負けたくない思い(仙道&越野)
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今年の夏も…インターハイ出場をかけた、高校バスケットボール県予選・決勝リーグが行われた。
神奈川県の出場校は、17年連続の海南大付属高校と、昨年初戦敗退だった湘北高校だった。
スーパーエース・仙道彰を擁する陵南高校は、惜しくもこの二校に敗れた。
部員達は最終戦のブザービーターの後、皆悔しくて泣いていた。
そしてこの試合を機に、3年生2人が引退し、仙道が新キャプテンとなり、新たな陵南高校バスケ部が始動した。
今日は午前中で授業が終わり、午後は職員会議やら体育館のメンテナンスやらで…各部活もなしと言う日だった。
私、藍川まどかは、バスケ部の仙道君と越野君と同じクラスで学級委員を務めている。
今日は塾もなくて午前授業という事で、久しぶりに友達とランチしてカラオケに行くことになった。
学級委員という立場上…普段勉強は手が抜けなくて、ストレスもそれなりに溜まるので、久々のカラオケはとても楽しかった。
「バスケ部…決勝リーグ、本当に残念だったよね。」
「海南にも湘北にも、僅差だったもんね。」
友達との会話でも、バスケ部が話題になる。
「バスケ部って言えば…越野君、妙に元気ないよね?」
友達のある一人の子が言った。
バスケ部の新副キャプテンである、越野君は田岡先生曰く、“負けん気が強い”と称されている。
海南戦・湘北戦ともに敗戦した際は、人一倍悔し涙を流していた姿は、
今でもはっきり覚えている。
「まどかー!バイバイ!また明日、学校でね!」と友達と別れて歩いていたら、バスケットゴールのある公園の近くを通りかかった。
すると、そこでは仙道君が一人で黙々とバスケをしていた。
「仙道君!」と呼んでみたら、「あっ!学級委員の藍川さん。」と気付いてくれた。
「どうしたの?今帰りなの?」
「うん。今日は学校午前中までで塾もなかったし、久々に友達とカラオケに行ってきて、今帰りなの。」
「そうなんだ。藍川さんの歌、一回聴いてみたいな。俺も今日は体育館使えないって言うから、学校終わって昼飯食ってから、ずっとここでバスケしてたよ。」
とやり取りをした。
仙道君は私の前で、ダンクを見せてくれた。
「相変わらず凄いね!いつみても格好良い!」と、間近でダンクを見た私は言った。
そして、「ねぇ…越野君…決勝リーグ終わってから、ずっと元気ないようだけど、大丈夫かな?」と聞いてみた。
「越野か…。あいつしっかりしてて気強いし、副キャプテンとして皆をまとめるのも上手いし、俺は釣りして遅刻しても安心できる存在かもな。」と言う仙道君。
「もー!キャプテンがそんなこと言ってちゃ、駄目じゃん!そうじゃなくて…授業中とかも、なんかぼーっとしてることもあるようだし…。この前ちらっと練習見たけど、気合の入りようが今までにないくらいだと思うんだよね…。」と私が言うと、
「あぁ…。それは言えてるな。田岡先生も他の部員達も、同じようなことを言ってたよ。」
やっぱり、越野君の態度の変わり様に関しては、ある程度の人が気づいていたようだった。
仙道君と会話をしていて、腕時計を見たら夜6時半近くになっていた。
「あっ。もうこんな時間になっちゃった。」
「時間過ぎるの早いね。」と話す私達。
すると仙道君が、「体育館メンテナンス、終わったのかな?ちょっと気になるかも…。」と言った。
「気になるんだね。そういうところは、バスケ部キャプテンらしいね。」と言うと、
「バスケ部の練習、夜までのこと多いし…それに、夜の体育館って昼とはまた違った雰囲気があって、それがまた好きなんだ。」と答えた。
「もし、藍川さんが良かったら…。これから体育館、少しだけ行ってみない?」と言われて、行ってみたいと言い、二人で学校まで向かった。
