泣かない女(清田)
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週が明けて月曜日のLINEー
清田「まどか先生。お疲れ様♡
俺、今部活の10分休憩中。練習試合で勝てて周りからも認めてもらえて、ますますやる気が出て来たから、これからもっともっと部活頑張って、牧さんや神さんに負けないようにするぜ‼︎」
まどか「おぉ…凄い自信ね。ま、怪我に気をつけて頑張りなさい。私も色々頑張るから。」
とカルテ整理の傍、LINEをしていたら、胸ポケットに入れている医療用携帯電話が鳴った。
「お疲れ様です。藍川です。」
「大変です‼︎幸太君の容態が急変しました‼︎」
「(えっ…⁉︎何で…⁉︎)分かりました!すぐ行きます!」
まどか「幸太君急変‼︎後で‼︎」
こう返し、まどかは走って病室に向かった。
俺は… まどか先生のLINEを見て…。「おい⁉︎急変て何だよ⁉︎一昨日まで、あんなに元気だったじゃねぇか⁉︎」と返したが、一向に既読がつかない…。
そうしていたら、「休憩終了!練習再開するぞ!」と牧さんが言った。
清田は牧に、まどかとの直近のLINEのトーク画面を見せると…流石に牧も、更には神も驚いたようで、牧は「清田。監督には理由言っといてやるから、病院行ってこい!」と言い、清田は練習着にジャージを羽織り、急いで体育館を出て、病院まで無我夢中で走った。
まどか Side
(幸太君、頑張れ!絶対助けてあげるからね!)
清田 Side
(幸太、頑張れよ!俺と男同士の約束しただろ⁉︎お前が海南入って試合に出る姿、俺とまどか先生に見せてくれよ‼︎)
幸太君の病室ー
「急に呼吸・脈が乱れだし、血圧・意識レベルともに、かなり低いです…!」と担当看護師。
「諦めないぞ!全力尽くして助けるぞ!藍川先生、挿管と点滴準備!あと、モニターも!」と指導医の先生。
「はい!あと他のナースは、ご両親にすぐに病院に来てもらえるように、連絡等をお願いします!」とまどかも指示を仰ぐ。
(幸太君、絶対このまどか先生が助けてあげるからね!信長お兄ちゃんとの約束も果たせるようにしてあげるから!)
まどか達は懸命に措置を行なったが…容態は変わらず…。
そうしていたら、幸太君のご両親が到着し、二人揃って「先生方!お願いします!幸太を助けてください!」と涙を浮かべて言ったことに対し、指導医と担当看護師は「我々も全力を尽くします!幸太君も頑張っているので、お父さん・お母さんも気をしっかり持って下さい!」と言う。
次第に、意識は更に薄くなっていき…心電図音が弱まり…まどかは、「VFです!」と言い、除細動での処置が始まった。
心臓マッサージも懸命に行われ、アンビューも用いての処置も行った。
数十分後…微弱だか、心拍と脈が戻った。
だか、まだまだ油断は出来ない状況下ではあるに越したことはない。
その後ご両親には、マスクを着用して病室に入ってもらい、幸太君に付き添わせた。
方時も目を離せない様子…。
そうしたら、今度は息を切らしたジャージ姿の清田が病室の前に居た。
まどかは、一瞬病室を出た。
「幸太の容態どうなんだ⁉︎」と聞く清田に対し、「一命は取り留めたけど、まだ油断はできない…。」と答えるまどか。
すると幸太君のお母さんが出てきて…
「練習試合に招待していただいた、海南大付属高校バスケ部の清田君ですよね?」と聞いてきて、清田は「はい…。」と言った。
更にお母さんは、「藍川先生…。清田君もどうか、幸太に付き添わせて頂けないでしょうか?あの子、バスケも清田君のことも大好きなので…。」と涙ぐんで言ってきた。
まどかはすぐに指導医と看護師に、このやり取りを説明し、清田の入室が許可された。
「清田君!入室許可出たから、すぐに手洗い・うがい・手指消毒して、マスクつけなさい!」とまどか先生に言われて、俺は急いで準備をして入室した。
清田が入室してきてー
「幸太!俺だよ!海南大付属高校・バスケ部一年の清田信長!分かるか⁉︎」と呼び掛ける。
「…信長お兄ちゃん…⁇」と朦朧とする意識の中で、答える幸太君。
