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その十四
夢主の名前
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「なんか腹立つな」
「ああ」
「なんでですか!」
リクオと鴆は、猩影の話を聞いて素直な感想をもらした。
「それでいくと、夢主の一番大事なものがお前だったてんだろ」
「おもしろくねぇ」
「そんなこと、俺に言わんでください」
猩影は、若頭と兄貴に弁明する。顔は真っ赤だ。それも二人は気に入らない。
「そ、それよりも、リクオ様!リクオ様は何を取られたんですか」
猩影はリクオが自分と引き換えに何をとられたのかを知らなかった。
「おう、奴良組の若頭ともあろうものが、何をとられたんだ」
ハハハと笑いながら鴆も興味深々だ。
「護身刀」
あまりにもサラっとしたものいいに、鴆も猩影も動きが止まる。一瞬後、鴆は盛大に吐血した。
「フザケンナっゴホッゴホ!てめぇえええゴホっ」
「鴆の兄貴!」
猩影は蹲る鴆の背中をさする。
「落ち着けよ鴆」
ただ、リクオだけは冷静だった。いや、その重大さがわかっていなかっただけなのかもしれない。
「祢々切丸がどれ程大事なものかわかってんのかコラリクオ~~~」
「そりゃあまあ」
「兄貴、落ち着いて!」
「昔はアレを奪い合って抗争が起きるほどだったって聞いたぜ!?んな質屋に入れるみてぇなことする代物じゃねーんだよ!!さっさと取り返して来い!!」
「わかったよ・・・」
夜の色が一層濃くなった時間、黒羽丸はいつもどおりにパトロールをしていた。
「ふぅ・・・今日も浮世絵町は違反だらけだ」
池の辺りを見回っていると、また違反者が目に入った。
「ん?おい・・・むやみに刃物を振り回したり・・・」
そこでその刀が何であるかを、彼は確信する。
その刀の持ち主は奴良組の若頭のはずだ。
「お・・・おい!それは、祢々切丸!?」
池の妖怪は静かに沈んでいく。
「貴様返せ!!若に・・・何をした!?」
「返して欲しけりゃ~もっとすごいもの渡せぇ~~~」
「なにぃ!?」
「お?それいいなぁ・・・それよこせ」
うわあああああ!という声が闇夜にとどろいた。