泣かない女(清田)
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当直の夜のLINEー
まどか「清田君、お疲れ様。メロンパン…本当ありがとね。今、夜食として食べてるけど…昔から変わらない懐かしい味で美味しい!」
清田「まどか先生、いくら『痩せの大食い』だからって、食い過ぎで腹壊すなよ(笑)」
まどか「私は小さい時から、胃腸が丈夫なの!(笑)」
清田「今日は… まどか先生の担当患者にバスケ披露出来て、先生にも幸太にも喜んでもらえて、俺嬉しかったよ。」
まどか「幸太君もヘアバンド…すごく気に入ってて、寝る時も手放さないみたいよ。さっき夜勤のナースと自販機の近くで会った時、『病室をラウンドした時、藍川先生担当の幸太君、寝言で“信長お兄ちゃん…”って言ってて、楽しそうな夢でも見てるんですかね?』って言ってたわ。」
清田「マジで⁉︎そりゃ嬉しいな!
ちなみに俺は…夢にまどか先生出て来てくれたら、嬉しい♡♡♡」
まどか「こら!エッチなこと考えるんじゃないの!まったく…これだから、年頃の男子は…。明日も朝練でしょ?早く寝なさい。」
清田「はーい。おやすみなさい。」
その後も私と清田君は毎日連絡を取り合い、幸太君の体調も安定していた。
それから更に数日後のLINEー
清田「まどか先生…。ちょっと相談も兼ねて話したい事があるんだけど…。」
まどか「相談?何?」
清田「来週の土曜日、練習試合やることになった。それで、幸太も連れて先生も一緒に見に来れない?場所は海南の体育館。」
まどか「練習試合か…。私、ちょうど次の土曜日休みで、幸太君も最近体調は安定してるけど、外出となると私一人では判断出来ないから…。指導医の先生と担当看護師、それと親御さんにも話してみて…。それで結果を又連絡するわ。」
清田「了解。この間、俺のドリブル見せて喜んでくれただろ…。
それで今度は海南の試合見せてやって、今度こそシュート見せてやりたいなって、思ってさ。
因みに俺の方は今の話、もう監督にもキャプテンにもしてるから。
監督は先生のこと覚えてたらしく、バスケ部の先輩達なんか、先生の代の卒アルまで見始めてるぜ。」
まどか「本当に⁉︎卒アルとか…ちょっと恥ずかしいな。もしかして、清田君も見た?」
清田「見れなかった。先輩達が占領してんだよ。」
まどか「そっか…。ま、見たければ見て良いよ。」
清田「それじゃ、結果待ってるから。」
翌日、私は指導医・担当看護師・ご両親に練習試合の話をした。
指導医は、「最近は体調も安定しているし、藍川先生とナース、ご両親が付き添えば、そのくらいの外出は良いだろう。但し、万が一に備えての準備は忘れずに!」と言った。
私はすぐに清田君に連絡して、「練習試合、外出許可出たわよ!絶対行くからね!」と言った。
そして幸太君にも話したら、初めて清田君に会った時以上に喜んでいた。
迎えた土曜日ー
私と幸太君、ご両親、ナースの計五人で…私の母校でもある、海南大付属高校へ向かった。
私は卒業式以来だったので、本当に懐かしかった。
体育館の扉を開けると、バスケ部員達が待っていた。
「まどか先生ー!幸太ー!」と元気よく叫ぶ清田君。
「お兄ちゃんー!」と手を振る幸太君。
「今日は練習試合に招待してくれて、ありがとう。試合頑張ってね。」と言う私。
(今日のまどか先生…可愛いな♡)
と清田の心の声。
普段はパンツスタイルの制服に白衣、スニーカー…そして、アップかポニーテールの髪は下ろされ、ゆるく巻かれている。