「そうだよ!お前…こんな小さな体で…すげー頑張ってんじゃねぇか!兄ちゃん感心するぜ!」
「…お兄ちゃん…。…中庭で…ドリブル見せてくれて、ありがとう…。…土曜日の試合…『ダンク』…格好良かった…。…絶対に忘れない…。…それから…おそろいのヘアバンド…。…嬉しかった…。…大切にするね…。」と幸太君は力を振り絞って、清田君に言った。
二人のやりとりの後ー
心電図音が更に弱まり、“ピー!”という音が鳴り響き、モニターの数字がどんどん小さくなっていった時…
まどかはペンライトで瞳孔チェックをして、
ご両親に向かって、「最期の言葉をかけてあげて下さい。」と言い、泣き崩れながら息子の名前を叫ぶ両親。
すると、心電図モニターが“0”表記になり…
まどかは腕時計に目を落とし、
「午後6時45分。ご臨終です。」と淡々と言った。
幸太の両親と一緒に、俺もその場で泣いてしまった。
幸太君は点滴やモニターが外された後、別室に移されナース達により、エンゼルケアが行われた。
ご両親…。特にお母さんは、まどかと清田に対して…
「藍川先生。清田君。本当にありがとうございました。
幸太は、病気になってから大好きだったミニバスに行けなくなり、落ち込むことが多かったのですが… 。
藍川先生が担当になり、母校がバスケ強豪校とのこともあり…。その関係で後輩である清田君を紹介して頂き、中庭でドリブルを見せていただいて色々お話して頂いたり、清田君とお揃いのヘアバンドを頂いたり…。
それに、練習試合にまでご招待していただけたこと…幸太は本当に喜んでいました。
あの子、いつも『大きくなったら、信長お兄ちゃんみたいになる!』って言ってましたし、一人っ子だったので、清田君のこと…本当に『お兄ちゃん』のように慕っていたんです…。」と、更に涙を流しながら話してきたので、俺は堪えきれずに又泣いた。
エンゼルケア終了後ー
幸太君はお母さんに抱かれ、お父さんの運転する車で、おうちまで帰っていった。
もちろん、お揃いのヘアバンドも一緒に…。
清田「まどか先生。お疲れ様♡
俺、今部活の10分休憩中。練習試合で勝てて周りからも認めてもらえて、ますますやる気が出て来たから、これからもっともっと部活頑張って、牧さんや神さんに負けないようにするぜ‼︎」
まどか「おぉ…凄い自信ね。ま、怪我に気をつけて頑張りなさい。私も色々頑張るから。」
とカルテ整理の傍、LINEをしていたら、胸ポケットに入れている医療用携帯電話が鳴った。
「お疲れ様です。藍川です。」
「大変です‼︎幸太君の容態が急変しました‼︎」
「(えっ…⁉︎何で…⁉︎)分かりました!すぐ行きます!」
まどか「幸太君急変‼︎後で‼︎」
こう返し、まどかは走って病室に向かった。
俺は… まどか先生のLINEを見て…。「おい⁉︎急変て何だよ⁉︎一昨日まで、あんなに元気だったじゃねぇか⁉︎」と返したが、一向に既読がつかない…。
そうしていたら、「休憩終了!練習再開するぞ!」と牧さんが言った。
清田は牧に、まどかとの直近のLINEのトーク画面を見せると…流石に牧も、更には神も驚いたようで、牧は「清田。監督には理由言っといてやるから、病院行ってこい!」と言い、清田は練習着にジャージを羽織り、急いで体育館を出て、病院まで無我夢中で走った。
まどか Side
(幸太君、頑張れ!絶対助けてあげるからね!)
清田 Side
(幸太、頑張れよ!俺と男同士の約束しただろ⁉︎お前が海南入って試合に出る姿、俺とまどか先生に見せてくれよ‼︎)
幸太君の病室ー
「急に呼吸・脈が乱れだし、血圧・意識レベルともに、かなり低いです…!」と担当看護師。
「諦めないぞ!全力尽くして助けるぞ!藍川先生、挿管と点滴準備!あと、モニターも!」と指導医の先生。
「はい!あと他のナースは、ご両親にすぐに病院に来てもらえるように、連絡等をお願いします!」とまどかも指示を仰ぐ。
(幸太君、絶対このまどか先生が助けてあげるからね!信長お兄ちゃんとの約束も果たせるようにしてあげるから!)
