1.紅桜編
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艦内を進んでいる最中に、どうやら甲板が騒がしいことに気が付いた芳野は目的地を変更した。
人とすれ違うこともあったのだが、全て負傷を負わせ放置した。
もう少しで甲板へと出れるといったところで再び爆発音のすぐ後に、海面とぶつかったような衝撃で戦艦全体が大きく揺れた。
どうやら気が付かないうちに、戦艦は空へと飛んでいたようだった。
「おわぁっ⁉」
そしてすぐに上昇するために戦艦が急な傾斜を持ち始めた。
芳野は気の抜けた声を上げながらしりもちをついたのだが、立ち上がる間もなく滑り台のようにずるずると体が滑っていく。
「待った待った待った待ったぁぁぁ‼」
滑り落ちる途中で何とか小部屋の一室に体を潜り込ませた。室内に置かれていたものは全てずり落ちていたため、芳野をつぶす危険性がないことは救いだった。
まさかのことに冷や汗が頬を伝う芳野。
芳野は体勢を整えると、脚にしっかり力を入れて再び甲板を目指す。
室内と甲板を隔てる扉についている小窓からは、ぼんやりと明かりが差し込んでいた。
「つい、たぁぁ⁉」
芳野が扉を開けたと同時に、甲板の中央で大爆発が起こった。
「え、なにこれ、私か?私なのか?」
なにかやっちゃいましたかねと目をぱちくりとさせてしまった。騒動のせいで、鬼兵隊の隊員は芳野に気が付いていなかった。
爆発から起きた煙が風に吹かれ飛ばされていくと、混乱した状況が芳野の目に入った。
空に浮かぶは複数の戦艦で、そのうちのいくつかは船隊に大きすぎる刀傷がつけられており海へと落ちていく途中だった。甲板上では、この鬼兵隊を作り上げた男、高杉晋助が謎の白い生き物エリザベスを横一文字に切り裂いていた。エリザベスからかばわれるような位置に新八がへたり込んでいて、よく見れば、その新八のそばには丸太のようなものに拘束された少女の姿も確認できた。
芳野は高杉をどうにかしなければと駆け出そうとしたが、不可解な気配に足を止めた。
するとエリザベスの残骸から、懐かしい声がした。
「ガキじゃない」
刀の切っ先が届いたようで、高杉はそのまま後ろへと倒れてしまった。
芳野は安心と呆れが混ざった心持でため息をつく。
「なーにしてんだか、まったく」
自信にあふれた様子でエリザベスから出てきた、いや、エリザベスに入っていたのは、髪を短く斬られてしまっていた桂小太郎だった。
人とすれ違うこともあったのだが、全て負傷を負わせ放置した。
もう少しで甲板へと出れるといったところで再び爆発音のすぐ後に、海面とぶつかったような衝撃で戦艦全体が大きく揺れた。
どうやら気が付かないうちに、戦艦は空へと飛んでいたようだった。
「おわぁっ⁉」
そしてすぐに上昇するために戦艦が急な傾斜を持ち始めた。
芳野は気の抜けた声を上げながらしりもちをついたのだが、立ち上がる間もなく滑り台のようにずるずると体が滑っていく。
「待った待った待った待ったぁぁぁ‼」
滑り落ちる途中で何とか小部屋の一室に体を潜り込ませた。室内に置かれていたものは全てずり落ちていたため、芳野をつぶす危険性がないことは救いだった。
まさかのことに冷や汗が頬を伝う芳野。
芳野は体勢を整えると、脚にしっかり力を入れて再び甲板を目指す。
室内と甲板を隔てる扉についている小窓からは、ぼんやりと明かりが差し込んでいた。
「つい、たぁぁ⁉」
芳野が扉を開けたと同時に、甲板の中央で大爆発が起こった。
「え、なにこれ、私か?私なのか?」
なにかやっちゃいましたかねと目をぱちくりとさせてしまった。騒動のせいで、鬼兵隊の隊員は芳野に気が付いていなかった。
爆発から起きた煙が風に吹かれ飛ばされていくと、混乱した状況が芳野の目に入った。
空に浮かぶは複数の戦艦で、そのうちのいくつかは船隊に大きすぎる刀傷がつけられており海へと落ちていく途中だった。甲板上では、この鬼兵隊を作り上げた男、高杉晋助が謎の白い生き物エリザベスを横一文字に切り裂いていた。エリザベスからかばわれるような位置に新八がへたり込んでいて、よく見れば、その新八のそばには丸太のようなものに拘束された少女の姿も確認できた。
芳野は高杉をどうにかしなければと駆け出そうとしたが、不可解な気配に足を止めた。
するとエリザベスの残骸から、懐かしい声がした。
「ガキじゃない」
刀の切っ先が届いたようで、高杉はそのまま後ろへと倒れてしまった。
芳野は安心と呆れが混ざった心持でため息をつく。
「なーにしてんだか、まったく」
自信にあふれた様子でエリザベスから出てきた、いや、エリザベスに入っていたのは、髪を短く斬られてしまっていた桂小太郎だった。