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朝起きて学校に向かうために1階に降りれば、二人が掃除していた。
「ケンカして」
「謹慎~!?」
「馬鹿じゃん」
「ナンセンス」
あははは、なんだかひどい言われよう。
でも、まあ、二人の雰囲気が前よりギスギスしていないから、いっか。けがもそんなにひどくなさそうだ。
二人の体調をちらりと確認して、みんなと学校に向かった。
今日は始業式らしい。
列の一番最後に並んで歩く。飯田くんがシュババババとみんなを誘導してる。真面目さんだなぁ。なんてほのぼのしてたら、
「そちら仮免落ちが二名も出たんだって!!?」
と絡んでくる人がいた。
彼はB組の物間くんというらしい。遠くから見てるだけなら面白いかも。B組は全員仮免許の試験に合格したらしく、A組と水があいたと言ってきた。それを聞いて轟くんが深刻そうな顔で
「悪ぃ…みんな…」
なんて言ってる。
え?なになに?A組とB組って競ってるの?轟くん、そんな深刻な問題なの?三ヶ月の特別講習の後、個別テストで結果を出せばいいって言ってなかったっけ。…あとでお茶子ちゃんに聞こうかな。
なんてわちゃわちゃやっていたら、後ろが詰まっていると言われてしまった。飯田くんの髪が大変なことになってる。慌てて靴に履き替え、校庭へ出る。
「やあ!皆大好き小型ほ乳類の校長さ!」
! ネズミ校長。たった一週間ぐらいぶりだけど、なんだか懐かしい。手続き関連は相澤先生経由で全て行ったため、根津校長を見るのは久しぶりなのだ。初対面のときに小動物扱いせず、礼儀正しく接したのは高評価だったと、後で相澤先生に聞いた。口寄せの動物の中には私たちよりも格上の生き物もいる。根津校長もそういうタイプかなって、とりあえず丁寧な対応しようと心がけていたのが良かったのかな。
…今話してる内容は毛並みの話しだけれども。
毛並みの話しがやっと終わり、インターンの話をしていた。
んん?”
そのあとは生活指導の先生が吠えて、通訳が入って、節度ある生活をするように注意を受け、終わった。
…“個性”ってなんでもアリだなぁ。
教室に戻れば、相澤先生からインターンの説明が軽くあった。
「平たく言うと”校外でのヒーロー活動”。以前行ったプロヒーローの下での職場体験…その本格番だ」
体育祭で得たスカウトをコネクションとして使い行うもので、指名がなかったものは活動自体厳しいものだという。これは授業の一環ではなく、生徒任意で行う活動とのこと。
でも一年生で実際行うかはまだ検討中らしい。
体育祭に職場体験…たった5ヶ月の間にみんないろいろ経験してるんだな…
後で相澤先生に私もインターン出来ないか聞いてみよう。
情報収集もしたいし。
今まで大人しくしてたんだから、そろそろこちらの要望を伝えたっていいだろう。
その後は早速座学が始まった。
昼休み。
職員室の相澤先生に会いに行けばゼリーを吸っていた。
「なんだ?⚫⚫⚫。」
「先生っていつもゼリーなんですか?」
「これが一番合理的に栄養を取れる。」
「…。」
「なんだ。」
「あ、いえ。インターンに行きたいのです。体育祭に出ていませんが。可能ですか?それと、そろそろ私も巻物について動きたいのですが。」
と言えば、
「お前についてはちょっと考えがある。が、まずは教員で方針を話し合う。それからだ。そう焦るな。少し待て。」
と言われてしまった。
肩を落として職員室を出れば、オールマイト先生と会った。
「あ、」
「やあ。⚫⚫⚫少女。」
あー…んー…言った方がいいよね…。
少し迷って
「こんにちは。オールマイト先生、放課後少しお時間いただけますか?二人だけで話したいことがあります。」
と言えば、
「ふ、二人だけはマズイんじゃないかな!?」
と慌てた。
でも絶対二人の方がいいよね?緑谷くん謹慎中だし。
「え、他の方に聞かれるのはちょっと…」
「しかし…ねえ?」
「ちゃんと先生に言わないと後悔すると思うんです。」
「え、うーん…君の決意を無駄にしてはいけないとは思うのだが…」
「そうですよ、無駄にしないでください。言うべきかとても悩みました。」
「そんなに考えてくれたのか。」
「はい。」
昨日部屋に戻るときに考えました。5分ぐらい。
「わかった。聞こう。放課後仮眠室でいいかな?」
「はい。わかりました。」
「しかし、私は骸骨のような見た目だが、いいのかい?」
「? 関係ないですよね?」
「! そうか、ありがとう!」
「? はい。こちらこそ、時間を作っていただいてありがとうございます。」
「いやいや!いいんだよ!!しかし、こういうのは手紙が多いんだがね!相手に直接ぶつけるのも大切だ!」
「え、先生、そんなに手紙を貰うんですか?」
そんなたくさんの人にバレちゃってるの?
「現役のころから見きれないくらいね!」
HAHAHAHAHA!と笑う先生を見る。
…それはマズイのでは?大した秘密ではなかったのか。だとしたらあの空気はなんだったのか。
「じゃあ放課後待ってるよ!さあお昼を食べておいで。」
「あ、はい。それでは失礼します。」
頭を下げて食堂へ向かった。