ハンター試験
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トンパさんからジュースを受け取って、多分数時間たった。当たり前だけど貰ったジュースはもう空で。そこら辺にゴミは捨てちゃいけないってお母さんに言われてるから持ってきたショルダーにゴミ袋は常備してる。ごみ拾いとかはしないけどね!缶はそこに閉まって、ハンター試験中ゴミ箱があったら捨てておこう。
「ふぅ…」
お腹いっぱいのお腹を摩って壁際による。一緒に来た銀髪イケメン少年はこの人数の中見つけられるわけがなく、さっきよりも人は倍くらいに増えていた。行き交う人のナンバープレートを盗み見たら200番台もいるから本当に倍くらいになったんだ。
こんなくらい洞窟には200人ちょっとの受験者が居るわけで。少し息苦しさを感じる。触れた壁がひんやりしていて気持ちいい。私今なら壁と結婚出来る……ハンター試験が始まるまでの限定だけど…。はぁ、ほっぺの熱が全部吸収される……気持ちい……
「……なにしてんの、お前」
ん?なんか聞いたことある声がするぞ?誰だ〜……ってまさか、まさか。あの、あの銀髪イケメン少年が私の後ろにたっていた。え、私に会いに来てくれたの?心配して?きゃーっ!
「あ、あの、えぇと……あ、それ!」
壁に頬を擦り付けている変としかいいようのない場面を見られて冷やしたばかりの頬が再度熱を帯びる感覚に襲われながら、言い訳を考えていたところ。彼の手には大量のトンパさん手作り果汁100%オレンジジュースが抱えられていた。
「あぁ、これ?おっさんに貰ったんだよね」
「そうそう私も貰ったの!美味しいよね、果汁100%だし」
トンパさん、こんな所でも救われるなんて、あなたは神なのでしょうか。トンパさんが彼にジュースを渡してくれたお陰で変な姿をしていた私の話題には踏み込ませずスルーすることに成功しました、本当に先程と同様ありがとうございます……神様……
私がひっそりと団子っ鼻のトンパさんに感謝している時、私に声を掛けてきた時と同じようなこいつ何してんだって表情を彼は向けてきた。何、何よ。私何も変なこと言ってないでしょ、果汁100%は私の思い込みだけどきっと間違いじゃないよ。だってあんなに美味しいんだもん。
「お前、…これ、飲んだのか?」
「え?う、うん、もちろん」
私も飲んでないと美味しいよねなんて共感したようなセリフ言わないよ、そこまで知ったか女子じゃないし!もしかしてこのイケメンあまりの美味しさにもっと欲しくなったんじゃ……?だから私が貰ったことによって自分が貰える分が減るから、ちょっと怒ってるんじゃないの……?
「平気なのかよ」
「はぇ?」
うわ、素っ頓狂な声出た。咄嗟に口元抑えたけど絶対聞かれてたよね、恥ずかしい……
でも平気なのかよってどういう意味?確かにオレンジジュース冷えてたけど、私そんなにお腹弱くないし飲みすぎてもないし、一缶なんて丁度いいくらいだと思うけど。それなら心配すべきなのはこのイケメンの方だよ、こんなに抱えて全部飲んだら飲みすぎてお腹痛くなるよ。
「平気だけど…」
「お前の家なにしてんの」
「何って…一般家庭だよ?」
「ふぅん……」
何、なになに。なんでそんな意味深な目で見てくるの。そんな興味津々に見ないで、私そんなにいい女じゃないから恥ずかしいよ。まだ齢12歳なんです、何もしないでください…!!
彼の視線に耐えきれず目を逸らしていたところ「まぁ、お前の為に黙っとくわ」って行ってイケメンはまたどこかへ行ってしまった。名前も知らない人に安否確認されて、訳分からないままどこかへ行っちゃって。何がしたかったのあのイケメン……私の事好きなの……私ゴンがいるから……なんて心で呟き筒、再度壁に向かって身体をくっつける。変な目で見られてもいい、さっきので結構疲れた!
「……っは!」
わかる人にはわかると思うんだけど、微睡んでいる途中で足が滑る感覚がする時があると思うの。今この瞬間それがなって意識が覚醒した。いつの間にか眠っていたらしい。
危ない危ない、こんな所で女の子一人寝落ちしていたら誰に襲われるかわかんないんだから気を付けないと。今は守ってくれるなんて居ないから自分で守らなくちゃ……!
