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その三
夢主の名前
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「猩くん!それにみんなもいらっしゃい」
門には、中学生に囲まれて若干困り気味の猩影とリクオの友達基、清十字怪奇探偵団がいた。
平然と挨拶をする姉に、ヒヤッと肝を冷やすリクオ。
まさか同時に来るなんて。
「こんにちは、奴良くんのお姉さん。奴良くん、遅いぞ」
「ねえ、夢主さん、この人ってもしかして夢主さんの彼氏?」
興味深々にカナが尋ねてきた。それに島も食いつく。
「えへ、そうよ。行こう猩くん、みんなもゆっくりしていってね」
そう言って、夢主は猩影の手を取って門を抜けていく。
猩影の顔が少し赤かったことには誰も気づかなかった。
「ひゃー夢主さんの彼氏さん背が高いっすね」
「本当に。それにかっこよくてお似合いだったね」
リクオはそれを聞いてなんだかイラっとした気がした。
そんな自分の感情に疑問を抱きつつ、みんなを屋敷へと案内する。
「夢主、あれはいったい?それに今日は、いやに静かだったな」
「リクオの友達よ、あの中に陰陽師の末裔の子がいるんだって。たぶん黒髪の子かな」
あの子だけ見たことない子だったなと、夢主は先ほどの弟の友達を思い浮かべる。
「陰陽師?!大丈夫なのか」
猩影は夢主がそれを聞いたときと同じようなリアクションをする。
それにクスっと笑って、夢主は平然と答える。
「みんなに隠れて貰ってるから大丈夫だと思う」
「だからか」
猩影は屋敷が静かだったことに納得した。
夢主と猩影はよくこうして二人で出かける。今となっては恋人同士ということもあってそれは自然なことだが、以前は幼馴染、また同じ境遇に育ったことにより、互いに依存している節があった。
今でこそ夢主は明るく素直な女の子であるが・・・。その昔の姿を知る猩影や組の者は夢主を放っては置けなかった。
「でもつららが心配なのよね」
思い出したふうに、夢主が眉を寄せる。
「つららの姐さん?」
「うん、ばっちり『雪女』って書いた紙を部屋の入り口に張っててね、見つからなければいいけど」
「それは・・・」
と猩影は苦笑した。部屋が見つからないことを祈るしかない。