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29.
切島くんから今回の敵についてヒアリングするため、校庭から教室に戻る。
切島くんと私以外のみんなは相澤先生によって帰された。
「なあ、⚫⚫⚫って有名人なのか?」
と切島くんに話しかけられる。
「有名人というか…うーん、なんで?」
「⚫⚫⚫の名前を言ったとたん、すげぇ態度が変わったんだ。」
それまでめちゃくちゃ不審者扱いだったんだけどよ、⚫⚫⚫の名前を言った途端、あの時空間忍術の研究者の知り合い!?木ノ葉に連絡だ!手荒なことをして申し訳なかったって丁寧に謝ってくれてよ。びっくりしたんだ。と切島くんが言う。
教室に着いた。ああ、そういうことか。自分の席を目指しながら話す。
「ビンゴブックに載せられちゃってるから名前が知られてるのかな。」
「ビンゴブック?」
との塚内さんの言葉に自分の鞄から先日パックンにもらったビンゴブックを取り出し、自分のページを開いて塚内さんに渡す。
「裏の手配書ですよ。私、向こうで火影っていう、偉い人の護衛に就いてたので邪魔に思う人は多かったみたいです。あとは珍しい術が使えるから研究材料として欲しがってる人もいたみたいで。」
それなりに賞金もかけられてました。と説明すると、塚内さんは考えこんでしまった。
塚内さん?と声を掛ければ、
「だからか?奴はその、珍しい術が欲しいのか…?」
と呟いた。
「オールマイト先生も言ってましたね。狙われているから気を付けろって。術は個性じゃないから、オールフォーワンも取れないと思いますが…。移動の“個性”を持ってる人は敵連合にも居るそうですし。」
と言えば、また考えこんでしまった。
“あれ”のことは知られていないはず…。
これは本当に一部の人間しか知らないことだ。
敵に知られているか不明な状況でこちらから話すのは得策ではない。
「まあ、塚内さん。切島くんにヒアリングするのでしょう?」
と言えば、そうだね、じゃあ切島くん頼むねといろいろと聞き始める。
事件は切島くんがインターン先でパトロールしているときに起こったらしい。
怪しいヤツがいたから裏路地まで一人で追いかけて行った。すると敵は切島くんに「お前が烈怒頼雄斗か?」と聞いてきた。それに頷けばニヤリと笑って「あいつの近くに居たことが不運だったな。」と、片手をこちらに向けた。切島くんは手足が何かに引っ張られ、操り人形にされたみたいに自由に動けなくなった。すると敵は何かの紙を出した。その紙が青く光始めたとき、敵が「もし研究者 に会うことがあれば伝えてくれ。お前があんな術を作らなければこんなことにならなかった。忘れるな。元凶はお前だ。」と言ったそうだ。
その言葉にハッとして、うつむく。
本当にそいつの言う通りだ。
切島くんまで巻き込んでしまった。
…こんな術作らなければ
こんなこと起きなかったのに。
「⚫⚫⚫さん大丈夫かい?」
と話しかけられ、うつむいていた頭を上げる。
「あ、はい。すみません。切島くんが見たのはこんな札じゃなかった?」
と聞けば、
「そんな感じだったと思う。裏路地で暗かったから良く見えなかったけどよ。」
「犯人の特徴を何か覚えてないかな?」
との問いに、切島くんは
「うーん…あ、⚫⚫⚫が持ってるそのプレートみたいなやつ、ソイツも頭にしてた。砂時計みたいなマークに横線が一本入ってた。」
「それは額宛だね。忍の所属を表すもの。そこに横線が入っているのは里抜け、つまり裏切りを示します。」
と塚内さんに説明すれば、
「ということは、切島くんを飛ばしたのは忍術で間違いないかな?」
と聞かれる。塚内さんの目を真っ直ぐ見て答える。
「はい。そう思います。」
「よし、ありがとう切島くん。今日はもういいよ。また何かあったら協力してくれ。」
ウッス!と切島くんは返事をして帰っていった。
「キミも今日は帰ろう。また連絡する。」
「はい…。すみませんでした。」
と謝れば、
「キミのせいじゃないよ。敵はキミを精神的に弱らせて懐柔するつもりかもしれない。あまり気にしない方がいい。」
と言ってくれた。
