荒木荘短編集
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チュンチュンと鳥の鳴き声が聞こえて私は目が覚めた、カーテンの隙間から日光が入り込んでいる……なんか朝だなァ……なんて考えてからある事に気が付いた
日光が左腕に当たってジジジ……と嫌な音を立てて徐々に腕が溶けているのだ
「WRYYYYYYY!!!?」
思わず父親と同じ叫び声を上げてながら慌てて隣の部屋に飛び込んだ、すると出勤するのかスーツを着た吉良が私を見て唖然としていた
「……何をしているジルナ」
「吉良ァ……腕が溶けて……」
何をしていると言いながら私に近付いてくる吉良に無くなってしまった左腕を見せると吉良は目を見開き
「何……ッ!!腕だと!?ドッピオかディアボロの血を早く飲め!!」
と、慌てながら私を立ち上がらせてドッピオが寝ている部屋に行かせた
またディアボロになってゲームでもしていたのか気持ち良さそうに爆睡しているドッピオの腕に私は噛み付き血を啜った
うッ……と唸り声を上げるドッピオに心の中で謝りながら血を啜り続けるとジワジワと腕が戻った
「良かった……上手く戻ったようだな」
「うん、よかった……焦った……吉良、離して」
「いや、もう少し様子を見よう」
「お前が見てるのは私の手だけだろ」
ドッピオから離れて左腕を吉良に見せると慈愛に満ちた目で私の手を見てくる、どうやら吉良の異常性癖は私の手でもいけるようだ
いつまでも掴んでくる吉良の頭を軽く叩き、そのまま吉良に部屋のカーテンを閉めてもらい、私はまた寝る事にした
「ジルナ!!吉良から聞いたぞ!!朝から腕を無くしそうになったそうだなァ!!」
気持ちよく寝ているとバーーン!!と大きな音を立てながらカーズが入ってきた
眠い目を擦りながらカーテンを見ると太陽はもう沈もうとしているようでオレンジ色だどうやら夕方のようだ
「カーズ……なんでそんなに嬉しそうなの」
「フハハ!!太陽を克服できない哀れな吸血鬼の姿を見に来たのだァーーッ!!」
「あっそ、"ライ"マシンガン」
「む、この究極生命体にマシンガンなど効くわけが無いだろう」
「……ぐッ……」
スタンドを使いマシンガンをカーズに突きつけるが、ドヤ顔で究極生命体だから効かないとか言うカーズ、思わず腹が立ちながらも私はゆっくりと体を起こした
「む?どこに行くのだジルナ」
「お父さんをそろそろ起こしに行くの、なんでついて来るの」
「私もこの吸血鬼の部屋を出たいと思っていたのでな、最終的に一緒に出ればよかろうなのだァーーッ!!」
「よかろうなのだって言いたいだけでしょ」
やたらテンションが高いカーズに冷たくツッコミを入れながら部屋を出てお父さんの棺桶に近付く
「お父さん、起きて」
そう言いながら棺桶をノックするとすぐにガコリと鈍い音を立てながら棺桶の蓋が開いた
「……ジルナか……おはよう!!良い朝だな!!」
お父さんは一瞬不機嫌そうな顔をしたが私を見ると目を見開き挨拶をしてきた
夕方なのにおはようと言ってきたお父さんをスルーして適当な所に座る
「カーズ、貴様何故ジルナと共にいたのだ!!このDIOの娘に手を出すな!!」
「フフフ……私はこんな女なんぞに興味はない、それ以前に吸血鬼等私には遠く及ばぬ者……手を出す理由がわからんなァ」
「何……貴様、私の娘が可愛くないと?私の娘が可愛くないとォ!?」
「二回も言うとはよく分かってるじゃあないか」
「WRYYYYYY!!」
吉良の帰りを待ちながらボーッとテレビを見ているとカーズとお父さんがとてつもなくどうでもいい事で喧嘩をしていた、そんな中私は"ライ"を使いクッションを出して寝そべる
今日も私の家、荒木荘はいつもの日常を繰り返しているようで安心した
少ししするとディアボロのいつもの「オレのそばに近寄るなああーーーーーーーーーッ」と言う断末魔が聞こえ、それからようやく吉良が仕事から帰ってきた、今日の夕飯はなんだろうか
(そう言えば、皆は私の事どう見てるの?)
(綺麗な手を持つ吸血鬼)
(俺と同じで働かない吸血鬼)
(私の食料)
(このDIOの愛らしい娘!!)
(プッチさんは……?)
(プッチは今日は帰りが遅いようだ)
(電波でもいいから真面目な人来て……)