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堕ちる
承太郎とは幼馴染みだった、昔から素直で優しい子が高校生になってあんなにグレてしまうとは思いもよらなかった、承太郎は皆とは違う者が見える私に対して普通に接してくれた唯一の友達だった
承太郎がグレてしまってから私と承太郎の間にはいつの間にか距離ができてしまった様で、学校ですれ違っても特に会話をする事はなかった、私はそれが悲しくもあったが心のどこかで当然かと思った時もあった
そんな状態だった承太郎が今ではどこか焦った表情で私の席の前に立っていた、顔は相変わらず仏頂面だが私は長年承太郎と接していたのでその瞳に焦りがあるのを見逃さなかった
「じょ……空条君、どうしたの?」
危うくいつものように承太郎と呼びそうになったがグッと堪えて知り合いと接する様な態度をしてしまった、それが気に食わなかったのか承太郎は静かに眉を寄せた、しかし仕方の無いことだ私はこの学校で浮いた存在になっているのだから、人気者の承太郎に変な友達がいるとバレると色々と失礼だろう
そう思っていると承太郎は勢い良く私の手を取り、私を教室から引きずり出す様な勢いで走り出した、私の制止の声も聞かずに走る承太郎の背中を私はどこか他人事のように眺めていた
承太郎が連れてきたのは人気のない屋上だった、何故こんな所に連れてきたのか全く謎だったが承太郎は真剣な顔をしている、まさかとは思うがここでいよいよ私に絶交しようと言うのだろうか
「おい」
「はい!?」
自分で勝手にマイナスな事を考えていたせいで承太郎に声を掛けられた瞬間、改まった返事をしてしまった、そんな私を不思議な者を見るかの様な目付きで見てくる承太郎、なんだか恥ずかしくなって一人で乾いた笑いをしていると、承太郎は隣の空間を指さした
「何して…………ッ!?」
「ナマエ、"こいつ"が見えるか?」
反射的に承太郎が指さした方向を見てみると私は思わず息を呑んだ、そんな私の反応に承太郎はどこか確信した様に小さく頷いた、久しぶりに承太郎が私の名前を呼んでくれたなぁと一瞬現実逃避してしまったが承太郎の真剣な瞳を見て現実に戻された
産まれた時から私にしか見る事が出来なかった者、それと同じ者が承太郎の隣に立っていた、見た目は全く違うが同じ類の者だと言う事は一目見てすぐに分かった、同じ雰囲気をしている
承太郎の問いに頷きながら私も自分の者を呼び出した、半透明で見た目は承太郎のより人間離れしている私しか見る事が出来なかった者、幼い頃は見た目のせいもあってか怖かった時もあったが今では良き理解者だと勝手に思っている
そんな私のを見て承太郎はいつもより一回り瞳を大きく見開いた、そして静かにこの者の正体は何なのか話してくれた、"スタンド"と呼ばれているらしく私と承太郎の他にも世界中では様々な人がスタンドを持っているらしい
承太郎の突拍子もない話を聞いて私は思わず絶句してしまったが承太郎は冗談は言うが嘘は浮かない性格なのは知っている、信じる事が難しい話だが実際私にもスタンドがいる
「分かった……信じるよ承太郎」
心なしか不安そうな顔をしていた承太郎にそう言うと控え目に微笑んできた、高校生になってから出来てしまった距離が縮まった気がしたのは気の際で無ければ良い
スタンドの事を承太郎に教えられてからすぐ、承太郎のお母さんホリィさんがとある原因で体調を崩し、スタンドを持っている私達で助ける為に旅をすることになった、急な事で驚いたがホリィさんを助けるにはその方法しかないのだと言う
承太郎とその祖父ジョセフさんと友人のアヴドゥルさん、そして花京院君、旅を進めて出会ったポルナレフさん、今ではその五人と私でDIOと言う人物を倒すためにエジプトへ向かっている
「ふぅ……疲れた」
「大丈夫ですかナマエさん?休憩にしますか?」
