大石夢2020
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『菊丸くんのおうちお邪魔してくるね』
彼女から連絡が入った。
大会の応援の時に英二の姉と仲良くなったと聞いた。席が隣になって一緒に応援したのだと。
そこから意気投合して家にお邪魔する仲になったのは知っている。が・・・
(あんまりいい気分じゃないよな・・・)
とはいえ、俺はこれから部活。
「大石っ、早く行かないと手塚にどやされんぞ~!」
元凶(ではないが気分的には)の声がする。
「ああ、すぐ行くよ」
急いでスマホをカバンにしまい、ロッカーを閉じた。
✳✳✳
「夢野さんがうちに来てんの気になるんだろ~」
「・・・」
柔軟をしながら英二が話しかけてくる。
俺は無視を決め込む。
「お~いし~」
「・・・」
「お~いしく~ん」
「・・・」
無言で英二の背中を押す。
「夢野さん、今日姉ちゃんとこ泊まるって」
「はあ!?!?!?!?」
英二の背中から手が離れ、思わず大きな声が出る。
手塚をはじめ、部員の視線が突き刺さる。
「・・・ごめん・・・」
みんなに向かって小さく謝り、英二に向かって小声で話しかけた。
「どういうことだよ」
「いや、そのまんまだし・・・ってそろそろ集合じゃん?いこ!」
「おい、エージ!」
足取り軽く駆け出した相方の後を追うように俺も走るだけだった。
その日の部活は散々だった。
✳✳✳
「大石もいっそ泊まり来る~??」
なんて言われたけど、今日の今日でなんて泊まりに行かれないし、さすがに断った。
部活終わってすぐに連絡が来ていないか確認すると
『ケーキ作った☺』
の文字と共に、おいしそうなケーキの写真が送られていた。
ん?
ってことは・・・?
このケーキは英二も食べるんじゃないのか??
前髪が逆立ちそうになる気配を感じながら、気持ちを落ち着かせようと返事を考える。
「大石、早く着替えないと追い出されちゃうよ?・・・あれ、おいしそうなケーキだね」
不二が覗き込んできたので慌ててスマホを隠す。
「そんな慌てなくても・・・見ちゃったし。夢野さん?」
そのまま着替えようとポロシャツのボタンに手をかける。
「ああ」
「エージの家行ってるんだっけ?まだ大石の家にも行ってないんだよね?」
「ああ」
「そっか」
「・・・」
着替えながら不二の方を向けば、いつもの様ににこにことしているだけだった。
くそ、36コンビめ。
✳✳✳
校門を出て、みんなと別れてから返事を送ろうと改めてスマホを見る。
すると追加で連絡が来ていた。
『待ってて』
!!
瞬間に胸が弾けそうになる。ドキドキが激しくなりながら、キョロキョロと当たりを見回す。
そんな、まさか。
「しゅーいちろっ」
丁度違う方を見ていた時を見計らったのか、後ろから彼女の声が聞こえた。
「菜々花・・・」
「じゃーん!さっきのケーキ!!絶対秀一郎食べたがると思って~・・・持ってきましたー!!!」
嬉しくて彼女をただ見つめてしまった。
それが不安になったのか
「秀一郎?怒った??今日これで家にも帰るよ??」
心配そうにこちらを見上げる彼女をただ抱きしめた。
「ありがとう。めちゃくちゃ嬉しい」
腕の中で満足そうに彼女は笑った。
きっと俺もめちゃくちゃ笑ってるだろう。
