1.紅桜編
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似蔵が橋から飛び降りると、大きな水しぶきが上がった。それを隠れ蓑にして銀時が似蔵に斬りかかるも、似蔵は自身の右腕を支えにしながら、紅桜で銀時の木刀を受けていた。
芳野はその隙に、似蔵を挟み込むような位置まで移動し低く刀を構えた。
「あんたみたいなバケモンならさ、脚を斬ったってまた生えてくるかい?」
低い姿勢のまま似蔵の脚を斬り落とす勢いで刀を横に振るも、似蔵はひょいと飛び上がり刃を避けようとした。しかし似蔵の体はなにかに繋ぎ止められているかのように満足には飛び上がれず、飛び上がろうとした反動でそのまま川へと倒れこんだ。
芳野の手には赤い線が走っていた。だがよく見るとそこには透明な糸のようなものが食い込んでおり半ばでちぎれていた。そして似蔵の脚にも、同じような糸が絡められており、こちらの糸の端も千切れていた。
そこにすかさず銀時が馬乗りになり、木刀を高く掲げた。
「坂田くん‼」
「喧嘩は剣だけでやるもんじゃねーんだよ」
銀時が似蔵に木刀を振り下ろそうとしたとき、紅桜から伸びたコードが木刀へと絡みつきいそれを阻止した。
意識をそらされた銀時が芳野のほうに蹴り飛ばされ、似蔵は即座に体を跳ね起こしていた。
「喧嘩じゃない、殺し合いだろうよ」
似蔵のにやけた声が聞こえた。その瞬間、似蔵は人の力を超えるような速度で紅桜を振るった。
受けきれない、そう悟った芳野は銀時を突き飛ばし、その身で斬撃を受けた。受けた衝撃のまま、川の下流へと芳野は弾き飛ばされた。
斬られたのだろう、紅桜の切っ先には赤い血が残った。
「芳野‼」
「まずは一人、そして」
もう一度似蔵が刀を振るう。銀時が木刀で防ごうとするも、紅桜が当たった瞬間に木刀は粉砕。銀時は川辺の石垣に叩きつけられる。銀時は息が止まりそうになりながらも顔を上げると、自身の胸元、横一文字に血が噴き出していた。
「オイオイ、これヤベ……」
乾いた声しか出ない銀時を、似蔵が貫いた。
貫かれた銀時は、口から血を吐き出しぎったりとうなだれ表情がうかがえない。
貫いたまま、似蔵はつらつらと語り始めた。
「後悔しているか?以前俺とやり合った時、何故俺を殺しておかなかったと……。俺を殺しておけばこんな目には遭わなかった、全てアンタの甘さが招いた結果だ、白夜叉。あの人もさぞやがっかりしているだろうよ。かつて共に戦った盟友達が、揃いも揃ってこの様だ。アンタではなく、俺があの人の隣にいれば この国はこんな有り様にはならなかった。士道に節義だ、くだらんもんは侍には必要ない、侍に必要なのは剣のみさね。
剣の折れたアンタ達はもう侍じゃないよ」
「自分語りが長い」
「なっ⁉」
似蔵が銀時にしているのと同じように、芳野は似蔵がその場から動けないように左肩を深くを短刀で突き刺していた。しかし先ほど受けた似蔵からの傷で芳野の着物の胸元からは血があふれだし、着物を川の水と一緒に暗く染め上げていた。さらに川底の石で切ったのか瞼の上にも深い傷できており、右目が使い物にならなくなっていた。
「勝利の余韻で自分語りなんて寒いことしてんなって、それにまだ折れてない」
芳野はその隙に、似蔵を挟み込むような位置まで移動し低く刀を構えた。
「あんたみたいなバケモンならさ、脚を斬ったってまた生えてくるかい?」
低い姿勢のまま似蔵の脚を斬り落とす勢いで刀を横に振るも、似蔵はひょいと飛び上がり刃を避けようとした。しかし似蔵の体はなにかに繋ぎ止められているかのように満足には飛び上がれず、飛び上がろうとした反動でそのまま川へと倒れこんだ。
芳野の手には赤い線が走っていた。だがよく見るとそこには透明な糸のようなものが食い込んでおり半ばでちぎれていた。そして似蔵の脚にも、同じような糸が絡められており、こちらの糸の端も千切れていた。
そこにすかさず銀時が馬乗りになり、木刀を高く掲げた。
「坂田くん‼」
「喧嘩は剣だけでやるもんじゃねーんだよ」
銀時が似蔵に木刀を振り下ろそうとしたとき、紅桜から伸びたコードが木刀へと絡みつきいそれを阻止した。
意識をそらされた銀時が芳野のほうに蹴り飛ばされ、似蔵は即座に体を跳ね起こしていた。
「喧嘩じゃない、殺し合いだろうよ」
似蔵のにやけた声が聞こえた。その瞬間、似蔵は人の力を超えるような速度で紅桜を振るった。
受けきれない、そう悟った芳野は銀時を突き飛ばし、その身で斬撃を受けた。受けた衝撃のまま、川の下流へと芳野は弾き飛ばされた。
斬られたのだろう、紅桜の切っ先には赤い血が残った。
「芳野‼」
「まずは一人、そして」
もう一度似蔵が刀を振るう。銀時が木刀で防ごうとするも、紅桜が当たった瞬間に木刀は粉砕。銀時は川辺の石垣に叩きつけられる。銀時は息が止まりそうになりながらも顔を上げると、自身の胸元、横一文字に血が噴き出していた。
「オイオイ、これヤベ……」
乾いた声しか出ない銀時を、似蔵が貫いた。
貫かれた銀時は、口から血を吐き出しぎったりとうなだれ表情がうかがえない。
貫いたまま、似蔵はつらつらと語り始めた。
「後悔しているか?以前俺とやり合った時、何故俺を殺しておかなかったと……。俺を殺しておけばこんな目には遭わなかった、全てアンタの甘さが招いた結果だ、白夜叉。あの人もさぞやがっかりしているだろうよ。かつて共に戦った盟友達が、揃いも揃ってこの様だ。アンタではなく、俺があの人の隣にいれば この国はこんな有り様にはならなかった。士道に節義だ、くだらんもんは侍には必要ない、侍に必要なのは剣のみさね。
剣の折れたアンタ達はもう侍じゃないよ」
「自分語りが長い」
「なっ⁉」
似蔵が銀時にしているのと同じように、芳野は似蔵がその場から動けないように左肩を深くを短刀で突き刺していた。しかし先ほど受けた似蔵からの傷で芳野の着物の胸元からは血があふれだし、着物を川の水と一緒に暗く染め上げていた。さらに川底の石で切ったのか瞼の上にも深い傷できており、右目が使い物にならなくなっていた。
「勝利の余韻で自分語りなんて寒いことしてんなって、それにまだ折れてない」