泣かない女(清田)
ご自身のお名前を入力してください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
主人公 side
「この道に進むから…。この仕事に就くからには…。負けない…。強くなる…。泣かない…!」
私は自分の中で、こう決意した。
清田 side
なんだか体が怠く微熱があるようで、親から医者行ってこいって言われたが…昔からのかかりつけの内科はあいにく、『海外旅行の為暫く休診』の貼紙…。
(金持ちは良いよなぁ…。俺なんか最近、旅行なんていっても、バスケ部の合宿で海南大の合宿施設泊まるくらいだし…。)
と心の中でブツブツ言いながら、学校から比較的に近いところにある、某大学病院の内科外来へ行くことにした。
病院にてー
さすが大学病院なだけあり、綺麗で立派な施設・設備に加え…受付の対応も良かった。
受付を済ませて、待合席である程度待たされ、内科外来診察室に呼ばれて、診察を受けると『疲れからくる、軽い風邪。』と診断され、薬を処方された。
その後、又順番待ちをして会計をして薬を貰って帰ろうとした時…
俺とすれ違った、白衣姿の女の人がポケットから可愛らしいボールペンを落としていき、俺は
「すんません!お姉さん!これ落としましたよ!」と言って呼び止めた。
すると振り返ったのは…比較的小柄で華奢で、アイドルっぽく可愛らしい感じの…でも化粧は濃い目の女の人だった。
「ありがとうございます。これお気に入りで、
仕事に欠かせないアイテムだから!」と言った。
そして白衣姿の女の人は俺を見て…
「あの…その制服…海南大付属高校の⁇」と聞いてきて、
「あぁ…そうだけど…。やっぱりうちの学校から近いとこにあるから、知ってる人多いんだな…。俺、家の近所の内科が休みだったから、ここの外来に来たんすよ。」と言ったら、その女の人は、
「私もね…海南大付属高校の卒業生なの。特進コースの。因みに、あなたの持ってるスポーツバック、バスケ部のかな?何年生?名前はなんて言うのかな?」
と聞かれ、
「清田信長。海南大付属高校一年。バスケ部のスタメン。お姉さんの名前は?」と言うと、
「藍川 まどか。今年医大を卒業して、国家試験にも通ったばかりの、新米研修医です。今は、この病院の小児科で研修医してます。」
と名札を見せながら答えてきて俺は、
「研修医⁉︎ってことは医者⁉︎すげーな‼︎そんなに若くて可愛いから、てっきりナースのお姉さんかと思っちゃった。
てか、藍川先生…俺から見て結構小柄に見えるけど、身長と足のサイズいくつ?」
なんて聞いちまった。
「156cm位で、足のサイズは22.5とかSサイズかな…。可愛い靴見つけたら、早く買わないと無くなっちゃうんだよね。
清田君はバスケ部で、それも強豪・海南のスタメンだから、背は高いわね。私見上げないといけないから。」
「俺178cmなんだけど…。バスケ部スタメンの中じゃ一番小さくて、他校の同学年の奴には俺より10cm以上でかい奴が居てさ…。もっと背高くなりてー。」
「まだ高1でしょ?まだまだ伸びるよ。ねぇ、私これから休憩時間で食堂行くから、そこで話さない?」
と藍川先生に誘われて食堂まで向かう。
俺はコーヒーを頼んで、藍川先生は華奢な体型には似つかわしくなく…ご飯大盛りのミックスフライ定食を食べていた。
「藍川先生。そんなに食うの?にしては、細いよな。痩せの大食いなの?」
「そうかも…。普段からよく食べるんだ。あ、海南の学食内のパン売り場に売ってる、メロンパン…。あれ美味しくて好きだったな。まだ売ってるのかな?」
とやり取りをして、
俺は、「藍川先生は…何で海南の特進行って、何で医者になろうって思ったの?」って聞いたら、
「医者になりたいって思ったのは…小学校一年生の時、インフルエンザが悪化して入院した事があって…。その時の女医さんが凄く綺麗で優しくてね、私もこんな風になりたいって思ったの。
