jump
name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
火影室を出て、宿に戻る。
もう夕方だった。
彼らは怒るだろうか。
飛ばされた原因がわかって、帰る方法が見つかるかもしれないと思うのか。
どんな反応をされても、受け入れるつもりだし、私のやることは変わらない。
宿に着き、男子部屋に声をかける。
お茶子ちゃんも分身もこちらの部屋に居るようだ。
ふすまを開けて部屋に入れば、分身は消えた。
深呼吸をして、
「…みんな、ごめんなさい。」
土下座をする。
みんなが息を飲んだのが聞こえる。
「え、えと、どういうことか教えてください。⚫⚫⚫さん。」
顔を上げない私に緑谷くんは戸惑いながら聞く。
「みんなを飛ばした術は私が作ったものなの。
それが盗まれていて…。
犯人は“本田マナブ”。私の術が保管されていた書庫の管理者。おそらく、盗んだ私の術を使ってみんなの世界に行き、その術でみんなをこちらに飛ばした」
みんなを飛ばした敵はこんな顔じゃなかった?と顔写真を見せれば、
「こいつだ。間違いねぇ。」
爆豪くんが憎々しげに答えた。
やはり…か。
「私の術のせいで皆さんを苦しめることになり、大変申し訳ありませんでした。必ず無事に、元の世界へ戻します。ごめんなさい。」
と頭を下げる。
「僕達、確かにここに飛ばされて困ったけど、⚫⚫⚫さんのせいじゃないよ。それに⚫⚫⚫さんはとても親切にしてくれた。みんな感謝してるんだ。」
「デクくんの言う通り。悪いのは術を盗んだやつだ!」
「誰が作っただとか、関係ねぇ。俺らを飛ばしたやつをぶっ殺す!」
「そのためには俺達の世界に戻らなきゃなんねぇ。⚫⚫⚫、頼む。」
緑谷くん。お茶子ちゃん。爆豪くん。轟くん…。
出てきそうになる涙を堪えて、
「はい!」
と返事をした。
そのあと、お茶子ちゃんが目が赤いよ、泣いたん?と心配してくれて、冷やそうとしてくれた。
そしたら轟くんが右手を私の目にのせてくれて冷やしてくれた。
本当、みんな優しい。
夜ご飯を終えて、私はロビーで彼らの帰る方法を考えていた。
術式はわかったが、私をいれた五人となると、チャクラが足りない。
彼ら四人とも無事にこちらに来たのが奇跡なくらいだ。
おそらく緑谷くんが飛ばされる直前、頭痛になったのはチャクラ不足による術の不安定さが原因だろう。
それにあちらに行くとして、どこに飛ぶか。
わからないことだらけだ。
こんな状態で、うまくいくのだろうか。
巻物を見て悩んでいると、
「…い」
「おい!」
はっとして声の方を見る。爆豪くんだ。
「抱えすぎなんだよ。オメェ。」
とキレられてしまった。
「えっ…」
と戸惑いの声を漏らせば、
「ここの!シワ増えてんぞ。オレらでもやれることぐらいあんだろ。言ってみろよ。帰るためだ。仕方ねぇ。協力してやるってんだよ。」
眉間をグリグリされながら言われる。
「いたっ、いたいっ。えっ、あ、うん。」
痛いと抗議しながらも頷けば、
「わかりゃいーんだよ。」
と部屋に戻って行った。
眉間をさすりながら、爆豪くんが歩いて行った方を見る。
なんだったんだ…。
もしかして、心配して来てくれたのかな。
爆豪くんって口悪いけど、言ってること間違ってないよね。口悪いけど。
…2回言ってしまった。
みんなの力を借りる、かぁ。
少し嫌がられるかも知れないけど、これができれば、どこに飛ぶか決められるかもしれない。
明日、六代目から詳しい説明が四人にされるはずだからそのときに聞いてみよう。
あとはチャクラ不足をどう補うかだ。
宿に分身を残し、私はシカマルさんとの朝の約束を果たすべく火影室に来ていた。
「シカマルさん、優先度の高い任務、里ごとに振り分けておきました。後で確認お願いします。」
