日記
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2018/07/20 09:45ゲームの話絵
va-11 hall-a(ヴァルハラ)ってゲームがVitaでできるんですけど、いいですよこれは……
ゲームのジャンルはサイバーパンクバーテンダー……アクション……? ということになってるんですけど、別にアクションじゃないですね、はい。腐敗した政府や大企業が牛耳る近未来都市・グリッチシティのバーが舞台になるゲームです。主人公のジルは過去の苦い思い出を抱えているものの、あくまでただのバーテンダーなので、べつに政治家の汚職を暴いたり企業の闇に立ち向かったりはしません。ただお客さんたちと話しながら注文通りの、時には注文されたものではないカクテルを提供する(ちなみにアルコールの強さやレシピで会話分岐があります)。街の様子やお客さんの変化、また共通点なんてなさそうな意外な人たちがカクテルを通じて知り合いになる様子を眺める。それだけなんですよね。
それだけ、と書くと一見つまらなそうになってしまうんですが、個性豊かなお客さんとジルのやりとりが非常に面白いです。犬が喋ったり身体の一部を機械化している人やアンドロイド的な生命体がいたり、もともとの猥雑な世界観にプラスしてアルコールを提供する場ということもあり、まあ下ネタが多いのですが……お客にセクサロイドとかもいるし……でもそれぞれの運命が交錯する様子だとか軽妙なかけあい、ジルの感情の揺れ動きなんかは味のあるテキストでとってもドラマチックに描かれてます。尋常じゃない熱意の翻訳です(元々はベネズエラのデベロッパーのゲーム)。冒頭で「飲み物やおつまみを用意してリラックスしてお楽しみください」なんてアナウンスされるゲーム、少なくとも私は初めてで。プレイヤーの介入で変化が起こるというゲームの醍醐味はもちろんあるのですけど、個人的には映画を見ているような気分にさせられました。
作品タイトルは主人公の勤めるバーの名前……というか政府によって定められた識別番号、住所のような文字列なのですが(このディストピア感)これをヴァルハラと読ませるセンスが既にいいですよね。百点。たまにふと思い出してプレイしたくなるゲームだと思います。しかしモデル戦士ジュリアンとかいう鬼畜弾幕ミニゲーム、一生クリアできる気がしない。
追記
日記に投稿した中でイラストがついてる記事には「絵」のタグをつけました。