服装は可愛いニットにヒラヒラしたスカート… まどかの整った顔立ちやスタイルの良さ等、全てに合っている。
「まどか先生、今日の服と髪型可愛いよ。似合ってる。」と言う清田の言葉に、照れるまどか。
三人で話していたら、他の部員達も私達の元へ駆け寄って来た。
「「「「藍川先輩。ようこそ!海南バスケ部へ!」」」」と出迎えてくれる部員達。
(やっぱり、バスケ部は長身が多いな…。)
「藍川先生。清田から話は聞いてます。今日は試合、存分に見て下さい。」
とキャプテンの牧。
「あなた、キャプテンの牧君ね?清田君から聞いたけど、神奈川No. 1プレイヤーなのよね?凄いわね。」と言う私。
「藍川先生。卒アル見ちゃいました。高校時代は、ちょっとギャルっぽい感じでしたね。」と言ったのは、二年生の神。
「あなたは、二年生の神君ね?3Pシューターの?もう…あなたね。卒アル占領してたって子は…。」
まどかは部員達に向かって、
「初めまして。海南大付属高校・特進コース、◯年度卒業生の藍川 まどかです。
今は、大学病院の小児科研修医です。宜しくお願いします。」
と名札を見せて、改めて挨拶する。
「仕事着と私服だと雰囲気違いますね…。俺も藍川先生の仕事してる姿、見てみたいな…。でも、先生可愛いから…コスプレなんかも色々似合いそうですね…。」と微笑む神君に、ひっそりと驚く清田君に牧君に、他の部員達。
「神君!子供がいるんだから、あんまり変なこと言わないの!」と言うまどか。
みんなで話をしているうちに、高頭監督が姿を現した。
部員達が監督に挨拶をした後、
「特進コース卒業生の藍川か…。久しぶりだな。医学部現役合格したのは知っていたが、本当に医者になったとは、驚きだな。」
「まだ研修医ですけど…。今日は練習試合にお呼び頂き、ありがとうございます。
そうそう、清田君言ってましたけど…。今年の特進とバスケ部の合宿、被ってたそうですね。泣いてる子、まだ居るみたいですね?」
「特進の合宿で泣かない者は、何十年に一人と言われてるからな…。
確か、藍川が二年生の時の合宿がバスケ部と被っていたが…あの時も泣かなかったのは、藍川だけだったな。」
と懐かしい話になる二人。
「高頭先生。よく覚えてましたね。」
「おまけに泣いていた男子生徒に向かって、『男だろ⁉︎これくらいで泣くな‼︎軟弱な男は嫌いだ‼︎』と言い放っていたことも、覚えている…。」と高頭監督。
「ちょっと‼︎やめてくださいよ…。そんな昔の話、子供や清田君達の前で…。」と恥ずかしがるまどか。
「まどか先生は、根っからの超人なんだな。」と清田の一言に、みんなで笑う。
やがて、対戦相手の学校が到着すると、部員達は試合の準備に入る。
「まどか先生、幸太。俺頑張るから、ちゃんと試合見てろよ!」と言う清田君をコートに送り出し、私達はコートサイドに向かう。
まどか「清田君、お疲れ様。メロンパン…本当ありがとね。今、夜食として食べてるけど…昔から変わらない懐かしい味で美味しい!」
清田「まどか先生、いくら『痩せの大食い』だからって、食い過ぎで腹壊すなよ(笑)」
まどか「私は小さい時から、胃腸が丈夫なの!(笑)」
清田「今日は… まどか先生の担当患者にバスケ披露出来て、先生にも幸太にも喜んでもらえて、俺嬉しかったよ。」
まどか「幸太君もヘアバンド…すごく気に入ってて、寝る時も手放さないみたいよ。さっき夜勤のナースと自販機の近くで会った時、『病室をラウンドした時、藍川先生担当の幸太君、寝言で“信長お兄ちゃん…”って言ってて、楽しそうな夢でも見てるんですかね?』って言ってたわ。」
清田「マジで⁉︎そりゃ嬉しいな!
