第七訓
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今日は絶好の見回り日和の如く太陽が照りつけている、これでは立っているだけでも汗が出てきそうだ、実に嫌な日だ
そんな暑い中私はある人物を探し、屯所内を走り回っていた
「ハァ……ハァ……アイツはいつもいつも仕事をサボりやがって……!!今日という今日は許さん!!」
隊長ともあろう人物の癖にサボりグセのある沖田だ、アイツはいつもプラプラしているし気が付いたら何処かへ行ってしまう
今回も朝確かに捕まえたと思ったのだが、見回りに行こうとした時、一瞬の隙をつかれ逃げられてしまった
汗を流しながら探し回っているとようやく沖田を見つけた、どうやら屯所の一番隅の縁側でいつもサボっているようだ、壁の凭れ方がプロ級だ少々腹立たしい
息を整えつつ汗を拭き、沖田に近付くがどうやら爆睡しているようで私の気配に気付いていないようだ
「沖田ァッ!!!!」
沖田の耳元で思いっ切り叫ぶと、沖田は身体をビクつかせてアイマスクを慌てて外し始めた、こんなにも狼狽えている沖田を見るのは久しぶりだ
寝ぼけ目のような驚いているような目で困惑しながら私を見る沖田の頬を容赦なく摘んだ
「いででで……なにするんですかィ花無為さん」
「お前が見回りをサボるから、こうして怒ってるんだよ!!」
「ちぇっ……花無為さん勘が良すぎでさァ」
「まあな」
沖田の頬を離し、沖田が立ち上がるのを仁王立ちをして待つ、すると沖田は私を見上げてから渋々と言った感じでノロノロと立ち上がった
思わず溜め息をつきながら沖田を連れて屯所を出る事にした、まだ逃げ出すかと思ったがその様子はなかったので気にせずに行く事にした
歩く度に汗が滲み出てくる中、沖田はいつの間にかコンビニからチューパットを買っていた
私の分も買って欲しかったが頼むと後でどんな脅迫を受けるのか分からないので自分で買いに行く事にした
コーヒー味のチューパットを買って少し手で溶かしてから吸い口を切り取り、一口口に含むとコーヒー味の癖にココア味に似たような味がして思わず苦笑いした
「沖田、このコーヒー味ココアみたいな味がするぞ」
「まあ、餓鬼にも合うように作られてますからね、常識でさァ」
「そうだが……ココア味って書いておけばいいのに……」
「餓鬼は見栄をはりたいんですよ」
「なるほどな」
チューパットを吸いながら見回りらしからぬ会話をして歩く、しかしちゃんと周りを確認をしているから大丈夫だ
暑さで溶けたチューパットを吸い切り、私は容器をゴミ箱に投げ入れた、沖田も吸い切ったそうで続けてゴミ箱に入れた
少し口が寂しい気がしたがあと少しで見回りは終わるので我慢した
だがしばらく歩くといよいよ我慢しきれなくなり自販機でミネラルウォーターを買い、飲みながら歩く
二口程飲んだ時、前方でなにやらいざこざが起きているようで四、五人の男女が言い合っていた
「沖田、アレどうする?」
「……無視しやしょうよ」
「その発言、真選組としてどうなんだ?……何かあったら大変だからとりあえず行かないか?」
「……仕方ないですねェ」
沖田に行こうと言うと溜め息混じりにそう言いながら歩き出した、私も少し早歩きで向かう事にした