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その二十六
夢主の名前
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猩影と夢主はガラクタ市をあとにして、本家へ向かっていた。
「あ、雪だ」
寒空からちらちらと雪が舞い降りてくる。
夢主は降ってくる雪を捕まえたくなって、猩影と繋いでいない方の手の平を上に向けた。
「猩くん」
そんな夢主を見て、猩影は何も言わずに彼女を腕の中に閉じ込めた。
「猩くん、どうしたの?」
「久しぶりのデートがこんなことになってごめん」
「猩くんのせいじゃないよ」
「この手も、こんなに傷が」
「猩くん!あのときはああするのが一番だったよ」
夢主は猩影の言葉を遮った。人間が妖怪に襲われている場面で、猩影の行動は正しかった。もちろん、夢主は自分の行動も間違っていなかったと思っている。
夢主はあのとき飛んで来た破片を避けることはできた。しかし、夢主が避ければ、逃げている人たちに当たってしまっただろう。
「夢主・・・」
「ちゃんと手当ては受けるから、ね」
夢主は猩影の頬に手を伸ばす。猩影と目が合う。
「猩くん、心配してくれてありがとう。あのね、お願いがあるんだ」
「お願い?」
「うん、忙しいのはわかっているんだけど・・・」
夢主は、前置きをして黙ってしまう。
「ん?」
猩影が目で促せば、夢主は意を決したように話し出した。
「クリスマスとか年末とか、少しでも一緒に過ごせたらいいなって」
猩影は、夢主の言葉を聞いてハッとした。
組の再建、強化、シマの拡大・・・と日々の忙しさは季節の移り変わりを無意識に遠ざけていた。
「ダメ、かな?」
「ダメなわけない!ていうか、夢主と過ごす以外どうしろっての?」
「本当?」
夢主は嬉しそうに頬を緩めた。
「あーもう、俺、かっこわる・・・」
猩影は呟く。
「え、どうしたの?猩くん?」
夢主に言われるまで忘れていた。そしてそれを夢主にこんな形で懇願されるなんて。
「俺が、不甲斐ないって話」
首を傾げる夢主を腕の中から解放する。帰ったら、夢主の怪我を治療して、それからそれから・・・と猩影はぶつぶつと一人呟きながら、夢主と共に帰路についた。
「あ、雪だ」
寒空からちらちらと雪が舞い降りてくる。
夢主は降ってくる雪を捕まえたくなって、猩影と繋いでいない方の手の平を上に向けた。
「猩くん」
そんな夢主を見て、猩影は何も言わずに彼女を腕の中に閉じ込めた。
「猩くん、どうしたの?」
「久しぶりのデートがこんなことになってごめん」
「猩くんのせいじゃないよ」
「この手も、こんなに傷が」
「猩くん!あのときはああするのが一番だったよ」
夢主は猩影の言葉を遮った。人間が妖怪に襲われている場面で、猩影の行動は正しかった。もちろん、夢主は自分の行動も間違っていなかったと思っている。
夢主はあのとき飛んで来た破片を避けることはできた。しかし、夢主が避ければ、逃げている人たちに当たってしまっただろう。
「夢主・・・」
「ちゃんと手当ては受けるから、ね」
夢主は猩影の頬に手を伸ばす。猩影と目が合う。
「猩くん、心配してくれてありがとう。あのね、お願いがあるんだ」
「お願い?」
「うん、忙しいのはわかっているんだけど・・・」
夢主は、前置きをして黙ってしまう。
「ん?」
猩影が目で促せば、夢主は意を決したように話し出した。
「クリスマスとか年末とか、少しでも一緒に過ごせたらいいなって」
猩影は、夢主の言葉を聞いてハッとした。
組の再建、強化、シマの拡大・・・と日々の忙しさは季節の移り変わりを無意識に遠ざけていた。
「ダメ、かな?」
「ダメなわけない!ていうか、夢主と過ごす以外どうしろっての?」
「本当?」
夢主は嬉しそうに頬を緩めた。
「あーもう、俺、かっこわる・・・」
猩影は呟く。
「え、どうしたの?猩くん?」
夢主に言われるまで忘れていた。そしてそれを夢主にこんな形で懇願されるなんて。
「俺が、不甲斐ないって話」
首を傾げる夢主を腕の中から解放する。帰ったら、夢主の怪我を治療して、それからそれから・・・と猩影はぶつぶつと一人呟きながら、夢主と共に帰路についた。