荒木荘短編集
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目が覚めて真っ先に目に入ったのはアメリカの国旗……いや、正確に言えばドアップのアメリカの国旗だ
「……?」
思わず瞬きを繰り返していると、電球の光と共に金髪が見えた
少し眺めの髪の毛は毛先でカールして、簡単に言えばタコの足を極限まで丸めた感じだ
そこでようやく分かった、アメリカの国旗、タコの足を連想させる髪の毛といえば……
「久しぶり、ヴァレンタイン」
「ああ、久しぶりだな、また少し大人になったなジルナ」
「えっ!?なにそれ老けたってこと!?いやあああああ!!」
「……」
ヴァレンタインの名前を呼ぶと、微笑みながら私に遠まわしに老けたと言ってきたヴァレンタイン
思わずムンクの叫びのように叫ぶとヴァレンタインは呆れたような顔をしながら国旗を私の前から退けた
「今日はいつまで荒木荘にいるの?」
「そうだな……まあ、二、三日はいるつもりだ」
「よかったァ…丁度ディエゴが住み込みでバイトに行っちゃって……」
そう言いながら私はベッドから降りて、居間に向かう
窓を見るともう日が暮れようとしていた、完全に日が暮れたらお父さんを起こそう
そう思いながら今の襖を開けて、私はすぐさま閉めた
「?どうした」
「……ヴァレンタイン……」
後ろで疑問符を出しているヴァレンタインに私は指をさしながら
「スタンドで遊ばないで!!ビビったわ!!」
と、怒鳴った、居間はカーズとドッピオと喋っている五人ほどのヴァレンタインがいたのだ
六畳の居間に五人のヴァレンタイン+カーズ、ドッピオなんてギチギチ過ぎて気持ち悪い
私はまた襖を開けて、呑気に挨拶してくるヴァレンタイン達に戻れと言い、ドッピオの隣に座る
「まったく……ジルナ、少し吉良に似てきたな」
「だな、口うるさくなった……!!貴様!!まさかこのカーズを支配下に置こうとしているのか!?吸血鬼ごときが!!」
「違うから、カーズなんて支配下に置いてもなんも特になんないから」
「あ、僕お茶淹れてくるよ」
吉良と私が似ていると言うヴァレンタインとカーズ、一人マイペースにお茶淹れに向かったドッピオ
荒木荘の住人は本当に個性的だ、あ、私もだ……!!
そんな無駄無駄な事を思いながらドッピオが手際よく淹れたお茶を啜る
「ふぅ……そう言えば吉良は仕事か?」
「そうだよ、相変わらずいつも同じ時間に出勤」
「アイツもなかなか時間に厳しい奴だ、この間私が休めと言ったら、アザラシのぬいぐるみピーちゃんが爆弾になってたのだぞ」
「えっ!!カーズさん、ぬいぐるみ持っているんですか!?」
「かわいいからな」
お茶を啜りながら雑談を続ける、ちなみにカーズはああ見えて可愛い物好きだ
それからプッチさんも帰ってきてプッチさんも雑談に参加する事になった
「プッチさんは吉良になんかされた?」
「なんかされたと言いますか……この間少し高価なヘッドフォンを買ったら怒られた」
「プッチでも怒られるのだな、意外だぞ」
「高価な物を買うと怒られるのか……私も気を付けるとするか」
「僕は最近はあまり怒られませんね……ボスはよく怒られてるけど……」
雑談と言うよりほとんど吉良の愚痴だったが、それなりに弾んだ
そしてお父さんを起こしに行こうとした時、ヴァレンタインが急に
「そう言えば、ジルナはDIOのようにハート型の物は着けないのか?」
と、素朴な質問をしてきた、ヴァレンタインのその一言で他の三人は確かに……と言ってくる
「えー……お父さんのハート型、なんか嫌……」
「でも女の子なんだからハート型好きなんじゃないの?」
「そうですねぇ……確かにハート型はあまり見ない……DIOと被るからですか?」
「例えハート型を着けたとしても可愛くないな、私は認めないぞ」
と、約一名えげつない事を言ってくるが私は着けないと言い残してお父さんを起こしに向かった
(WRYYYYYYY!!話は聞いたぞジルナ!!さあ!!このDIOとお揃いのサークレットを着けようではないか!!)
(KUAAAAAAA!?)
(なにやら騒がしいな、大丈夫かジルナ?)
(ヴァレンタインンンン!!お父さんが暴走した!!)
(退け、ヴァレンタイン、今からジルナにハートを着けるのだ)
(ほう……それは楽しそうだ)
(え"っ!?)
(よし、ヴァレンタイン、そのまま押さえてろ)
(仕方ないな、我慢しろジルナ)
(WRYYYYYY!!!?待って二人共!!待ってェェェ!!)