まどか達は懸命に措置を行なったが…容態は変わらず…。
そうしていたら、幸太君のご両親が到着し、二人揃って「先生方!お願いします!幸太を助けてください!」と涙を浮かべて言ったことに対し、指導医と担当看護師は「我々も全力を尽くします!幸太君も頑張っているので、お父さん・お母さんも気をしっかり持って下さい!」と言う。
次第に、意識は更に薄くなっていき…心電図音が弱まり…まどかは、「VFです!」と言い、除細動での処置が始まった。
心臓マッサージも懸命に行われ、アンビューも用いての処置も行った。
数十分後…微弱だか、心拍と脈が戻った。
だか、まだまだ油断は出来ない状況下ではあるに越したことはない。
その後ご両親には、マスクを着用して病室に入ってもらい、幸太君に付き添わせた。
方時も目を離せない様子…。
そうしたら、今度は息を切らしたジャージ姿の清田が病室の前に居た。
まどかは、一瞬病室を出た。
「幸太の容態どうなんだ⁉︎」と聞く清田に対し、「一命は取り留めたけど、まだ油断はできない…。」と答えるまどか。
すると幸太君のお母さんが出てきて…
「練習試合に招待していただいた、海南大付属高校バスケ部の清田君ですよね?」と聞いてきて、清田は「はい…。」と言った。
更にお母さんは、「藍川先生…。清田君もどうか、幸太に付き添わせて頂けないでしょうか?あの子、バスケも清田君のことも大好きなので…。」と涙ぐんで言ってきた。
まどかはすぐに指導医と看護師に、このやり取りを説明し、清田の入室が許可された。
「清田君!入室許可出たから、すぐに手洗い・うがい・手指消毒して、マスクつけなさい!」とまどか先生に言われて、俺は急いで準備をして入室した。
清田が入室してきてー
「幸太!俺だよ!海南大付属高校・バスケ部一年の清田信長!分かるか⁉︎」と呼び掛ける。
「…信長お兄ちゃん…⁇」と朦朧とする意識の中で、答える幸太君。
「そうだよ!お前…こんな小さな体で…すげー頑張ってんじゃねぇか!兄ちゃん感心するぜ!」
「…お兄ちゃん…。…中庭で…ドリブル見せてくれて、ありがとう…。…土曜日の試合…『ダンク』…格好良かった…。…絶対に忘れない…。…それから…おそろいのヘアバンド…。…嬉しかった…。…大切にするね…。」と幸太君は力を振り絞って、清田君に言った。
二人のやりとりの後ー
心電図音が更に弱まり、“ピー!”という音が鳴り響き、モニターの数字がどんどん小さくなっていった時…
まどかはペンライトで瞳孔チェックをして、
ご両親に向かって、「最期の言葉をかけてあげて下さい。」と言い、泣き崩れながら息子の名前を叫ぶ両親。
すると、心電図モニターが“0”表記になり…
まどかは腕時計に目を落とし、
「午後6時45分。ご臨終です。」と淡々と言った。
幸太の両親と一緒に、俺もその場で泣いてしまった。
幸太君は点滴やモニターが外された後、別室に移されナース達により、エンゼルケアが行われた。
ご両親…。特にお母さんは、まどかと清田に対して…
「藍川先生。清田君。本当にありがとうございました。
幸太は、病気になってから大好きだったミニバスに行けなくなり、落ち込むことが多かったのですが… 。
藍川先生が担当になり、母校がバスケ強豪校とのこともあり…。その関係で後輩である清田君を紹介して頂き、中庭でドリブルを見せていただいて色々お話して頂いたり、清田君とお揃いのヘアバンドを頂いたり…。
それに、練習試合にまでご招待していただけたこと…幸太は本当に喜んでいました。
あの子、いつも『大きくなったら、信長お兄ちゃんみたいになる!』って言ってましたし、一人っ子だったので、清田君のこと…本当に『お兄ちゃん』のように慕っていたんです…。」と、更に涙を流しながら話してきたので、俺は堪えきれずに又泣いた。
エンゼルケア終了後ー
幸太君はお母さんに抱かれ、お父さんの運転する車で、おうちまで帰っていった。
もちろん、お揃いのヘアバンドも一緒に…。