それでね、中学受験をしたの。“超難関校”って呼ばれてる私立中学を3校受けたんだけど…。
全部滑っちゃって、受かったのは微妙な偏差値の学校だけ。その時は、2,3日部屋に閉じこもって泣きまくった。
滑り止め校なら行かないって決めて、高校受験で県立のトップ校を3校受けたけど…。
それも駄目で、たまたま併願していた海南の特進は受かったの。
その時、『もう後戻り出来ない。海南の特進が私のスタートラインだ。もう負けない。泣かない。誰よりも強くなる。』って心決めたんだ。
その甲斐あって、海南では3年間トップ成績で、医学部も国家試験も一発合格だったわ。」
と、意気揚々に話してきた。
「すげーな…。その見た目からは想像もつかないほどの、闘志があんだな。ま、俺も本格的にバスケやりたくて海南入ったから、そういう気持ち多少は分かるよ。」
と言うと、
「海南バスケ部は本当強いよね。夏の勉強合宿が、バスケ部の練習合宿と被った事があったんだけど、私もあの時のバスケ部員達見て、改めて『王者・海南』って実感したもん。」
「特進の勉強合宿…俺達の夏休み合宿と今年被ったけど、あれもすげーよな!男女関係なく、泣いてる奴何人も見たし…。相当キツイ証拠なんだな…。」
「やっぱり…今でも勉強合宿で泣く子居るんだね。私の時も女子はもちろん、男子も十数人泣いてた。でも、私は泣かなかったわよ。」
「藍川先生は超人なんだな…。こんな仕事してて…彼氏とか居んの?」
こう会話を交わすと先生は、
「半年前くらいまでは居たけど…別れたよ。医大時代から付き合ってた先輩で、開業医のお坊ちゃんだったけど…。
小児科の研修医の前は、救命で研修受けてたんだけどね…それが激務過ぎて、すれ違いばかりで別れちゃった。寧ろ、私みたいな女はお坊ちゃんとは釣り合わなかったのかも…。」
と先生は言った。
先生は腕時計を見て、「そろそろ医局に戻らないと。清田君、ちゃんと食べて薬飲んで早く寝るのよ。」と言い席を立ち、
俺は「まどか先生、連絡先聞いてもいい?」と言いながら携帯を出したら、まどか先生もバッグから携帯を出して連絡先交換をし、俺は病院を後にした。
「この道に進むから…。この仕事に就くからには…。負けない…。強くなる…。泣かない…!」
私は自分の中で、こう決意した。
清田 side
なんだか体が怠く微熱があるようで、親から医者行ってこいって言われたが…昔からのかかりつけの内科はあいにく、『海外旅行の為暫く休診』の貼紙…。
(金持ちは良いよなぁ…。俺なんか最近、旅行なんていっても、バスケ部の合宿で海南大の合宿施設泊まるくらいだし…。)
と心の中でブツブツ言いながら、学校から比較的に近いところにある、某大学病院の内科外来へ行くことにした。
病院にてー
さすが大学病院なだけあり、綺麗で立派な施設・設備に加え…受付の対応も良かった。
受付を済ませて、待合席である程度待たされ、内科外来診察室に呼ばれて、診察を受けると『疲れからくる、軽い風邪。』と診断され、薬を処方された。
その後、又順番待ちをして会計をして薬を貰って帰ろうとした時…
俺とすれ違った、白衣姿の女の人がポケットから可愛らしいボールペンを落としていき、俺は
「すんません!お姉さん!これ落としましたよ!」と言って呼び止めた。
すると振り返ったのは…比較的小柄で華奢で、アイドルっぽく可愛らしい感じの…でも化粧は濃い目の女の人だった。
「ありがとうございます。これお気に入りで、
仕事に欠かせないアイテムだから!」と言った。
そして白衣姿の女の人は俺を見て…
「あの…その制服…海南大付属高校の⁇」と聞いてきて、
「あぁ…そうだけど…。やっぱりうちの学校から近いとこにあるから、知ってる人多いんだな…。俺、家の近所の内科が休みだったから、ここの外来に来たんすよ。」と言ったら、その女の人は、
「私もね…海南大付属高校の卒業生なの。特進コースの。因みに、あなたの持ってるスポーツバック、バスケ部のかな?何年生?名前はなんて言うのかな?」
と聞かれ、