ちなみに俺は…夢にまどか先生出て来てくれたら、嬉しい♡♡♡」
まどか「こら!エッチなこと考えるんじゃないの!まったく…これだから、年頃の男子は…。明日も朝練でしょ?早く寝なさい。」
清田「はーい。おやすみなさい。」
その後も私と清田君は毎日連絡を取り合い、幸太君の体調も安定していた。
それから更に数日後のLINEー
清田「まどか先生…。ちょっと相談も兼ねて話したい事があるんだけど…。」
まどか「相談?何?」
清田「来週の土曜日、練習試合やることになった。それで、幸太も連れて先生も一緒に見に来れない?場所は海南の体育館。」
まどか「練習試合か…。私、ちょうど次の土曜日休みで、幸太君も最近体調は安定してるけど、外出となると私一人では判断出来ないから…。指導医の先生と担当看護師、それと親御さんにも話してみて…。それで結果を又連絡するわ。」
清田「了解。この間、俺のドリブル見せて喜んでくれただろ…。
それで今度は海南の試合見せてやって、今度こそシュート見せてやりたいなって、思ってさ。
因みに俺の方は今の話、もう監督にもキャプテンにもしてるから。
監督は先生のこと覚えてたらしく、バスケ部の先輩達なんか、先生の代の卒アルまで見始めてるぜ。」
まどか「本当に⁉︎卒アルとか…ちょっと恥ずかしいな。もしかして、清田君も見た?」
清田「見れなかった。先輩達が占領してんだよ。」
まどか「そっか…。ま、見たければ見て良いよ。」
清田「それじゃ、結果待ってるから。」
翌日、私は指導医・担当看護師・ご両親に練習試合の話をした。
指導医は、「最近は体調も安定しているし、藍川先生とナース、ご両親が付き添えば、そのくらいの外出は良いだろう。但し、万が一に備えての準備は忘れずに!」と言った。
私はすぐに清田君に連絡して、「練習試合、外出許可出たわよ!絶対行くからね!」と言った。
そして幸太君にも話したら、初めて清田君に会った時以上に喜んでいた。
迎えた土曜日ー
私と幸太君、ご両親、ナースの計五人で…私の母校でもある、海南大付属高校へ向かった。
私は卒業式以来だったので、本当に懐かしかった。
体育館の扉を開けると、バスケ部員達が待っていた。
「まどか先生ー!幸太ー!」と元気よく叫ぶ清田君。
「お兄ちゃんー!」と手を振る幸太君。
「今日は練習試合に招待してくれて、ありがとう。試合頑張ってね。」と言う私。
(今日のまどか先生…可愛いな♡)
と清田の心の声。
普段はパンツスタイルの制服に白衣、スニーカー…そして、アップかポニーテールの髪は下ろされ、ゆるく巻かれている。
服装は可愛いニットにヒラヒラしたスカート… まどかの整った顔立ちやスタイルの良さ等、全てに合っている。
「まどか先生、今日の服と髪型可愛いよ。似合ってる。」と言う清田の言葉に、照れるまどか。
三人で話していたら、他の部員達も私達の元へ駆け寄って来た。
「「「「藍川先輩。ようこそ!海南バスケ部へ!」」」」と出迎えてくれる部員達。
(やっぱり、バスケ部は長身が多いな…。)
「藍川先生。清田から話は聞いてます。今日は試合、存分に見て下さい。」
とキャプテンの牧。
「あなた、キャプテンの牧君ね?清田君から聞いたけど、神奈川No. 1プレイヤーなのよね?凄いわね。」と言う私。
「藍川先生。卒アル見ちゃいました。高校時代は、ちょっとギャルっぽい感じでしたね。」と言ったのは、二年生の神。
「あなたは、二年生の神君ね?3Pシューターの?もう…あなたね。卒アル占領してたって子は…。」
まどかは部員達に向かって、
「初めまして。海南大付属高校・特進コース、◯年度卒業生の藍川 まどかです。
今は、大学病院の小児科研修医です。宜しくお願いします。」
と名札を見せて、改めて挨拶する。
「仕事着と私服だと雰囲気違いますね…。俺も藍川先生の仕事してる姿、見てみたいな…。でも、先生可愛いから…コスプレなんかも色々似合いそうですね…。」と微笑む神君に、ひっそりと驚く清田君に牧君に、他の部員達。
「神君!子供がいるんだから、あんまり変なこと言わないの!」と言うまどか。
みんなで話をしているうちに、高頭監督が姿を現した。
部員達が監督に挨拶をした後、
「特進コース卒業生の藍川か…。久しぶりだな。医学部現役合格したのは知っていたが、本当に医者になったとは、驚きだな。」
「まだ研修医ですけど…。今日は練習試合にお呼び頂き、ありがとうございます。
そうそう、清田君言ってましたけど…。今年の特進とバスケ部の合宿、被ってたそうですね。泣いてる子、まだ居るみたいですね?」
「特進の合宿で泣かない者は、何十年に一人と言われてるからな…。
確か、藍川が二年生の時の合宿がバスケ部と被っていたが…あの時も泣かなかったのは、藍川だけだったな。」
と懐かしい話になる二人。
「高頭先生。よく覚えてましたね。」
「おまけに泣いていた男子生徒に向かって、『男だろ⁉︎これくらいで泣くな‼︎軟弱な男は嫌いだ‼︎』と言い放っていたことも、覚えている…。」と高頭監督。
「ちょっと‼︎やめてくださいよ…。そんな昔の話、子供や清田君達の前で…。」と恥ずかしがるまどか。
「まどか先生は、根っからの超人なんだな。」と清田の一言に、みんなで笑う。
やがて、対戦相手の学校が到着すると、部員達は試合の準備に入る。
「まどか先生、幸太。俺頑張るから、ちゃんと試合見てろよ!」と言う清田君をコートに送り出し、私達はコートサイドに向かう。