「ううん、大丈夫、それより先に進もう」
道中思わず漏れた弱音を花京院君は聞き逃さず私の体調を気遣ってくれた、そんな会話をしていたからか承太郎がこちらに寄ってきて水を渡してくれた、お礼を言い受け取ると承太郎は帽子のツバで隠したが少し笑っていた
そんな承太郎の行動に茶々を入れようとポルナレフさんが近付いて来て、ポルナレフさんを止めようとアヴドゥルさんも来て、私達に話を聞いているのかとジョセフさんが寄って来た、結果私の周りに皆が集まって来た、そんな状態に思わず吹き出してしまう
心から信頼出来る人達が私にはこんなにもいるなんて想像がつかなかったからだ、私のスタンドを見る事ができる人達がこんなにも存在するなんて私は知らなかったのだ、もしかして知ろうとしなかっただけかもしれない
皆を大切と思うと同時に旅が無事に終わる様にと祈る、出来る事なら皆で無事にホリィさんの元へ帰って今度はのんびりと旅行をしたい、そう思っていた
「……ぁっ……」
目が覚めると日光の立ち入りを一切禁じている真っ暗な空間が広がった、どこか霞がかった頭で状況を整理する先程の光景は夢だった様だ、現実が分かった瞬間私はガクリと項垂れた、頬に当たる床が冷たい
「……皆、大丈夫かな」
冷たい床に頬をつけたままもう一度目を瞑りそう呟く、このまま意識を失いたいと思ったが私の頭は覚醒をし始めていてそれは叶わなかった、立ち上がり目の前に佇んでいる扉に向かって歩く、あと数歩と言う距離で私の歩みは自然と止まった
視線を下に向けると両手には手錠と鎖が付いている、扉との距離が前回より遠い理由は昨夜私がスタンドを使って扉を壊そうとしたからだろう、あと少しというところで射程範囲を超えて壊す事は叶わなかったがあの時扉を壊しても私は脱出できなかっただろう
とりあえずこの両手の手錠と鎖をどうにかする手段を見つけなければいけない、昨夜は感情的になって暴れてしまったが今日は慎重に行動しようと考えた、脱出する機会を待つ事が大切だ
「どこに行く気だナマエ」
ゾワリと背筋に冷や汗が伝った気がした、それと同時にドクドクと心臓が自己主張をしてくる、ゆっくりと振り向くと見えたのは眩い金色の髪と彫刻のような身体、頭の中で警戒音が鳴り響く気がした、上手く呼吸ができない
「ディ……DIO……」
「どこに行く気だと聞いたのだがそれがナマエの行き先か?随分と可愛い事を言うじゃないか」
「だ……誰が!!」
クスクスと笑いながらこちらに歩み寄ってくるDIO、そう私達の旅の目標のDIOが目の前にいる、私はDIOの手下に連れてこられたのだ、先程扉を壊してもこの場を脱出できないと感じた原因だ
コイツだけは敵わないと直感的にそう思う、まるで蛇に睨まれた蛙のように私は動けなくなってしまうのだ、真っ赤で宝石のような色をした瞳を細めて笑う表情すらどこか妖艶で思わず一歩下がってしまう
「逃げなくても、良いじゃないか」
「ッ!!!!!?」
先程まで確かにDIOは目の前にいた、目の前に立ってゆっくりとこちらに歩み寄って余裕を持った表情で私を見ていた筈だ、なのに何故私はDIOの腕の中にいるのだろうか、背後から伸びてくる腕がガッシリと私の身体を押さえつける
微かに耳に当たるDIOの髪の毛がくすぐったく身をよじらせていると耳元でDIOが声を発してきた、またゾワリと背筋に冷や汗が伝い心臓が激しく動く、それだけでなく思考回路が正しく機能しない
「私はただナマエと話したいだけだ」
DIOの言葉の一つ一つが私の鼓膜を震わせ脳に響く、脳を直接揺すぶられている感覚に陥る、膝がガクガクと力を失っていき完全にDIOに身体を預ける形になってしまった
自分が情けなく思い目尻が熱くなり鼻にツンと刺激が走る、そのうちホロリと涙が頬を伝った、それを見てDIOはクツクツと喉を鳴らして笑った、そのうちそれをべロリと舐めとった
