fate(三井)
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まどかが治療を続ける中、桜木は退院してバスケ部へ復帰し、選抜出場に向けてより一層闘志を燃やす湘北バスケ部。
努力の甲斐あってか、神奈川での出場権を手に入れることができた。
応援に行けないまどかは、病室から動画でエールを送った。
冬の選抜…湘北は夏のインターハイ時より成長し、見事六回戦まで進んだ。
宮城・流川・桜木の成長も大きかったが、海南の神を上回るスリーポイント成功率を放った三井は高評価を受け、見事体育大学推薦入学を手にした。
三井の推薦入学を、まどかは誰よりも喜んだ。
3学期を迎え、進路が決まった三井は後輩への指導の為バスケ部へ顔を出しつつ、まどかの病室にも連日のように顔を出した。
だが、容態は芳しくなかった。
病状が進行して、自分で起き上がることも話すことも難しくなっていた。
そんなある日、
「寿…。初めて…デートした…あの…海…行きたい…。」
と言い出した。
まどかの母親も、そう長くはないと分かっていたので、三井とともに主治医に掛け合い、外出許可を得た。
翌日、病院の車で思い出の場所に向かった二人。
車椅子に乗っているが、精一杯お洒落したまどか。
初デートで白いワンピースを着ていたように、冬なので白のニットワンピースを着て、ショートブーツを履いた。
海へ到着すると、車椅子を押しながら砂浜を歩く三井。
「やっぱり冬だから、寒いな…。どうだ?久々に外に出た気分は?」
「冷たいけど…。気持ちいい…。此処…私と寿の…思い出の場所だから…。」
いつも美しいまどかだが、この日は一段と美しく感じた。
三井は、「最期を迎える覚悟を決めた女性は、これほど美しいものなのか?」と心の底から思うのだった。
「まどか。愛してる。」
「私も…。愛してる…。寿…。」
三度目になるキスを、思い出の場所で交わした二人。
もちろん、写真も忘れずに撮った。
その後車に乗り、病院に戻った二人。
まどかとの思い出の場所へ出掛けてから、三日後…。
容態急変の連絡が母親から入り、病院へ急ぐ三井。
バスケ部員達も三井に次いで、病院へ向かう。
病室へ到着すると…。
意識混濁状態で、点滴や様々な機械に繋がれベッドに横たわる、まどかの姿があった。
まどかの両親は、無論泣いていた。
三井が到着して数時間後、まどかの指が微かに動いた。
「まどか!三井君来てるよ!」
母親が呼びかけると、目を開けた。
「三井君!まどかに話しかけて、手を握って!」
「まどかちゃんの傍に居てやれんのは、三井サンだけっす!」
「三井先輩!今話さなきゃ、一生後悔するわよ!」
涙を流す宮城と彩子に押され、三井は手を握りまどかも酸素マスクを外した。
「まどか!俺だ!三井寿だ!分かるか⁉︎最期まで、お前の彼氏だ!」
「寿…?」
「そうだぞ!」
「…寿…。ありがとう…。愛してる…。
(…もっと…生きたかった…。)」
最後の力を振り絞って言葉を発した後のまどかに、三井は卒業式に手渡す筈の学生服の第二ボタンを外して、もう片方の手に握らせ、最後のキスをした。
その直後、まどかの瞳から一粒の涙が溢れた。
目を閉じていた三井の中にも、まどかの姿があった。
三井の中にいたまどかは、相変わらず綺麗で長い髪を靡かせながら白いワンピースを身に纏っていた。
キスをした二人…だか、まどかはどこか遠くへ行ってしまい、三井に別れを告げている様子。
「まどかー‼︎」
泣きながら愛する彼女の名前を叫ぶ。
数分後、病室内に無機質なアラーム音が鳴り響く。
まどかが目を覚ますことはなく、医師達が死亡確認を行った。
覚悟を決めて逝ってしまったのだった。
