夢見る力
「…………。そーだっ」
なにかを思いつく。
「わたちがまほーつかいになって、もとのとこに、かえしてあげる」
((((((だから・それが、いちばんむりなんだって))))))
満面の笑顔で言う珠紀に、六人の守護者は脳内で同じツッコミを入れる。
が、かわいい主のため、沈黙を守った。
「よーし。いっくぞっ!!」
珠紀は早速、自分の背より少し高い崖で家から持ってきた竹箒に跨がり──。
「そりゃっ」
ヒナを地面に置き、崖から飛んだ。
ひゅ~~っ、どーんっ。
「あいたあ」
当然。飛べるはずもなく、そのまま地面に落下した。
軽く、頭を打つ。
それでも、珠紀はめげなかった。
「なんのっ。まだまだっ」
ぐっと小さい手で拳を作り、気合いを入れた。
そんな健気な玉依姫を、六人の守護者は珠紀に気づかれないよう、そっと木の陰から見ていた。
「ああ、たまきちぇんぱい、なんてけなげなんでしょうっ」
慎司は珠紀の健気さに感動して、目をうるうるさせて見る。
「……かんばれ、たまき」
今まで黙っていた祐一が優しい顔で、静かに応援を送る。
「あーあ、あんなにきずをつくて……」
真弘は少し呆れた様子で、それを見る。
「けっ。くだらねえ。あんなことしたって、まほつかいになんかなれねえって」
なにかを思いつく。
「わたちがまほーつかいになって、もとのとこに、かえしてあげる」
((((((だから・それが、いちばんむりなんだって))))))
満面の笑顔で言う珠紀に、六人の守護者は脳内で同じツッコミを入れる。
が、かわいい主のため、沈黙を守った。
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「よーし。いっくぞっ!!」
珠紀は早速、自分の背より少し高い崖で家から持ってきた竹箒に跨がり──。
「そりゃっ」
ヒナを地面に置き、崖から飛んだ。
ひゅ~~っ、どーんっ。
「あいたあ」
当然。飛べるはずもなく、そのまま地面に落下した。
軽く、頭を打つ。
それでも、珠紀はめげなかった。
「なんのっ。まだまだっ」
ぐっと小さい手で拳を作り、気合いを入れた。
そんな健気な玉依姫を、六人の守護者は珠紀に気づかれないよう、そっと木の陰から見ていた。
「ああ、たまきちぇんぱい、なんてけなげなんでしょうっ」
慎司は珠紀の健気さに感動して、目をうるうるさせて見る。
「……かんばれ、たまき」
今まで黙っていた祐一が優しい顔で、静かに応援を送る。
「あーあ、あんなにきずをつくて……」
真弘は少し呆れた様子で、それを見る。
「けっ。くだらねえ。あんなことしたって、まほつかいになんかなれねえって」