怖さや気持ち悪さでグチャグチャな感情に頭がついていかないのか、心の限界だったのか、ボロボロと涙が止まらなくなっていく、それを残さない様に舐め続けるDIOに嫌気がさす
「知っているかナマエ、涙とは血液とほとんど同じ成分で出来ているらしい、だから今ナマエは私に血を吸われていると同じ状況になるな」
最後の一雫をチュッと吸いDIOはそう言った、初めは何を言ってるのかと思ったが私の首筋に指を這わせるDIOの目を見て一瞬頭が真っ白になった、血を吸われるのだと確信した
自分の命の危機に私の精神の具現化、スタンドが勝手に飛び出してDIOを攻撃する、だがその拳は届かなかった、DIOがいつの間にか私の目の前に移動していたのだ
ガシッと首を掴まれ無理矢理DIOと目を合わせられる、真っ赤な瞳に飲み込まれそうになる感覚がして思わず身を引くが反対の手で腰を押さえられる、ジッと見つめられていよいよ生命の危機を感じる
「そう怖がるな……先程の攻撃なかなか良かったぞナマエ、ジョースター達を裏切って私の仲間にならないか?」
「なにを馬鹿な事を!!私は承太郎達を裏切らない!!」
「……フン、まあいい……無理矢理でもこのDIOのものにするだけだ」
DIOな仲間にならないかと言われたが大声で断るとDIOは冷たい目を向け何かを呟いたあと自分の髪の毛をひと房摘み上げた、何をするのかと思い見ているとその髪がウゾウゾと動き出した、何が起こったのか分からず絶句していると髪の先に何か芽のような物が見えた
花京院君やポルナレフさんが初め付けられていた肉の芽だと理解しDIOの手から離れようと動くが逃げる事はできなかった、額から走る激痛と謎の幸福感に飲まれながら私はひたすら頭の中で承太郎の名前を呼び続けたが、いつの間にかそれも消えてDIO様の名前で頭いっぱいになっていった
幸せな気持ちが溢れ、DIO様が目の前にいる幸福に私は口角を上げた、DIO様をもっともっと喜ばせるために私は憎き承太郎達を殺しに行く支度をした
承太郎とは幼馴染みだった、昔から素直で優しい子が高校生になってあんなにグレてしまうとは思いもよらなかった、承太郎は皆とは違う者が見える私に対して普通に接してくれた唯一の友達だった
承太郎がグレてしまってから私と承太郎の間にはいつの間にか距離ができてしまった様で、学校ですれ違っても特に会話をする事はなかった、私はそれが悲しくもあったが心のどこかで当然かと思った時もあった
そんな状態だった承太郎が今ではどこか焦った表情で私の席の前に立っていた、顔は相変わらず仏頂面だが私は長年承太郎と接していたのでその瞳に焦りがあるのを見逃さなかった
「じょ……空条君、どうしたの?」
危うくいつものように承太郎と呼びそうになったがグッと堪えて知り合いと接する様な態度をしてしまった、それが気に食わなかったのか承太郎は静かに眉を寄せた、しかし仕方の無いことだ私はこの学校で浮いた存在になっているのだから、人気者の承太郎に変な友達がいるとバレると色々と失礼だろう
そう思っていると承太郎は勢い良く私の手を取り、私を教室から引きずり出す様な勢いで走り出した、私の制止の声も聞かずに走る承太郎の背中を私はどこか他人事のように眺めていた
承太郎が連れてきたのは人気のない屋上だった、何故こんな所に連れてきたのか全く謎だったが承太郎は真剣な顔をしている、まさかとは思うがここでいよいよ私に絶交しようと言うのだろうか
「おい」
「はい!?」
自分で勝手にマイナスな事を考えていたせいで承太郎に声を掛けられた瞬間、改まった返事をしてしまった、そんな私を不思議な者を見るかの様な目付きで見てくる承太郎、なんだか恥ずかしくなって一人で乾いた笑いをしていると、承太郎は隣の空間を指さした
「何して…………ッ!?」
「ナマエ、"こいつ"が見えるか?」