「(夢なら…。醒めないでくれ…!まどか…。もっと俺のそばにいてくれ…!)」
しかし、悲し過ぎる現実が待ち受けているだけだった。
努力の甲斐あってか、神奈川での出場権を手に入れることができた。
応援に行けないまどかは、病室から動画でエールを送った。
冬の選抜…湘北は夏のインターハイ時より成長し、見事六回戦まで進んだ。
宮城・流川・桜木の成長も大きかったが、海南の神を上回るスリーポイント成功率を放った三井は高評価を受け、見事体育大学推薦入学を手にした。
三井の推薦入学を、まどかは誰よりも喜んだ。
3学期を迎え、進路が決まった三井は後輩への指導の為バスケ部へ顔を出しつつ、まどかの病室にも連日のように顔を出した。
だが、容態は芳しくなかった。
病状が進行して、自分で起き上がることも話すことも難しくなっていた。
そんなある日、
「寿…。初めて…デートした…あの…海…行きたい…。」
と言い出した。
まどかの母親も、そう長くはないと分かっていたので、三井とともに主治医に掛け合い、外出許可を得た。
翌日、病院の車で思い出の場所に向かった二人。
車椅子に乗っているが、精一杯お洒落したまどか。
初デートで白いワンピースを着ていたように、冬なので白のニットワンピースを着て、ショートブーツを履いた。
海へ到着すると、車椅子を押しながら砂浜を歩く三井。
「やっぱり冬だから、寒いな…。どうだ?久々に外に出た気分は?」
「冷たいけど…。気持ちいい…。此処…私と寿の…思い出の場所だから…。」
いつも美しいまどかだが、この日は一段と美しく感じた。
三井は、「最期を迎える覚悟を決めた女性は、これほど美しいものなのか?」と心の底から思うのだった。
「まどか。愛してる。」
「私も…。愛してる…。寿…。」
三度目になるキスを、思い出の場所で交わした二人。
もちろん、写真も忘れずに撮った。
その後車に乗り、病院に戻った二人。
まどかとの思い出の場所へ出掛けてから、三日後…。
容態急変の連絡が母親から入り、病院へ急ぐ三井。
バスケ部員達も三井に次いで、病院へ向かう。
病室へ到着すると…。
意識混濁状態で、点滴や様々な機械に繋がれベッドに横たわる、まどかの姿があった。
まどかの両親は、無論泣いていた。
三井が到着して数時間後、まどかの指が微かに動いた。
「まどか!三井君来てるよ!」
母親が呼びかけると、目を開けた。
「三井君!まどかに話しかけて、手を握って!」
「まどかちゃんの傍に居てやれんのは、三井サンだけっす!」
「三井先輩!今話さなきゃ、一生後悔するわよ!」
涙を流す宮城と彩子に押され、三井は手を握りまどかも酸素マスクを外した。
「まどか!俺だ!三井寿だ!分かるか⁉︎最期まで、お前の彼氏だ!」
「寿…?」
「そうだぞ!」
「…寿…。ありがとう…。愛してる…。
(…もっと…生きたかった…。)」
最後の力を振り絞って言葉を発した後のまどかに、三井は卒業式に手渡す筈の学生服の第二ボタンを外して、もう片方の手に握らせ、最後のキスをした。
その直後、まどかの瞳から一粒の涙が溢れた。
目を閉じていた三井の中にも、まどかの姿があった。
三井の中にいたまどかは、相変わらず綺麗で長い髪を靡かせながら白いワンピースを身に纏っていた。
キスをした二人…だか、まどかはどこか遠くへ行ってしまい、三井に別れを告げている様子。
「まどかー‼︎」
泣きながら愛する彼女の名前を叫ぶ。
数分後、病室内に無機質なアラーム音が鳴り響く。
まどかが目を覚ますことはなく、医師達が死亡確認を行った。
覚悟を決めて逝ってしまったのだった。
「(夢なら…。醒めないでくれ…!まどか…。もっと俺のそばにいてくれ…!)」
しかし、悲し過ぎる現実が待ち受けているだけだった。