泣かない女(清田)
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幸太君がおうちに帰ってからー
清田はジャージ姿のまま、暗くなった誰もいない、病院のロビーの椅子に一人で座っていた。
まどかも勤務時間はとっくに終わっていたが、未だに制服・白衣姿のままで、清田の隣に座ってきた。
「まどか先生。お疲れ様。幸太…おうちに帰ったんだな…。」
「そうよ。お父さんとお母さんとお揃いのヘアバンドと一緒に…。」
「俺…人が亡くなること…あんなに辛いなんて、思いもしなかったよ。幸太の家族じゃねぇけど、涙止まんなかったよ。」
「清田君…。私、研修医になって…小児科の患者さんの最期を看取ったの、幸太君が初めてだったんだよね…。
救命にいた頃はね、患者さんの最期看取るのなんて結構多かったし、医者だからそういう局面で怖気付くなんて、御法度だし…。
それに救命の時は、小さい子の最期看取ったこと、無かったんだよね…。
幸太君もさ…私が『医者』だったから、泣かずに淡々と看取ってあげられたんだと思う。
医者じゃなくて、もし私があの子の家族だったりとか…。
或いは…“私の恋人や愛する人”の最期だったら…。絶対に泣かずになんて、いられなかったと思う…。」
と言ったまどか先生を見て、俺はどんな言葉を掛ければいいのか、分からなかった。
そうしていたら時間が過ぎ、牧さんと神さんが俺の荷物を持って病院に来たようだった。
「神。清田の奴…もう少しあのままにしといてやろう。」と牧は言い、二人は離れた場所で待機した。
沈黙の時間が更に過ぎ…
「まどか先生…。今日くらいは、泣いてもいいぜ。」と清田が言うと、
「えっ…⁇」と言うまどか。
「まどか先生さ…。『誰にも負けない』『強くなる』『泣かない』って気持ちで、自分の道を突っ走ることは格好良いし、俺も共感出来る。
でもさ…。女の子なら…辛い時、少しくらい男に涙を見せてくれるようなところがある方が、俺は可愛いと思うぜ。
練習試合の時のまどか先生…。本当に可愛かったよ…。あの服と髪型。俺あれ見た時、大食いで負けず嫌い精神が強い優等生でも…『やっぱりまどか先生も、普通の女の子なんだな。』って、心の底から思ったよ。
ほら、俺の胸貸してやるから、今日くらいは泣け‼︎」
と立ち上がり、両手を広げる清田の胸に飛び込み、今までずっと心の中に溜め込んできたものを吐き出すかのように、大声で泣くまどか。
そんなまどかを、力一杯抱きしめる清田。
(清田君の胸…逞しくてあったかい…。)と心の中で言うまどか。
もう少し時間が経った頃には、漸く牧と神も現れ、清田を支えた。
(まどか先生だって…。俺から見れば、普通の女の子なんだよ…。 by.清田信長)
♪どうして泣いているの
どうして迷ってるの
どうして立ち止まるの
ねえ教えて
いつから大人になる
いつまで子供でいいの
どこから走ってきて
ねえどこまで走るの
居場所がなかった 見つからなかった
未来には期待出来るのか分からずに
いつも強い子だねって言われ続けてた
泣かないで偉いねって褒められたりしていたよ
そんな言葉ひとつも望んでなかった
だから解らないフリをしていた
どうして笑ってるの
どうしてそばにいるの
どうして離れてくの
ねえ教えて
いつから強くなった
いつから弱さ感じた
いつまで待っていれば
解り合える日が来る
もう陽が昇るね そろそろ行かなきゃ
いつまでも同じ所には いられない
人を信じる事って いつか裏切られ
はねつけられる事と同じと思っていたよ
あの頃そんな力どこにもなかった
きっと 色んなこと知り過ぎてた
いつも強い子だねって言われ続けてた
泣かないで偉いねって褒められたりしていたよ
そんな風に周りが言えば言う程に
笑うことさえ苦痛になってた
一人きりで生まれて 一人きりで生きて行く
きっとそんな毎日が当り前と思ってた
La La La La La La
La La La La La La
La La La La La La
