日記
神とは正しさである
2019/11/24 08:22日記
終わってしまうのが寂しくて6、7巻をまだ読めていなかった小説版レイジングループですが、昨日やっと読了しました……まさに圧巻だった。個人的に今回のノベライズの三本柱はゲーム内で実はちょっと理論が破綻してたところもある人狼ゲームパートの再調整、あの世界における「神」とは何かという部分のブラッシュアップ、そして絵が上手いにもほどがある挿絵だと思っているのですが、その全てが上手くマッチして単にゲーム版を小説媒体にコピーしただけではない仕上がりになっていると思うのです。かなりの量を加筆された上で新たに「かがみ」への言及があったおかげで、ゲームでは「なるほどわかった(※わかってない)」状態になりがちだった「神」とはなんだったのかが大分飲み込みやすくなりました。それに終盤の黒幕とのやり取りはこっちの休水オールスターズみたいなほうが好みだし……やっぱり寛造じいちゃんは最高だぜ。
新刊を買う度にどこを絵にしてくれるか楽しみにしてた挿絵も「このシーンもってくるか~!!」と毎回大興奮でした。あくまで「人間」が感情をやりとりする場面とひとびとが「かみさま」に狂わされていく超常現象の場面で、挿絵の雰囲気が使い分けられているのも面白い。普段の輪郭のはっきりした精緻な絵柄と絵本のようなタッチの切り替わりはすげえのひと言でした。本当に絵が上手い。いちばんのお気に入りはおおかみルートで突然ふたりが歌い始める時の絵です。めっちゃこわい。
一旦これでレイジングループはひと区切りなのかなと思うとやっぱり寂しいのですが、新作の準備も進んでるとのことなのでそっちも楽しみです。やりたいゲームがいっぱいあるの、素晴らしいなあ。