神奈川県の出場校は、17年連続の海南大付属高校と、昨年初戦敗退だった湘北高校だった。
スーパーエース・仙道彰を擁する陵南高校は、惜しくもこの二校に敗れた。
部員達は最終戦のブザービーターの後、皆悔しくて泣いていた。
そしてこの試合を機に、3年生2人が引退し、仙道が新キャプテンとなり、新たな陵南高校バスケ部が始動した。
今日は午前中で授業が終わり、午後は職員会議やら体育館のメンテナンスやらで…各部活もなしと言う日だった。
私、藍川まどかは、バスケ部の仙道君と越野君と同じクラスで学級委員を務めている。
今日は塾もなくて午前授業という事で、久しぶりに友達とランチしてカラオケに行くことになった。
学級委員という立場上…普段勉強は手が抜けなくて、ストレスもそれなりに溜まるので、久々のカラオケはとても楽しかった。
「バスケ部…決勝リーグ、本当に残念だったよね。」
「海南にも湘北にも、僅差だったもんね。」
友達との会話でも、バスケ部が話題になる。
「バスケ部って言えば…越野君、妙に元気ないよね?」
友達のある一人の子が言った。
バスケ部の新副キャプテンである、越野君は田岡先生曰く、“負けん気が強い”と称されている。
海南戦・湘北戦ともに敗戦した際は、人一倍悔し涙を流していた姿は、
今でもはっきり覚えている。
「まどかー!バイバイ!また明日、学校でね!」と友達と別れて歩いていたら、バスケットゴールのある公園の近くを通りかかった。
すると、そこでは仙道君が一人で黙々とバスケをしていた。
「仙道君!」と呼んでみたら、「あっ!学級委員の藍川さん。」と気付いてくれた。
「どうしたの?今帰りなの?」
「うん。今日は学校午前中までで塾もなかったし、久々に友達とカラオケに行ってきて、今帰りなの。」
「そうなんだ。藍川さんの歌、一回聴いてみたいな。俺も今日は体育館使えないって言うから、学校終わって昼飯食ってから、ずっとここでバスケしてたよ。」
とやり取りをした。
仙道君は私の前で、ダンクを見せてくれた。
「相変わらず凄いね!いつみても格好良い!」と、間近でダンクを見た私は言った。
そして、「ねぇ…越野君…決勝リーグ終わってから、ずっと元気ないようだけど、大丈夫かな?」と聞いてみた。
「越野か…。あいつしっかりしてて気強いし、副キャプテンとして皆をまとめるのも上手いし、俺は釣りして遅刻しても安心できる存在かもな。」と言う仙道君。
「もー!キャプテンがそんなこと言ってちゃ、駄目じゃん!そうじゃなくて…授業中とかも、なんかぼーっとしてることもあるようだし…。この前ちらっと練習見たけど、気合の入りようが今までにないくらいだと思うんだよね…。」と私が言うと、
「あぁ…。それは言えてるな。田岡先生も他の部員達も、同じようなことを言ってたよ。」
やっぱり、越野君の態度の変わり様に関しては、ある程度の人が気づいていたようだった。
仙道君と会話をしていて、腕時計を見たら夜6時半近くになっていた。
「あっ。もうこんな時間になっちゃった。」
「時間過ぎるの早いね。」と話す私達。
すると仙道君が、「体育館メンテナンス、終わったのかな?ちょっと気になるかも…。」と言った。
「気になるんだね。そういうところは、バスケ部キャプテンらしいね。」と言うと、
「バスケ部の練習、夜までのこと多いし…それに、夜の体育館って昼とはまた違った雰囲気があって、それがまた好きなんだ。」と答えた。
「もし、藍川さんが良かったら…。これから体育館、少しだけ行ってみない?」と言われて、行ってみたいと言い、二人で学校まで向かった。
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