La La La La La La♪
清田はジャージ姿のまま、暗くなった誰もいない、病院のロビーの椅子に一人で座っていた。
まどかも勤務時間はとっくに終わっていたが、未だに制服・白衣姿のままで、清田の隣に座ってきた。
「まどか先生。お疲れ様。幸太…おうちに帰ったんだな…。」
「そうよ。お父さんとお母さんとお揃いのヘアバンドと一緒に…。」
「俺…人が亡くなること…あんなに辛いなんて、思いもしなかったよ。幸太の家族じゃねぇけど、涙止まんなかったよ。」
「清田君…。私、研修医になって…小児科の患者さんの最期を看取ったの、幸太君が初めてだったんだよね…。
救命にいた頃はね、患者さんの最期看取るのなんて結構多かったし、医者だからそういう局面で怖気付くなんて、御法度だし…。
それに救命の時は、小さい子の最期看取ったこと、無かったんだよね…。
幸太君もさ…私が『医者』だったから、泣かずに淡々と看取ってあげられたんだと思う。
医者じゃなくて、もし私があの子の家族だったりとか…。
或いは…“私の恋人や愛する人”の最期だったら…。絶対に泣かずになんて、いられなかったと思う…。」
と言ったまどか先生を見て、俺はどんな言葉を掛ければいいのか、分からなかった。
そうしていたら時間が過ぎ、牧さんと神さんが俺の荷物を持って病院に来たようだった。
「神。清田の奴…もう少しあのままにしといてやろう。」と牧は言い、二人は離れた場所で待機した。
沈黙の時間が更に過ぎ…
「まどか先生…。今日くらいは、泣いてもいいぜ。」と清田が言うと、
「えっ…⁇」と言うまどか。
「まどか先生さ…。『誰にも負けない』『強くなる』『泣かない』って気持ちで、自分の道を突っ走ることは格好良いし、俺も共感出来る。
でもさ…。女の子なら…辛い時、少しくらい男に涙を見せてくれるようなところがある方が、俺は可愛いと思うぜ。
練習試合の時のまどか先生…。本当に可愛かったよ…。あの服と髪型。俺あれ見た時、大食いで負けず嫌い精神が強い優等生でも…『やっぱりまどか先生も、普通の女の子なんだな。』って、心の底から思ったよ。
ほら、俺の胸貸してやるから、今日くらいは泣け‼︎」
と立ち上がり、両手を広げる清田の胸に飛び込み、今までずっと心の中に溜め込んできたものを吐き出すかのように、大声で泣くまどか。
そんなまどかを、力一杯抱きしめる清田。
(清田君の胸…逞しくてあったかい…。)と心の中で言うまどか。
もう少し時間が経った頃には、漸く牧と神も現れ、清田を支えた。
(まどか先生だって…。俺から見れば、普通の女の子なんだよ…。 by.清田信長)
♪どうして泣いているの
どうして迷ってるの
どうして立ち止まるの
ねえ教えて
いつから大人になる
いつまで子供でいいの
どこから走ってきて
ねえどこまで走るの
居場所がなかった 見つからなかった
未来には期待出来るのか分からずに
いつも強い子だねって言われ続けてた
泣かないで偉いねって褒められたりしていたよ
そんな言葉ひとつも望んでなかった
だから解らないフリをしていた
どうして笑ってるの
どうしてそばにいるの
どうして離れてくの
ねえ教えて
いつから強くなった
いつから弱さ感じた
いつまで待っていれば
解り合える日が来る
もう陽が昇るね そろそろ行かなきゃ
いつまでも同じ所には いられない
人を信じる事って いつか裏切られ
はねつけられる事と同じと思っていたよ
あの頃そんな力どこにもなかった
きっと 色んなこと知り過ぎてた
いつも強い子だねって言われ続けてた
泣かないで偉いねって褒められたりしていたよ
そんな風に周りが言えば言う程に
笑うことさえ苦痛になってた
一人きりで生まれて 一人きりで生きて行く
きっとそんな毎日が当り前と思ってた
La La La La La La
La La La La La La
La La La La La La
La La La La La La♪
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