fate(三井)
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三井寿…高校3年生の時、一生忘れられない出来事があった。
10月上旬の某日…湘北高校にてー
この日は、同窓会を兼ねて母校訪問とのことで、かつて広島でのインターハイ出場を果たした、バスケ部OBが全員集合した。
久しぶりに全員が揃い、懐かしさを感じる。
三井は現在、体育大学3年生。
教職課程を履修しているので、来春には教育実習で湘北に行く為、ちょっとした下見も兼ねているようだ。
日曜日も、相変わらず練習している現役バスケ部員達とも、交流を交わすOB達。
その後、校舎内を歩き、ある教室の前で立ち止まった。
『2年1組』
当時の2年生部員とマネージャー、宮城と彩子が在籍しいていたクラス。
そして当時の三井の彼女、“藍川まどか”という女の子も、このクラスに在籍していた…。
母校訪問の後は、外ランニングでよく走った海岸へ全員で行った。
桜木・流川の二人は、大学生になっても相変わらずの落ち着きのなさで、早くも喧嘩を繰り広げる。
そして、拳骨を落とす赤木に、上手く宥める木暮。
三井は砂浜に座り、じっと海を眺めていた。
「三井サン。“あの子”のこと、考えてたんすか?」
「宮城か…。あぁ、あいつのことは絶対忘れられねぇからな…。」
「ミッチーにリョーちん。何しんみりしてんだ?」
「花道。此処はな、三井サンにとって忘れられない場所なんだよ。」
「ミッチーにとって忘れられない…?おぉっ!もしや、あの“ まどかさん”のこと…⁉︎」
「そうだよ。あいつもな、此処が好きで連れてきてやったことがあったからな…。」
「(何だ…⁇)」
頭に“?”を浮かべながら、流川もやってきた。
かつての湘北問題児軍団が砂浜に座り、高校時代の思い出に耽り始めた。
「あいつ(まどか)と出会ったのは…。
俺が徳男達と暴れまくって…。
改心して、2年ぶりにバスケ部に戻った頃だったな…。」
「そうっすね…。あの子は彩ちゃんと席が隣同士で、彩ちゃんとも仲良かったっすから…。」
「リョータ!何の話してるの?」
「桜木君も何してるの?」
彩子と晴子が同時に駆け付けて来た。
「彩ちゃん…。三井サンの…。その、まどかちゃんのことを…。」
「“ まどか”…。そうね。こうやってみんなで集まって、この場所に来たら…。三井先輩からしたら、絶対に脳裏から離れないことね…。」
「“ まどかさん”のこと…。私ももちろん覚えてるし、絶対に忘れられない…。」
今にも泣き出してしまいそうな晴子。
『(寿…。湘北バスケ部のみんな…。久しぶりね…。元気そうでなによりだわ…。)』
「(まどか…?いや、俺の聞き間違いだよな…?)」
三井にだけ、まどかの声が聞こえていたようだった。
やがて、他の部員達も集まって来て、まどかと三井の出会いや馴れ初めなどの、思い出話が始まった。
10月上旬の某日…湘北高校にてー
この日は、同窓会を兼ねて母校訪問とのことで、かつて広島でのインターハイ出場を果たした、バスケ部OBが全員集合した。
久しぶりに全員が揃い、懐かしさを感じる。
三井は現在、体育大学3年生。
教職課程を履修しているので、来春には教育実習で湘北に行く為、ちょっとした下見も兼ねているようだ。
日曜日も、相変わらず練習している現役バスケ部員達とも、交流を交わすOB達。
その後、校舎内を歩き、ある教室の前で立ち止まった。
『2年1組』
当時の2年生部員とマネージャー、宮城と彩子が在籍しいていたクラス。
そして当時の三井の彼女、“藍川まどか”という女の子も、このクラスに在籍していた…。
母校訪問の後は、外ランニングでよく走った海岸へ全員で行った。
桜木・流川の二人は、大学生になっても相変わらずの落ち着きのなさで、早くも喧嘩を繰り広げる。
そして、拳骨を落とす赤木に、上手く宥める木暮。
三井は砂浜に座り、じっと海を眺めていた。
「三井サン。“あの子”のこと、考えてたんすか?」
「宮城か…。あぁ、あいつのことは絶対忘れられねぇからな…。」
「ミッチーにリョーちん。何しんみりしてんだ?」
「花道。此処はな、三井サンにとって忘れられない場所なんだよ。」
「ミッチーにとって忘れられない…?おぉっ!もしや、あの“ まどかさん”のこと…⁉︎」
「そうだよ。あいつもな、此処が好きで連れてきてやったことがあったからな…。」
「(何だ…⁇)」
頭に“?”を浮かべながら、流川もやってきた。
かつての湘北問題児軍団が砂浜に座り、高校時代の思い出に耽り始めた。
「あいつ(まどか)と出会ったのは…。
俺が徳男達と暴れまくって…。
改心して、2年ぶりにバスケ部に戻った頃だったな…。」
「そうっすね…。あの子は彩ちゃんと席が隣同士で、彩ちゃんとも仲良かったっすから…。」
「リョータ!何の話してるの?」
「桜木君も何してるの?」
彩子と晴子が同時に駆け付けて来た。
「彩ちゃん…。三井サンの…。その、まどかちゃんのことを…。」
「“ まどか”…。そうね。こうやってみんなで集まって、この場所に来たら…。三井先輩からしたら、絶対に脳裏から離れないことね…。」
「“ まどかさん”のこと…。私ももちろん覚えてるし、絶対に忘れられない…。」
今にも泣き出してしまいそうな晴子。
『(寿…。湘北バスケ部のみんな…。久しぶりね…。元気そうでなによりだわ…。)』
「(まどか…?いや、俺の聞き間違いだよな…?)」
三井にだけ、まどかの声が聞こえていたようだった。
やがて、他の部員達も集まって来て、まどかと三井の出会いや馴れ初めなどの、思い出話が始まった。
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