってやつがどんな技をしたいのか明確にイメージすることができて、それに能力が追いつけば自ずと出来るようになるはずだ。」
「モチーフ、、、イメージねぇ。うしっ明日染岡に伝えてみるか。ありがと佐久間。」
「まぁせいぜい頑張ることだな。、、、尾刈斗中はなかなか厄介だ。俺たちに再び倒される前に負けるなんて無様なことはするなよ。」
「なにをぅ?、、、あれ私お前に次の相手尾刈斗中って言ったっけ?」
「、、、、、、帝国は情報集めも一流なんだよ。
それよりお前よく男の俺とお泊まりすること親が許したよな。娘が風呂入ってるってゆーのに洗面所にまで行かせてさ。」
光に鋭い指摘をされたので佐久間はずっと気になっていたことを聞くことで話を逸らす。
「んー、、、守と一郎太以外だったら流石にそんなことは無いと思うけど。多分佐久間のこと女の子だと勘違いしてるな。」
「は、、、?」
「うちの母さん一郎太の事も最初は女の子だと思ってたくらいだし、まぁ気にしない気にしない!」
そう言って光は笑い飛ばすが佐久間にとっては唐突な悲しい事実に声が掠れ出てこない。
軽い疑問を聞いたはずなのに割とショックなことを言われたんだが。
この後しっかりと誤解は解いたのにすでに信頼度が限界突破しており、そのまま光の部屋に泊まることになった。
どーなってんだ白峰家