塚内さんは私の肩をポンポンと叩くと相澤先生と教室を出ていった。
一人教室に残った私は自分の席に座って、
自分の手をぼんやり見ていた。
切島くんから今回の敵についてヒアリングするため、校庭から教室に戻る。
切島くんと私以外のみんなは相澤先生によって帰された。
「なあ、⚫⚫⚫って有名人なのか?」
と切島くんに話しかけられる。
「有名人というか…うーん、なんで?」
「⚫⚫⚫の名前を言ったとたん、すげぇ態度が変わったんだ。」
それまでめちゃくちゃ不審者扱いだったんだけどよ、⚫⚫⚫の名前を言った途端、あの時空間忍術の研究者の知り合い!?木ノ葉に連絡だ!手荒なことをして申し訳なかったって丁寧に謝ってくれてよ。びっくりしたんだ。と切島くんが言う。
教室に着いた。ああ、そういうことか。自分の席を目指しながら話す。
「ビンゴブックに載せられちゃってるから名前が知られてるのかな。」
「ビンゴブック?」
との塚内さんの言葉に自分の鞄から先日パックンにもらったビンゴブックを取り出し、自分のページを開いて塚内さんに渡す。
「裏の手配書ですよ。私、向こうで火影っていう、偉い人の護衛に就いてたので邪魔に思う人は多かったみたいです。あとは珍しい術が使えるから研究材料として欲しがってる人もいたみたいで。」
それなりに賞金もかけられてました。と説明すると、塚内さんは考えこんでしまった。
塚内さん?と声を掛ければ、
「だからか?奴はその、珍しい術が欲しいのか…?」
と呟いた。
「オールマイト先生も言ってましたね。狙われているから気を付けろって。術は個性じゃないから、オールフォーワンも取れないと思いますが…。移動の“個性”を持ってる人は敵連合にも居るそうですし。」
と言えば、また考えこんでしまった。
“あれ”のことは知られていないはず…。
これは本当に一部の人間しか知らないことだ。
敵に知られているか不明な状況でこちらから話すのは得策ではない。
「まあ、塚内さん。切島くんにヒアリングするのでしょう?」
と言えば、そうだね、じゃあ切島くん頼むねといろいろと聞き始める。
事件は切島くんがインターン先でパトロールしているときに起こったらしい。
怪しいヤツがいたから裏路地まで一人で追いかけて行った。すると敵は切島くんに「お前が烈怒頼雄斗か?」と聞いてきた。それに頷けばニヤリと笑って「あいつの近くに居たことが不運だったな。」と、片手をこちらに向けた。切島くんは手足が何かに引っ張られ、操り人形にされたみたいに自由に動けなくなった。すると敵は何かの紙を出した。その紙が青く光始めたとき、敵が「もし
その言葉にハッとして、うつむく。
本当にそいつの言う通りだ。
切島くんまで巻き込んでしまった。
…こんな術作らなければ
こんなこと起きなかったのに。
「⚫⚫⚫さん大丈夫かい?」
と話しかけられ、うつむいていた頭を上げる。
「あ、はい。すみません。切島くんが見たのはこんな札じゃなかった?」
と聞けば、
「そんな感じだったと思う。裏路地で暗かったから良く見えなかったけどよ。」
「犯人の特徴を何か覚えてないかな?」
との問いに、切島くんは
「うーん…あ、⚫⚫⚫が持ってるそのプレートみたいなやつ、ソイツも頭にしてた。砂時計みたいなマークに横線が一本入ってた。」
「それは額宛だね。忍の所属を表すもの。そこに横線が入っているのは里抜け、つまり裏切りを示します。」
と塚内さんに説明すれば、
「ということは、切島くんを飛ばしたのは忍術で間違いないかな?」
と聞かれる。塚内さんの目を真っ直ぐ見て答える。
「はい。そう思います。」
「よし、ありがとう切島くん。今日はもういいよ。また何かあったら協力してくれ。」
ウッス!と切島くんは返事をして帰っていった。
「キミも今日は帰ろう。また連絡する。」
「はい…。すみませんでした。」
と謝れば、
「キミのせいじゃないよ。敵はキミを精神的に弱らせて懐柔するつもりかもしれない。あまり気にしない方がいい。」
と言ってくれた。
塚内さんは私の肩をポンポンと叩くと相澤先生と教室を出ていった。
一人教室に残った私は自分の席に座って、
自分の手をぼんやり見ていた。