第三訓
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桂小太郎、攘夷浪士をまとめ上げ天人を受け入れた幕府に反乱を起こし時々テロなどをやったりする非常に面倒くさい男、アダ名はヅラ
そんな幕府に反乱し続ける浪士達を取り締まるのも私達真選組の役目だ
つい先程副長と沖田が監視していた場所で爆破テロが起きて私達は現場に直行する事になった、前から計画していた桂小太郎の拠点突入が少し早まってしまったがこの際だ腹を括ろう
局長は私を心配して何度もパトカーに乗ろうとする私を拒んだが、最終的に局長ごと押し込む事でなんとか私もそれに同行できた
「花無為テメェは確か浪士の輸送係だよな?」
「そうですけど?局長から聞いてませんか?」
桂が逃げ込んだと言う旅館の前で私に話しかけてきた副長、今日も相変わらず瞳孔が開いているが今はもう気にしないようにしている
それは置いておいて、副長が話しかけてきた理由を聞くと、私は問答無用で前線に立つイメージがあったと言う
確かに本音を言えば前線に立ちたい所だが局長の気遣いを無駄にはしたくないので副長の言葉には苦笑いで誤魔化す事にする
「花無為は他の奴らと外で待ってろ、捕まえたらすぐ連絡するからな、無線は切るんじゃねェぞ」
「分かりました」
輸送係なんて初めてなので副長に詳しい説明を聞いてから私は自分の持ち場のパトカーに乗り込んだ、その直後突入隊が整列をし始めた
「本当は動きたかったんだけどなぁ」
「花無為さん行けばよかったじゃないですか、あれだけ桂達の事を予習したのに」
「それはそうだけど……まぁ今回は引く事にしたよ山崎」
私の隣に座っている山崎とそんな会話をしながら、なんだかんだ言って昔の仲間に会うのが心のどこかで楽しみだったのかもしれないと思った
再会と言っても"捕まる側"と"捕まえる側"だし、そもそもあの桂ともあろう者が大人しく捕まるわけがない
ふとそう思って私は深く溜め息をついた、そんな私を少し心配そうに山崎が見ていたので項垂れた首を動かして山崎に目をやる
「山崎ィ副長から無線は?」
「丁度今入ってきた所ですよ、なんでも爆弾がどうとか……」
「…………爆弾?」
山崎の言葉に思わず首を捻る、確かに桂は今は爆弾魔として有名だが桂と真選組の戦いで使われるのならもうとっくに爆発はしているだろう
疑問に思いながらもしばらく待ち、時間が経ってからそろそろ向こうもカタがついてきた頃だろうと思い、山崎に無線が入ってきてないか聞いた想像を遥かに超えた単語が耳に入ってきた
大雑把に中の様子を説明すると、いつものように真選組が突入して攘夷浪士達が逃げ出す中、ある部屋で籠城した浪士達を引きずり出そうとしたら爆弾を持っていたとか……
なんだか思っていた以上に中が大変な事になっていて今となっては待機組で良かったとさえ思ってしまった
「副長がとりあえず中に入って来いって言ってます」
「……分かった、じゃあ行くか」
山崎が副長からの伝言を私に伝えてきたのでそれに合わせて私も動く事にした、重い腰をゆっくりと上げた時、上空で爆発音が聞こえた気がした