第一章 季節外れの転入生
その緑の目を嬉々と輝かせて。
「その転校生は男か? 女か? 美人なのか!?」
キラキラした瞳で真弘は、珠紀と拓磨は交互に見やる。
「男っす……」
真弘の勢いに押されつつ拓磨が申し訳なさそうに答えると、真弘はがっくりと肩を落とした。
「でも、隣のクラスに女子の転校生が来たって聞きましたよ」
珠紀の言葉に真弘は顔を上げて、今度見に行かねばと思っていると、様子を見ていた慎司が小さく手を挙げた。
「あの、僕のクラスにも転校生が来ました。女の子でした」
「え。慎司君のクラスにも?」
「はい」
「じゃあ今日、三人の転校生が来たんだ。名前、なんて言うの?」
「猫沢朱希です」
珠紀は少し驚く。彼女のクラスの転校生も、名字が猫沢だったからだ。
「もしかして、その二人、兄妹か従兄弟かもしれませんね?」
「うん、そうかもね」
その時の珠紀は、そのことを軽く聞いていた。
夜。宇賀谷家の居間に、いつもの顔触れが揃って鍋を囲んでいた。
顔触れは珠紀に美鶴と六人の守護者。
「いいか。鍋は煮えにくい物から入れるのが上策。あと、白滝とネギも忘れるなよ!」
「うす。奉行!」
いつも通り、鍋奉行として真弘が采配を振るう。
「その転校生は男か? 女か? 美人なのか!?」
キラキラした瞳で真弘は、珠紀と拓磨は交互に見やる。
「男っす……」
真弘の勢いに押されつつ拓磨が申し訳なさそうに答えると、真弘はがっくりと肩を落とした。
「でも、隣のクラスに女子の転校生が来たって聞きましたよ」
珠紀の言葉に真弘は顔を上げて、今度見に行かねばと思っていると、様子を見ていた慎司が小さく手を挙げた。
「あの、僕のクラスにも転校生が来ました。女の子でした」
「え。慎司君のクラスにも?」
「はい」
「じゃあ今日、三人の転校生が来たんだ。名前、なんて言うの?」
「猫沢朱希です」
珠紀は少し驚く。彼女のクラスの転校生も、名字が猫沢だったからだ。
「もしかして、その二人、兄妹か従兄弟かもしれませんね?」
「うん、そうかもね」
その時の珠紀は、そのことを軽く聞いていた。
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夜。宇賀谷家の居間に、いつもの顔触れが揃って鍋を囲んでいた。
顔触れは珠紀に美鶴と六人の守護者。
「いいか。鍋は煮えにくい物から入れるのが上策。あと、白滝とネギも忘れるなよ!」
「うす。奉行!」
いつも通り、鍋奉行として真弘が采配を振るう。