大石夢2020
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「ねえ!!ちょっと!ちゃんと聞いてる!?」
「はいはい。・・・それより夢野先輩飲みすぎじゃないです?」
「うっさいなあ、しゅーいちろーのくせに!」
高校で知り合った夢野先輩(出会いは学校の図書館でなんとなく顔を合わせるようになって話し始めてそのまま暇な時に連絡を取るようになってしまっただけの間柄)は、俺をバーに呼び出すと仕事の愚痴をひたすら話し始めた。
俺はこの店のオススメのモスコミュールを注文し、先輩が既に頼んでいたナッツをつまみながら飲む。ライムが効いていておいしい。
「あーもう、あのクソ上司本当に腹立つ。現場のこと知らないからあんなこと言えるんだよね。」
夢野先輩は少し度の強いであろうカクテルをちびちびと飲んでいた。色は可愛い。
先輩はお酒を飲んでも顔色が変わらないタイプで、でも少し甘えた声になる。
べ、別にグッとくるとか・・・
・・・ないわけじゃない・・・
「しゅーいちろーは最近どう??彼女できた??」
酔っ払いは急に話を変える。
「出来てたらここに来ないですよ、さすがに」
「だよねー」
ケラケラと先輩は笑って、小さなカクテルグラスに残っていた可愛い色の液体を一気に飲んだ。
俺はそのグラスをじっと見つめてしまった。
「私さ、しゅーいちろーの事好きだと思うんだよね」
「は?」
「付き合う??」
「何言ってるかわかってます?」
酔っ払いは勢いで言葉を発する。
俺も酒を入れたとはいえ、まだ冷静を保っている(と思いたい)
バーの薄暗い照明に照らされている先輩の横顔を見ると、こっちを向いた。目が合う。
「っていうか、一目惚れだったんだよね」
「え!?え??」
俺の反応を見て少し笑うと、先輩の瞳はカウンターの中に並んだ色とりどりの瓶を見つめた。
そして、懐かしむようにぽつり、ぽつりと話し出す。
「たまたま図書館に行ったら、しゅーいちろーがいて。真剣に本を読んでる横顔が素敵だなって。」
「その瞳に少しでも入りたくて毎日図書館通って。挨拶するようになって。卒業の時に連絡先交換したの、すごく嬉しかった。」
「しょーも無いやり取りも、たまに呼び出して少し会ったりするのとか、すごく嬉しかった」
「だからね、私、ずっと好きだったんだ」
そして再び俺の顔を見た。微笑みながら。
「知ってた?」
俺は何も答えることが出来なかった。
それは先輩の告白が突然のものすぎたのもあったし、しかし、それよりも微笑んだその顔が美しかった。綺麗だった。
そうだ、あの時も。
図書館で近くの席で勉強をするようになった頃。
ふと先輩の方を見たときに、太陽の光と重なった先輩がとても綺麗で。目を奪われたのだった。
(もしかしたら、俺も、あの時から。)
「先輩、俺もー・・・」
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