「清田信長。海南大付属高校一年。バスケ部のスタメン。お姉さんの名前は?」と言うと、
「藍川 まどか。今年医大を卒業して、国家試験にも通ったばかりの、新米研修医です。今は、この病院の小児科で研修医してます。」
と名札を見せながら答えてきて俺は、
「研修医⁉︎ってことは医者⁉︎すげーな‼︎そんなに若くて可愛いから、てっきりナースのお姉さんかと思っちゃった。
てか、藍川先生…俺から見て結構小柄に見えるけど、身長と足のサイズいくつ?」
なんて聞いちまった。
「156cm位で、足のサイズは22.5とかSサイズかな…。可愛い靴見つけたら、早く買わないと無くなっちゃうんだよね。
清田君はバスケ部で、それも強豪・海南のスタメンだから、背は高いわね。私見上げないといけないから。」
「俺178cmなんだけど…。バスケ部スタメンの中じゃ一番小さくて、他校の同学年の奴には俺より10cm以上でかい奴が居てさ…。もっと背高くなりてー。」
「まだ高1でしょ?まだまだ伸びるよ。ねぇ、私これから休憩時間で食堂行くから、そこで話さない?」
と藍川先生に誘われて食堂まで向かう。
俺はコーヒーを頼んで、藍川先生は華奢な体型には似つかわしくなく…ご飯大盛りのミックスフライ定食を食べていた。
「藍川先生。そんなに食うの?にしては、細いよな。痩せの大食いなの?」
「そうかも…。普段からよく食べるんだ。あ、海南の学食内のパン売り場に売ってる、メロンパン…。あれ美味しくて好きだったな。まだ売ってるのかな?」
とやり取りをして、
俺は、「藍川先生は…何で海南の特進行って、何で医者になろうって思ったの?」って聞いたら、
「医者になりたいって思ったのは…小学校一年生の時、インフルエンザが悪化して入院した事があって…。その時の女医さんが凄く綺麗で優しくてね、私もこんな風になりたいって思ったの。
それでね、中学受験をしたの。“超難関校”って呼ばれてる私立中学を3校受けたんだけど…。
全部滑っちゃって、受かったのは微妙な偏差値の学校だけ。その時は、2,3日部屋に閉じこもって泣きまくった。
滑り止め校なら行かないって決めて、高校受験で県立のトップ校を3校受けたけど…。
それも駄目で、たまたま併願していた海南の特進は受かったの。
その時、『もう後戻り出来ない。海南の特進が私のスタートラインだ。もう負けない。泣かない。誰よりも強くなる。』って心決めたんだ。
その甲斐あって、海南では3年間トップ成績で、医学部も国家試験も一発合格だったわ。」
と、意気揚々に話してきた。
「すげーな…。その見た目からは想像もつかないほどの、闘志があんだな。ま、俺も本格的にバスケやりたくて海南入ったから、そういう気持ち多少は分かるよ。」
と言うと、
「海南バスケ部は本当強いよね。夏の勉強合宿が、バスケ部の練習合宿と被った事があったんだけど、私もあの時のバスケ部員達見て、改めて『王者・海南』って実感したもん。」
「特進の勉強合宿…俺達の夏休み合宿と今年被ったけど、あれもすげーよな!男女関係なく、泣いてる奴何人も見たし…。相当キツイ証拠なんだな…。」
「やっぱり…今でも勉強合宿で泣く子居るんだね。私の時も女子はもちろん、男子も十数人泣いてた。でも、私は泣かなかったわよ。」
「藍川先生は超人なんだな…。こんな仕事してて…彼氏とか居んの?」
こう会話を交わすと先生は、
「半年前くらいまでは居たけど…別れたよ。医大時代から付き合ってた先輩で、開業医のお坊ちゃんだったけど…。
小児科の研修医の前は、救命で研修受けてたんだけどね…それが激務過ぎて、すれ違いばかりで別れちゃった。寧ろ、私みたいな女はお坊ちゃんとは釣り合わなかったのかも…。」
と先生は言った。
先生は腕時計を見て、「そろそろ医局に戻らないと。清田君、ちゃんと食べて薬飲んで早く寝るのよ。」と言い席を立ち、
俺は「まどか先生、連絡先聞いてもいい?」と言いながら携帯を出したら、まどか先生もバッグから携帯を出して連絡先交換をし、俺は病院を後にした。
1/6ページ