「六代目、明日来られる砂の方への手土産、買っておきました。ここに置いておきますね。それと、中忍選抜試験の件ですが…。」
日中、護衛でここの仕事が出来ない分、この時間に終わらせようと頑張る。
その様子を見ていた二人は私の術の件もあったからだろう。
大丈夫なのか?と心配してくれた。
「大丈夫です!心配していただいてありがとうございます!」
と返事をした。
「あ、でも、ちょっと困ってることがあるので後で相談してもいいですか?」
と六代目に言えば、もちろんと言ってくれた。
ありがとうございますと言い、手を止めていた仕事の続きを始める。
これは任務報告書だ。基本的には他部署で確認、保管するが、重要な任務は火影様のところへ来る。
一日百件近くにもなるので、油断しているとあっという間に紙のタワーの出来上がりだ。
この数日で貯まったそれを分野ごとにまとめファイリングしていく。
横で六代目が椅子にもたれかかって、ふうと息をはいたのがわかった。
これが終わったらお茶でも入れようかな。
そのときに相談もしてみよう。
「チャクラを貯めておけるもの、ね。」
予定通り書類を終らせた私はお茶を二人に渡しつつ相談していた。
「私のチャクラだけでは里の中という近い距離でもあの人数をとなるとしんどいです。それが異世界となればもっとチャクラが必要でしょう。」
と言えば
「やっぱりチャクラ鉱石が一番なんじゃねぇの?貯蔵されたチャクラを取り出すのも簡単だしよ。」
とシカマルさん。
「やっぱりそうですよね…。ただ…」
「チャクラ鉱石は貴重な鉱石だからね。必要量、揃えられるか。」
と六代目。
「チャクラ鉱石なら砂のほうが有りそうっスね。」
とシカマルさん。
「あーそうだね、採掘場があったはずだ。明日の砂の使いの人に聞いてみるか。」
「ありがとうございます!私も明日、テンテンさんのところに行ってきます。」
「そうだね。珍しいものも扱ってるから、有るかもね。よろしく。」
はい!と頷いて、仕事の続きに取りかかった。
もう夕方だった。
彼らは怒るだろうか。
飛ばされた原因がわかって、帰る方法が見つかるかもしれないと思うのか。
どんな反応をされても、受け入れるつもりだし、私のやることは変わらない。
宿に着き、男子部屋に声をかける。
お茶子ちゃんも分身もこちらの部屋に居るようだ。
ふすまを開けて部屋に入れば、分身は消えた。
深呼吸をして、
「…みんな、ごめんなさい。」
土下座をする。
みんなが息を飲んだのが聞こえる。
「え、えと、どういうことか教えてください。⚫⚫⚫さん。」
顔を上げない私に緑谷くんは戸惑いながら聞く。
「みんなを飛ばした術は私が作ったものなの。
それが盗まれていて…。
犯人は“本田マナブ”。私の術が保管されていた書庫の管理者。おそらく、盗んだ私の術を使ってみんなの世界に行き、その術でみんなをこちらに飛ばした」
みんなを飛ばした敵はこんな顔じゃなかった?と顔写真を見せれば、
「こいつだ。間違いねぇ。」
爆豪くんが憎々しげに答えた。
やはり…か。
「私の術のせいで皆さんを苦しめることになり、大変申し訳ありませんでした。必ず無事に、元の世界へ戻します。ごめんなさい。」
と頭を下げる。
「僕達、確かにここに飛ばされて困ったけど、⚫⚫⚫さんのせいじゃないよ。それに⚫⚫⚫さんはとても親切にしてくれた。みんな感謝してるんだ。」
「デクくんの言う通り。悪いのは術を盗んだやつだ!」
「誰が作っただとか、関係ねぇ。俺らを飛ばしたやつをぶっ殺す!」
「そのためには俺達の世界に戻らなきゃなんねぇ。⚫⚫⚫、頼む。」
緑谷くん。お茶子ちゃん。爆豪くん。轟くん…。
出てきそうになる涙を堪えて、
「はい!」
と返事をした。
そのあと、お茶子ちゃんが目が赤いよ、泣いたん?と心配してくれて、冷やそうとしてくれた。