反射的に承太郎が指さした方向を見てみると私は思わず息を呑んだ、そんな私の反応に承太郎はどこか確信した様に小さく頷いた、久しぶりに承太郎が私の名前を呼んでくれたなぁと一瞬現実逃避してしまったが承太郎の真剣な瞳を見て現実に戻された
産まれた時から私にしか見る事が出来なかった者、それと同じ者が承太郎の隣に立っていた、見た目は全く違うが同じ類の者だと言う事は一目見てすぐに分かった、同じ雰囲気をしている
承太郎の問いに頷きながら私も自分の者を呼び出した、半透明で見た目は承太郎のより人間離れしている私しか見る事が出来なかった者、幼い頃は見た目のせいもあってか怖かった時もあったが今では良き理解者だと勝手に思っている
そんな私のを見て承太郎はいつもより一回り瞳を大きく見開いた、そして静かにこの者の正体は何なのか話してくれた、"スタンド"と呼ばれているらしく私と承太郎の他にも世界中では様々な人がスタンドを持っているらしい
承太郎の突拍子もない話を聞いて私は思わず絶句してしまったが承太郎は冗談は言うが嘘は浮かない性格なのは知っている、信じる事が難しい話だが実際私にもスタンドがいる
「分かった……信じるよ承太郎」
心なしか不安そうな顔をしていた承太郎にそう言うと控え目に微笑んできた、高校生になってから出来てしまった距離が縮まった気がしたのは気の際で無ければ良い
スタンドの事を承太郎に教えられてからすぐ、承太郎のお母さんホリィさんがとある原因で体調を崩し、スタンドを持っている私達で助ける為に旅をすることになった、急な事で驚いたがホリィさんを助けるにはその方法しかないのだと言う
承太郎とその祖父ジョセフさんと友人のアヴドゥルさん、そして花京院君、旅を進めて出会ったポルナレフさん、今ではその五人と私でDIOと言う人物を倒すためにエジプトへ向かっている
「ふぅ……疲れた」
「大丈夫ですかナマエさん?休憩にしますか?」
「ううん、大丈夫、それより先に進もう」
道中思わず漏れた弱音を花京院君は聞き逃さず私の体調を気遣ってくれた、そんな会話をしていたからか承太郎がこちらに寄ってきて水を渡してくれた、お礼を言い受け取ると承太郎は帽子のツバで隠したが少し笑っていた
そんな承太郎の行動に茶々を入れようとポルナレフさんが近付いて来て、ポルナレフさんを止めようとアヴドゥルさんも来て、私達に話を聞いているのかとジョセフさんが寄って来た、結果私の周りに皆が集まって来た、そんな状態に思わず吹き出してしまう
心から信頼出来る人達が私にはこんなにもいるなんて想像がつかなかったからだ、私のスタンドを見る事ができる人達がこんなにも存在するなんて私は知らなかったのだ、もしかして知ろうとしなかっただけかもしれない
皆を大切と思うと同時に旅が無事に終わる様にと祈る、出来る事なら皆で無事にホリィさんの元へ帰って今度はのんびりと旅行をしたい、そう思っていた
「……ぁっ……」
目が覚めると日光の立ち入りを一切禁じている真っ暗な空間が広がった、どこか霞がかった頭で状況を整理する先程の光景は夢だった様だ、現実が分かった瞬間私はガクリと項垂れた、頬に当たる床が冷たい
「……皆、大丈夫かな」
冷たい床に頬をつけたままもう一度目を瞑りそう呟く、このまま意識を失いたいと思ったが私の頭は覚醒をし始めていてそれは叶わなかった、立ち上がり目の前に佇んでいる扉に向かって歩く、あと数歩と言う距離で私の歩みは自然と止まった
視線を下に向けると両手には手錠と鎖が付いている、扉との距離が前回より遠い理由は昨夜私がスタンドを使って扉を壊そうとしたからだろう、あと少しというところで射程範囲を超えて壊す事は叶わなかったがあの時扉を壊しても私は脱出できなかっただろう
とりあえずこの両手の手錠と鎖をどうにかする手段を見つけなければいけない、昨夜は感情的になって暴れてしまったが今日は慎重に行動しようと考えた、脱出する機会を待つ事が大切だ
