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次の日の深夜。
<相澤side>
「お前らか。最近の万引き犯は。」
捕縛布で締め上げながら問う。
「なんでっ…仲間はっ?!」
「お前の仲間なら俺の相棒が捕まえた。観念するんだな。」
動揺する犯人に教えてやれば、
「畜生…!せっかく金が手に入ったってのに!店出てすぐに捕まるなんて…」
と悔しがる。まったく。わかってねェな。
「ああ、このカバンか?残念だが、中身はただの紙の束だ。」
「なっ!?」
犯人がショックを受けているとパトカーが到着した。
「イレイザーヘッド、お疲れ様です!敵はこちらで受け取ります!」
と手錠をかけた。
「他のは?」
と聞けば、
「はい、ついさっき燎から預かったところです。」
そうか、と返事をし、もう一台のパトカーの方へと向かう。
「燎。」
「あ、イレイザーヘッド。」
連行される敵達を見ながら話す。
「お前の予測通りだったな。」
と昨日の電話を思い出す。
………
「すみません、明日の夜またパトロール行きませんか?」
「明日?なぜだ?」
「強盗が入る可能性が有ります。」
「…詳しく聞こう。」
「今日パトロールした地域にあるファーストフード店が、深夜時間帯の防犯強化策を明後日から実施するそうです。深夜に店員が一人しかいないために強盗によく狙われていたとか。」
「ほう。でもそれだけで強盗に入るか?」
「犯人は短期間に何度も同じ店に入って万引きしています。計画性が有るとは思えません。」
「まァ計画性があれば、もう少し頻度を低くするなりバレにくい方法を取るだろうな。」
「はい。それと、今日パトロールで見せてもらった万引きされたモノのリスト、どんどん高額になっていました。万引きがエスカレートして強盗に手を出してもおかしくないと思います。」
「万引きはこれまでずっと成功してしまっている。…調子にのってやる可能性は高いか…。」
「私はそう思います。」
「念のためにパトロールするのも有りだな。よし、明日の22時、寮の前に集合だ。」
「はい。」
………
「仕事で、情報を整理し予測を立てられるようにと、先輩に教わりましたから。」
向こうでのことを思い出したのか寂しそうにうつむいて、でも笑って言う。それを横目で見て
「そうか。……まァ、よくやった。」
と誉め、頭をクシャッと撫でてやれば
「! ありがとうございます。」
頭を上げて嬉しそうに笑った。
その顔を見てなんとなくホッとして言う。
「ああ、明日は警察の方に行ってくれ。塚内さんから連絡があった。いいか、くれぐれも無理はするなよ。」
と言えば、⚫⚫⚫は力強く頷いた。
本人には言えないが…。
そばで見ておくことが出来ないのがこんなに不安だとはな…。