荒木荘短編集
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私のめでたい初給料は約束通りJOJO苑で使われる事になった、勿論足りない分は吉良の給料を使うのだが……
そんな約束を吉良達として、私は一人で外に出た、勿論日は昇っているので日傘はさしている
昨夜雨が降ったので、水たまりに日光が反射しているのに気を付けながら歩くと駅前で特徴的な前髪をした花京院君を見付けた
「お待たせ〜花京院君」
「ジルナさん、まだ集合時間まで時間ありますよ」
「いやあ、待たせるのも悪いかなって」
「フフッ……まあ、僕も早く来てしまったし、逆に好都合ですけどね」
花京院君に手を振り、傍まで寄ると優しく微笑む花京院君、本当にいい友達を持ったと思う
なぜ私がある意味危険か雨が降ったあとの昼間に外に出たのかと言うと、察しの通り、花京院君と遊ぶ約束をしていたのだ
二、三日前にバイト帰りにすれ違い、今日会おうと言われたのだ、丁度暇だったし私も外に出たいと思っていたので会う事になったのだ
今度は、いつでも連絡出来るようにと、荒木荘の電話番号を用意しているので、またいつでも会えるだろう
そんなことを思いながら花京院君と道を歩く、すれ違う人、すれ違う人、私と花京院君を二度見してくるのは気のせいではないと思う
少し恥ずかしくなり、俯き気味に歩いていると、少し経ってからマンションに着いた
花京院君は、手馴れた手つきで扉を開けて、一度私を見てから入って行った
友達の家に行くのが初めてな私は少し緊張して足がもつれそうだったがなんとか耐え、花京院君の部屋に入った
中はある意味綺麗だが、やはり男の人だからか家具は少ない
キョロキョロと少し見渡していると、花京院君は私に座って待っているように言って、台所へ向かって行った
初めての友達の家でドキドキしながら花京院君を待っていると、少しして麦茶を持った花京院君が出てきた
「はい、どうぞ」
「あ……ありがとう」
少し緊張したが、花京院君にお礼を言って麦茶を一口飲むと、冷たい麦茶が喉を通って気持ちが良かった
「友達なんて初めてだから何から始めればいいのか分かりませんけど……くつろいでください」
「あ……いいよいいよ!!気を使わなくても……私も、友達なんて初めてだから……もう緊張しすぎて……ハハハッ……」
乾いた笑いをしながらそう言うと、花京院君は少し微笑んだ
そして、手に持っていたコップを両手でゆっくりと机に置いて、花京院君は少し真剣な目で私を見てきた
少し驚いた時、花京院君の隣になにか緑色の人型の物が浮いていた
「ん?……んん?」
思わず花京院君の隣を凝視してしまった時、花京院君が静かに口を開いた
「コレが……見えますか?」
なにか意味深な花京院君の言葉にますます首を傾けてしまうが、次の花京院君の隣の謎の物体の行動に驚いた
その人型のなにかは、手から緑っぽい液体を出してきたのだ
「……なにこれ……」
思わずそう呟いた時、花京院君が今まで聞いたことのない声で叫んだ
「エメラルドスプラッシュ!!」
「ッ!?」
花京院君がエメラルドなんとかと言った瞬間、人型のなにかはエメラルド色の石のような物を飛ばしてきた
何がなんだか分からなかったが、とりあえずヤバい事は分かり、手を交差して防ぐ
腕に当たった瞬間、ベリベリと本当の鉱石のエメラルドのように、私の腕を抉っていく
「痛ッ……なんで……花京院君」
「……」
痛みで思わず涙が出そうになったが、堪えて花京院君を見る、するとほんの少し眉毛を下げながら私を睨む花京院君が見えた
そして、また人型のなにかは構えを取り始めたので、花京院君の前だが、慌ててライを呼び出す
「……エメラルドスプラッシュ!!」
「ライ!!」
花京院君がまた何かを叫んだと同時に、ライでそれを飲み込む
ライは使い方によっては、ヴァニラのクリームのようなことも出来るのだ、もちろん、空間を抉るなんて事はできないが、丸飲みぐらいだったらできる
私が攻撃を防いだのを見て、花京院君はゆっくりと私に近付いてきた
「すいません、ジルナさん……僕はジルナさんには恨みはないですが、DIOと同じ吸血鬼なら倒さなければいけません!!」
「……本当に、お父さん何したのさ……世の中にこんなにお父さんを恨んでいる人がいるなんて……ふざけてんのかァァァァ!!」
花京院君の言葉に私はそう叫んだ、その瞬間、花京院君はまた人型のなにかで攻撃してきた
それをまたライで防ぎ、抉れた腕を戻すため、血液を出して飲む
そんな私を見て、花京院君は微かに目を見開いた
「……僕の血液を奪えばいいのに、何故スタンドを使って血液を摂るんですか?」
そんな事を聞いてくる花京院君に、私は笑いながら
「私、人襲いたくないし、それに花京院君は友達だから」
と答えた、正直花京院君に攻撃されてとてつもなくショックだったが、人を襲いたくないのは事実なのでそう言った
他人を襲って迷惑をかけるなら、ディアボロの血を吸った方がまだマシだ、それにライを使えば済む話だ
花京院君は私の言葉を聞くと、驚いたあと、静かに人型のなにかをしまった
と言うか、あの人型のなにかはおそらく花京院君のスタンドなのだろう、花京院君がスタンド使いなんて思っても見なかったけど、ずっと花京院君の傍に居たし
そんな事を思っていると、花京院君は私を見たあとゆっくりと頭を下げた
「すいません、友達を裏切るような事をして……ジルナさんが人襲ったと言う事実がないのに……僕は……」
そう言う花京院君に私は慌てながら頭を上げるように言った
「誰でも吸血鬼を見たらそう言う事するからさ!!だから頭上げてよ!!私は別に大丈夫だから!!」
そう言うと花京院君は真剣な顔をしながら頭を上げた、真剣な花京院君を見て、私は思わず笑ってしまった
そんな私を見て花京院君は目をパチクリと瞬きをしてから私と同じように笑った
((それにしても花京院君やスピードワゴンさんにこれ程警戒されるとは……お父さん一体何をしたんだ!?))
(……ッ!!今、ジルナが私の事を考えた気がしたぞ!!心が通じ合った感じがした!!)
(貴様は相変わらずだなDIO)
(……ッ!!今度はディアボロが死んだ気がしたぞ!!)
(貴様が現在進行系で食っているからであろう、ふざけているだろう貴様、食うぞ)