そしたら轟くんが右手を私の目にのせてくれて冷やしてくれた。
本当、みんな優しい。
夜ご飯を終えて、私はロビーで彼らの帰る方法を考えていた。
術式はわかったが、私をいれた五人となると、チャクラが足りない。
彼ら四人とも無事にこちらに来たのが奇跡なくらいだ。
おそらく緑谷くんが飛ばされる直前、頭痛になったのはチャクラ不足による術の不安定さが原因だろう。
それにあちらに行くとして、どこに飛ぶか。
わからないことだらけだ。
こんな状態で、うまくいくのだろうか。
巻物を見て悩んでいると、
「…い」
「おい!」
はっとして声の方を見る。爆豪くんだ。
「抱えすぎなんだよ。オメェ。」
とキレられてしまった。
「えっ…」
と戸惑いの声を漏らせば、
「ここの!シワ増えてんぞ。オレらでもやれることぐらいあんだろ。言ってみろよ。帰るためだ。仕方ねぇ。協力してやるってんだよ。」
眉間をグリグリされながら言われる。
「いたっ、いたいっ。えっ、あ、うん。」
痛いと抗議しながらも頷けば、
「わかりゃいーんだよ。」
と部屋に戻って行った。
眉間をさすりながら、爆豪くんが歩いて行った方を見る。
なんだったんだ…。
もしかして、心配して来てくれたのかな。
爆豪くんって口悪いけど、言ってること間違ってないよね。口悪いけど。
…2回言ってしまった。
みんなの力を借りる、かぁ。
少し嫌がられるかも知れないけど、これができれば、どこに飛ぶか決められるかもしれない。
明日、六代目から詳しい説明が四人にされるはずだからそのときに聞いてみよう。
あとはチャクラ不足をどう補うかだ。
宿に分身を残し、私はシカマルさんとの朝の約束を果たすべく火影室に来ていた。
「シカマルさん、優先度の高い任務、里ごとに振り分けておきました。後で確認お願いします。」
「六代目、明日来られる砂の方への手土産、買っておきました。ここに置いておきますね。それと、中忍選抜試験の件ですが…。」
日中、護衛でここの仕事が出来ない分、この時間に終わらせようと頑張る。
その様子を見ていた二人は私の術の件もあったからだろう。
大丈夫なのか?と心配してくれた。
「大丈夫です!心配していただいてありがとうございます!」
と返事をした。
「あ、でも、ちょっと困ってることがあるので後で相談してもいいですか?」
と六代目に言えば、もちろんと言ってくれた。
ありがとうございますと言い、手を止めていた仕事の続きを始める。
これは任務報告書だ。基本的には他部署で確認、保管するが、重要な任務は火影様のところへ来る。
一日百件近くにもなるので、油断しているとあっという間に紙のタワーの出来上がりだ。
この数日で貯まったそれを分野ごとにまとめファイリングしていく。
横で六代目が椅子にもたれかかって、ふうと息をはいたのがわかった。
これが終わったらお茶でも入れようかな。
そのときに相談もしてみよう。
「チャクラを貯めておけるもの、ね。」
予定通り書類を終らせた私はお茶を二人に渡しつつ相談していた。
「私のチャクラだけでは里の中という近い距離でもあの人数をとなるとしんどいです。それが異世界となればもっとチャクラが必要でしょう。」
と言えば
「やっぱりチャクラ鉱石が一番なんじゃねぇの?貯蔵されたチャクラを取り出すのも簡単だしよ。」
とシカマルさん。
「やっぱりそうですよね…。ただ…」
「チャクラ鉱石は貴重な鉱石だからね。必要量、揃えられるか。」
と六代目。
「チャクラ鉱石なら砂のほうが有りそうっスね。」
とシカマルさん。
「あーそうだね、採掘場があったはずだ。明日の砂の使いの人に聞いてみるか。」
「ありがとうございます!私も明日、テンテンさんのところに行ってきます。」
「そうだね。珍しいものも扱ってるから、有るかもね。よろしく。」
はい!と頷いて、仕事の続きに取りかかった。