荒木荘短編集
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この間の反省を生かしカーテンをしっかり閉めて寝たので睡眠を妨害される事無く、無事に昼過ぎまで寝れた
寝過ぎだと思われるだろうが仕方ない、吸血鬼なのだから!!そんな事を思いながら日光に気を付けて冷蔵庫まで行き麦茶を飲む
「おや、今日は早い起床ですね」
「あ、プッチさん」
麦茶を飲んでいると後ろからプッチさんの声が聞こえた、振り返るといつもの暑そうな服を着たプッチさんが微笑みながら立っていた
挨拶をするとプッチさんは何を思ったのか私に少し近付きジーッと目を見てきた
「あ……あの?プッチさん?」
思わず仰け反りながらそう言うとプッチさんはハッとした顔をした、おそらく考え事か何かをしていたのだろう
「ああ……すいません……やはりDIOと似ているなと……」
「は……はぁ……」
どうやらプッチさんは私の目をジッと見てお父さんと似ているのだと実感したようだ、何となく分からない回答に困りながらも返事をする
プッチさんは昔お父さんがいない時によくお世話になったのだが時々見せる電波が私はあまり得意ではなかった
「それはそうとジルナはいつになったら私と天国へ行ってくれるのですか?」
「いやいや、天国はあまり興味はないです」
少し黙るとプッチさんはまた"天国"の話をしてきた、これが電波の主な話題なのだがやはりあまりこの手の話は好きではない
これで何度目だろう……初めて荒木荘に来た時にも言われた気がする……思えば小さい時から度々ここに来ていた……日が没してすぐにお父さんに連れられて初めて荒木荘に入った時は凄かったなぁ……カーズに食べられそうになったもん……吉良からは異様に手を見られて、ディアボロからは近付くなと言われ、プッチさんからは"天国"についてゴニョゴニョ言われるし……でも最初はかなり慣れなかったのに今は普通に接しているもんな……もう一人のお父さんのディエゴからは「いつか親の権限をDIOから奪ってやるからな」とか言われたり……ドッピオに電話として使われたり……本当に個性豊かな住人だよな……
「……ですから、天国は素晴らしいところなんですよ」
「うん、本当に凄いよ……」
考え事をしていたらプッチさんがなにか聞いてきてが思わずそのまま返してしまった、なにかもの凄い失敗をしてしまった気がするが……
一瞬嫌な予感がしてゆっくりとプッチさんを見るといつも以上にキラキラとした目でこちらを見ている
なにか変だと思ったがどうやら遅かったようで、プッチさんは勢い良く私の手を掴み
「ようやく分かってくれましたか!!では行きましょう天国へ!!」
と叫ぶように言い始め、スタンドのホワイトスネイクを出してきた
「KUAAAAA!?」
プッチさんの思わぬ行動に変な声が出たがそれを聞き取り棺桶からお父さんが飛び出してきてくれた
相変わらずどんな耳をしているのだろうか、偶には子離れして欲しいと思うが今回ばかりは助かったかも知れない
「どうした!?ジルナ!!」
「お父さァァん!!プッチさんが!!」
「DIO!!これから私達は天国に行くんだ!!」
「WRYYYY!?」
「お父さん助けて!!私は行きたくないィ!!」
ガッチリと私の手を掴むプッチさんの手をお父さんは必死に剥がそうとするが、プッチさんには最早私達の声なんて届いてない
最終的にやかましいと言ってきたカーズに怒られ、私達はひとまず落ち着く事ができた、安易に人の言葉に適当な返事をするもんじゃあない
(ん?皆なんか疲れてるみたいだが……?)
(ディアボロ……一回死んで)
(ハッ!?何を言っているんだジルナ!?)
(ライ!!大型スレッジハンマー!!)
(やめろ……!!オレのそばに……ッ!!)
(仕事から帰ってきたら何だこれは……)
(吉良、ジルナが私と"天国"に行ってくれるそうだ!!)
(は?)