荒木荘短編集
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最後まで警戒を解く事がなかったスピードワゴンさんと、紳士というかある意味天使のジョースターさんと別れてから少し時間が過ぎた
そろそろ日が出る時、夜勤なのかトラックの運転手らしき人物がコンビニ来ていた
数人だったので難なくさばき、他の客が来る気配も無いので、控え室に戻った
「お、帰ってきたか」
「ジョセフ先輩、大丈夫ですか?隈が薄ら……」
「俺ってば少し丈夫にできてるからさ、これくらい大丈夫よーん」
「……はぁ……」
ジョセフ先輩は明るくて、荒木荘にはいないキャラなので少し対応に困る、今度シーザー先輩にでも対応の仕方を教えてもらおう
そう思いながら、パイプ椅子に座ろうとした時、ジョセフ先輩は何かを思い出したように部屋の隅にある段ボールに近付いた
そんなジョセフ先輩の行動を疑問に思っていると、ジョセフ先輩はニコニコと人懐っこい笑顔でレジ袋を私に向けて
「ほい、これ、今回のご褒美」
と、言ってきた、その言葉の意味が良くわからず、ジッとレジ袋を眺めていると
「ほら、ジルナ、食料欲しがってたし、これ余っちまってるからよ」
と、ジョセフ先輩はそう言いながらレジ袋の中からおにぎりを出した
「えっ!?あ……ありがとうございます」
驚きながらもそれを受け取り、袋の中を見ると少し多めのおにぎりが入っていた、これなら吉良も喜ぶぞ
そう思っていると、空が明るくなってきた、まだ日光は強くないから大丈夫だが、あと数十分で太陽は出るだろう
そう思いながら窓を見ていると、ジョセフ先輩は私の方をボーッと見ながら
「吸血鬼のメリットってなんかあるの?」
と、聞いてきた、一体波紋戦士が何を聞いているのかと困惑しながらもジョセフ先輩の問いに答えることにした
「うーん……あ、お肌が荒れない」
「あーそれは羨ましい」
「あと、力持ち、気化冷凍法とか使って暑さ対策、なんかこう……ファーッて肉の芽埋め込めようとすれば髪の毛が伸びる……」
「うん、なんか後半おかしくね?」
そんな事を言い合っていると、客が来たお知らせ音が鳴った、それを聞いて慌ててレジに行こうとした時
「ジルナはもういいぜ、後は俺がやるから」
と、言ってジョセフ先輩は私の肩に手を置いてレジに向かって行った
後はやるからと言われたが勝手に帰ってはなんだか申し訳ないので、ジョセフ先輩を待った
すると、少ししてレジから帰ってきたジョセフ先輩は私を見て
「ん?帰んねぇの?」
と、言ってきた、それに慌てて帰っていいのか聞くと
「いや、別にいいけど……と言うか、早くしねぇと太陽出てくるぜ?」
と、言ってきた、それを聞いて私は少しながら驚いた
波紋戦士のクセになんでこの人は吸血鬼の私を気遣っているのだろうと
私一人帰っていいのかと思ったがジョセフ先輩は逆に急かすように私の背中を押して、半ば強制的に更衣室に入れられた
申し訳ない気持ちでいっぱいだったが、渋々制服を脱いで私はジョセフ先輩にお礼を言って日傘を用意して、荒木荘に帰った
荒木荘に着いたのはいいがまだ、日が昇ってないので誰も起きていなかった、お父さんやカーズも寝ているらしい、私はジョセフ先輩に貰ったご褒美を机の上に置いて書き置きをしてから眠りについた
疲れていたのか、ぐっすりと眠れた、今日は色んな人に出会えたのもあったがなりより働いたので疲れているようだ
(ん?なんだこれは……"バイト先のまかないで貰ってきました、良かったら食べていいよ"……ジルナか、なかなかいい働きをするな……とにかくこれはあの問題児達にやるか、私の昼飯はサンジェルマンだからな)
((私のドッピオよ……見ているか?吉良がなんか一人で喋っている……!!))
(へへーん、俺ってばシーザーちゃんより優しい事したんじゃねぇの?こりゃ懐くのは俺の方だな!!)