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第一章

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主人公の名前

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  • プロローグ

    妖怪大戦争が終結し、鬼道衆の少年にとっての日常が戻ってくる。

    否。

    ……戻ってくる、筈……であった。

    なんの疑いもなくそう思っていた。

    ……"彼"と出逢うまでは。

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  • 幕間

    戦いが終わりを告げ、失くした命と失った大切なモノに咽ぶ声が響く中、壊れた街に背を向け、少年は一人、再び歩き出す。

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  • 出逢い

    鬼道衆の少年、石動零は旅の途中、立ち寄った小さな集落の民宿である噂を耳にする。
     何でもこの集落の森には大蛇の妖怪がいつからか棲み憑き、毎年、ある決まった日に集落に現れ、村を襲わない代わりに生贄を要求してくるので、村は秘密裏に生贄となる若い娘を捧げ、難を逃れている……という話だった。 零は、旅の資金調達の為、大蛇討伐を申し出るが……?

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  • 雨露霜雪

    全てを失くした少年は目覚め、そしてまた、もう一人の少年は忘れ得ぬ"誓い"と求めるべき"答え"の狭間で足掻き、藻掻き苦しむ。
    彼を見守る鬼は言う。
    変わることを恐れるのは今までの己を否定し、自分が自分ではなくなる恐怖からに他ならぬ……と。
    拒絶か、抗いか。
    少年の心は揺れ動き、翻弄される。
    未だ得難きただ一つの答えを求めて………

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  • 繋ぎ止めるモノ

    ゆっくりと、優しい色合いで少年の世界は染っていく。
    無を漂う少年を繋ぎ止めるモノは仮初めの言霊。

    繋ぎ止められた存在は何を思うのか。

    そして繋ぎ止めし者は………

    誰もが答えを探し、彷徨う中で二つの"孤独"はゆっくりと互いの時を重ねていく─────。

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  • 存在証明

    知りたかった。

    知りたくなかった。

    事実は時に残酷に無垢の心を傷つける。

    名を与えられた少年は選択し、彼を繋ぎ止めた少年もまた、未だ葛藤の中にいる。

    選択の末、残ったものは何か。

    ───希望か。
    ───絶望か。

    たった一つの答えを求め、少年たちは足掻き続ける──────。

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  • 芽生え

    出逢いが、彼の笑顔が、孤独な少年の心を少しずつ溶かしていく。

    それでも戸惑い、悩み、時に激しく拒絶しながらもそれを受け入れたとき、少年の胸に去来するものとは──────、

    過去を持たぬ少年

    過去に囚われし少年

    そして、未来を見守る者。

    それぞれの運命の歯車は軋み、廻り出す。
    未だ明けぬ夜を走りながら、ただ一つの答えに辿り着くために。

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  • 懊悩煩悶

    きらきらと太陽のように輝くそれは少年の心に一筋の光を落とす。
    されど光が強くなれば闇も深くなるが道理。

    少年は光と影の狭間で悩み、その心は苦悶に喘ぐ。

    闇が動くは月の裏。
    星の瞬きに紛れて蠢くは堕ちた光の一柱。

    廻り巡るは錆びつき狂った宿命の輪。

    運命に翻弄されし少年たちの未来は──────、

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