このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

Jump over

name

この章の夢小説設定
あなたの名字は?
あなたのお名前を。
ヒーロー名は?※[火]に関するものをおすすめします

体操服に着替え、体育館γに向かう。
通形先輩が準備運動をする。

「ミリオ…やめた方がいい。形式的に“こういう具合でとても有意義です”と語るだけで充分だ」
天喰先輩…。
体育館の壁に頭をつけながら話す彼に峰田くんがツッコミを入れる。
「皆が皆上昇志向に満ち満ちているわけじゃない。立ち直れなくなる子が出てはいけない」
!へぇ…。心配されてるんだ、私たち。
「あ 聞いて 知ってる!昔挫折しちゃってヒーロー諦めちゃって問題起こしちゃった子がいるんだよ 知ってた!?大変だよねえ通形 ちゃんと考えないと辛いよ これは辛いよー」
その言葉に切島くんが言う。
「そんな心配される程、俺らザコに見えますか…?」
同感。
少し丁寧に準備運動する。それと同時にどう攻めるか考える。
クナイが使えないから、基本的に雷走の術で飛ぶしかないかな。チャクラを使っちゃうけど、仕方ない。

「一番手は誰だ!?」
との先輩の問いに緑谷くんが名乗りをあげる。
それに続いてみんなが構える。
「近接隊は一斉に囲んだろぜ!!」
「よっしゃ先輩。そいじゃあご指導ぉーよろしくお願いしまーっす!!!」
と言った瞬間、先輩の服がハラッと落ちた。
「あー!」
響ちゃんが慌てる。
その隙をついて緑谷くんやみんなが攻撃するけれど、すべて通り抜ける。
一斉攻撃って…そんなんしたら、
「いないぞ!!」
ほらー!見失っちゃう!
天井に雷走の術で飛び、チャクラで吸着。逆さまになって様子を見る。あ、飛雷神のマーキングもしておこう。
「まずは遠距離持ちだよね!」

「ワープした!!」
切島くんが驚いて言う。
あっという間に半数以上がやられた。

「おまえらいい機会だ。しっかりもんでもらえ。その人…通形ミリオは俺の知る限り最もNo.1に近い男だぞ…プロも含めてな」

こちらのNo.1かぁ。ちょっといろいろやってみようかな。
今わかってるのは、
すり抜ける。ワープする。攻撃するときは実体化する。
誰かを攻撃しようとして実体化したときに雷走で飛んで後ろから攻撃してみようか。
と考えていたら
「すり抜けるだけでも強ェのに…ワープとか…!それってもう…!無敵じゃないすか!!!」
切島くんが戸惑いながら言った。
「よせやい!」
通形先輩が構えながら言う。

「何かからくりがあると思うよ!」
緑谷くんだ。
「“すり抜け”の応用でワープしてるのか、”ワープ”の応用ですり抜けてるのか…どちらにしろ直接攻撃されてるわけだからカウンター狙いでいけばこっちも触れられる時があるハズ…!何してるかわかんないならわかってる範囲から仮説を立てて、とにかく勝ち筋を探っていこう!」
お、カウンター狙い。緑谷くんさすが!あんなにブツブツ言ってるの初めて見たけど、頼りになるね!
探ってみなよ!と言ったあと、先輩は地面に沈んだ。
フッと先輩が緑谷くんの後ろに出る。
よし。雷走で飛ぶ。
「ほとんどがそうやってカウンターを画策するよね」
「そうですね!」
先輩の後ろに飛び、手にチャクラを込め、振り下ろす。
バゴッと地面が割れる。
ちっ、かすめただけか!
先輩はとっさにすり抜けさせたらしく、大したダメージは与えられなかった。
私と少し距離をとって話し出す。
「君、速いね!それに全然気がつかなかった!ちょっとかすっちゃったよね!」
と先輩の頬からちょっと血が出た。
「速さなら自信あるので。」
と言ったところで先輩がまた沈んだので、飛雷神で天井に飛ぶ。
「さすがにそこまで届かないんだよね!」
と、飯田くんを倒しに行った。
天井まで届かない、のか。距離に限界があるのか?あれ?そう言えば先輩の移動は地面に沈んだりはするけど、浮いたり空中はない。地面を“すり抜け”て移動してるのかな?
うーん、もう少しヒントが欲しいなぁ。
と思っていたら、全員倒されてしまった。
足のチャクラを解除し、ストンと着地する。
「さあ!あとは君だけだ!」
いくよ!と先輩が消える。後ろに気配を感じて振り向くと先輩が。雷走で先輩の後ろへ飛ぶ。
先輩の背中に触れ、飛雷神のマーキングをする。
すぐに消えた先輩。ギリギリマーキングは出来た。マーキングを元に先輩の位置を探る。
が、マーキングが見当たらない。
さっき確かにマーキング出来たのに。勝手に消えることはないのに。
そのとき、両足首を捕まれ、さらに足を掬うように引っ張られる。目の前には先輩の顔。
「あ」
バランスを崩す。印を組もうとすれば両手を捕まれ、顔の横で地面に押さえつけられる。
ドサッ
ちょっと強く背中を打っちゃったな。マーキングのことに気を取られ過ぎてしまった。
相変わらず目の前には先輩の顔。
膝蹴りで攻撃しようとして気づく。
あ、先輩に着けたマーキング、今ならちゃんとわかる。先輩がすり抜けているときはマーキングもすり抜けるってこと?まるで透明になったような。でも透明なら、“見えていないだけ”だから、マーキングは機能するはず。
すり抜ける。透明のような。
「先輩の個性は…」
そこまで言ったところで
「おい。」
轟くんの声がする。なんか怒ってる?
「あ、先輩、降参します。」
と言えば、ごめんごめん!と言いながら上から退いてくれた。





「こんな感じなんだよね!俺の“個性”強かった?」
強すぎる、ハイブリッドの個性なのかと聞く皆に、
「いや1つ!!“透過”なんだよね!君は気づいただろう?」
ハッハッハッと笑いながら私に聞いてくる。
「最後の最後でやっとわかりましたが…捕まってしまいました。」
と言えば、
「個性がわかっただけでも凄いよ!君たちがワープというあの移動は推察された通り、その応用さ!」
と先輩が個性について説明してくれた。
あらゆるものがすり抜ける。干渉出来なくなる。だからマーキングも機能しなかった。地面もすり抜けるなんて。扱い方がとても難しい個性だな。
先輩はその“難しい個性”を経験で“強い個性”に変えた。

「長くなったけどコレが手合わせの理由!言葉よりも“経験”で伝えたかった!インターンにおいて我々は“お客”ではなく一人のサイドキック!同列プロとして扱われるんだよね!」

プロとして…

「それはとても恐ろしいよ、時には人の死にも立ち会う…!けれど怖い思いも辛い思いも全てが学校じゃ手に入らない一線級の“経験”…俺はインターンで得た経験を力に変えてトップを掴んだ!ので!怖くてもやるべきだと思うよ1年生!!!」
グッと手を握り、先輩は言った。
職場体験は「お客」って感じだったと、危ないことはさせないようにしてたと、上鳴くんと響ちゃんが話していた。

経験か…俄然インターンに興味が出てきた!
「そろそろ戻ろう」
という相澤先生の言葉で解散となった。

「ありがとうございました!!」
先輩にお礼を言って教室に帰る。
16/38ページ
スキ