「どこに行く気だナマエ」
ゾワリと背筋に冷や汗が伝った気がした、それと同時にドクドクと心臓が自己主張をしてくる、ゆっくりと振り向くと見えたのは眩い金色の髪と彫刻のような身体、頭の中で警戒音が鳴り響く気がした、上手く呼吸ができない
「ディ……DIO……」
「どこに行く気だと聞いたのだがそれがナマエの行き先か?随分と可愛い事を言うじゃないか」
「だ……誰が!!」
クスクスと笑いながらこちらに歩み寄ってくるDIO、そう私達の旅の目標のDIOが目の前にいる、私はDIOの手下に連れてこられたのだ、先程扉を壊してもこの場を脱出できないと感じた原因だ
コイツだけは敵わないと直感的にそう思う、まるで蛇に睨まれた蛙のように私は動けなくなってしまうのだ、真っ赤で宝石のような色をした瞳を細めて笑う表情すらどこか妖艶で思わず一歩下がってしまう
「逃げなくても、良いじゃないか」
「ッ!!!!!?」
先程まで確かにDIOは目の前にいた、目の前に立ってゆっくりとこちらに歩み寄って余裕を持った表情で私を見ていた筈だ、なのに何故私はDIOの腕の中にいるのだろうか、背後から伸びてくる腕がガッシリと私の身体を押さえつける
微かに耳に当たるDIOの髪の毛がくすぐったく身をよじらせていると耳元でDIOが声を発してきた、またゾワリと背筋に冷や汗が伝い心臓が激しく動く、それだけでなく思考回路が正しく機能しない
「私はただナマエと話したいだけだ」
DIOの言葉の一つ一つが私の鼓膜を震わせ脳に響く、脳を直接揺すぶられている感覚に陥る、膝がガクガクと力を失っていき完全にDIOに身体を預ける形になってしまった
自分が情けなく思い目尻が熱くなり鼻にツンと刺激が走る、そのうちホロリと涙が頬を伝った、それを見てDIOはクツクツと喉を鳴らして笑った、そのうちそれをべロリと舐めとった
怖さや気持ち悪さでグチャグチャな感情に頭がついていかないのか、心の限界だったのか、ボロボロと涙が止まらなくなっていく、それを残さない様に舐め続けるDIOに嫌気がさす
「知っているかナマエ、涙とは血液とほとんど同じ成分で出来ているらしい、だから今ナマエは私に血を吸われていると同じ状況になるな」
最後の一雫をチュッと吸いDIOはそう言った、初めは何を言ってるのかと思ったが私の首筋に指を這わせるDIOの目を見て一瞬頭が真っ白になった、血を吸われるのだと確信した
自分の命の危機に私の精神の具現化、スタンドが勝手に飛び出してDIOを攻撃する、だがその拳は届かなかった、DIOがいつの間にか私の目の前に移動していたのだ
ガシッと首を掴まれ無理矢理DIOと目を合わせられる、真っ赤な瞳に飲み込まれそうになる感覚がして思わず身を引くが反対の手で腰を押さえられる、ジッと見つめられていよいよ生命の危機を感じる
「そう怖がるな……先程の攻撃なかなか良かったぞナマエ、ジョースター達を裏切って私の仲間にならないか?」
「なにを馬鹿な事を!!私は承太郎達を裏切らない!!」
「……フン、まあいい……無理矢理でもこのDIOのものにするだけだ」
DIOな仲間にならないかと言われたが大声で断るとDIOは冷たい目を向け何かを呟いたあと自分の髪の毛をひと房摘み上げた、何をするのかと思い見ているとその髪がウゾウゾと動き出した、何が起こったのか分からず絶句していると髪の先に何か芽のような物が見えた
花京院君やポルナレフさんが初め付けられていた肉の芽だと理解しDIOの手から離れようと動くが逃げる事はできなかった、額から走る激痛と謎の幸福感に飲まれながら私はひたすら頭の中で承太郎の名前を呼び続けたが、いつの間にかそれも消えてDIO様の名前で頭いっぱいになっていった
幸せな気持ちが溢れ、DIO様が目の前にいる幸福に私は口角を上げた、DIO様をもっともっと喜ばせるために私は憎き承太郎達を殺しに行く支度をした