一人意気込むのは言いものの、周りを見回すと寝る前よりも多くの人に溢れかえっていた。寝る前が200人ちょっとで……あ、そこの人勝手にプレート見せてもらいますね失礼します。……よ、400?!?!2倍ってしんど!だからこんなに空気薄いのよもう!目覚めわっるいなぁ!
…でもこんなに人がいるんだもの、ゴンがいてもおかしくないかも…?少し探してみよう。重い腰を持ち上げて先ほどよりも通りにくくなった洞窟内を回ることにした。ギュウギュウってわけじゃないけどやっぱりハンター試験、男の人が多いわけで。見渡す限り壁にも似た身長の人が沢山溢れかえっている。こんな中ゴンを探すのはこんなんかも……いや、なんも困難じゃない。あの子の特徴はつんつん頭だもん見間違えるはずがない。とりあえずつんつんしてる頭を片っ端から見つけて……、
あたりがほとんど壁のような身長の男の人で埋まっているため無謀と分かっていながら背伸びをしようとしたとき。ドス、と何かにぶつかる音がした。本日2回目。ナンバープレートを渡してくれたソラマメくん以来。
「あっごめんなさい」
そう零してからぶつかった相手の顔を見ると……とっっっっっっっても怖い。怖すぎる。ピエロを連想させるようなメイクや表情、そして服装。しかも背が高すぎる。首が痛い。そんなことよりも怖いって感情の方が勝ってる。
私が謝ったあとも、彼はニコニコとしながらこちらを伺っている。そしてそんな不気味としか思えない笑顔を向けている彼が右手を上げた瞬間、
「大変申し訳ありませんでしたあああ!!!!」
私は一目散にその場から逃げた。狭い人と人の間を塗って落ち着くあの場所、壁際へ猛ダッシュ。試験前にこんな体力使ったらダメだと思うけど、どうせ私体力無いんだから変わんないよ!
ひんやりとした壁に手を着いてから後ろを振り返る。でもピエロの人は追いかけてきてないみたい。ほ、よかった…。ほんとに安心してます、心から。お母さん、ここは凄い変な人たくさんかもしれないです。おうち帰ったらいつもありがとうって言おう……
「……!あーっ!!!」
こ、今度は何!!!途端聞こえた大声に肩を揺らしてそちらの方を見る。誰よ緊張感の欠けらも無いヤツめ!なんて思ったのもつかの間、
「ルル!」
声の主は私が捜し求めていた人物で。4年前と全く変わらない顔で可愛らしい笑顔を向けている。透き通って汚れのない瞳は真っ直ぐに私を捉えて離さない。その瞳は私が大好きだった瞳。思わず口から彼の名前が漏れていた。
「…ゴンっ!」
ばふり。私が彼の名前を紡いだのと同時、身体に強めの衝撃が来たと思ったら抱き締められていた。会いたくて探していた、ゴンに。私も嫌がること無く背中に腕を回して抱き締める。あぁ、この匂い久しぶり。ミトさんてば洗濯の仕方変わってないんだなぁ。くじら島はお日様がよく出ているから、柔らかい香りになるんだ。ゴンにそっくりな夏っぽい匂い。
周りは時折抱き合う私たちを訝しげな瞳で見詰めるけど構わず抱き締め続ける。だって、ずっとずっと会いたかったんだ。
(かわってないなぁ、ゴン)
(全然かわってない、ルル)
「ふぅ…」
お腹いっぱいのお腹を摩って壁際による。一緒に来た銀髪イケメン少年はこの人数の中見つけられるわけがなく、さっきよりも人は倍くらいに増えていた。行き交う人のナンバープレートを盗み見たら200番台もいるから本当に倍くらいになったんだ。
こんなくらい洞窟には200人ちょっとの受験者が居るわけで。少し息苦しさを感じる。触れた壁がひんやりしていて気持ちいい。私今なら壁と結婚出来る……ハンター試験が始まるまでの限定だけど…。はぁ、ほっぺの熱が全部吸収される……気持ちい……
「……なにしてんの、お前」
ん?なんか聞いたことある声がするぞ?誰だ〜……ってまさか、まさか。あの、あの銀髪イケメン少年が私の後ろにたっていた。え、私に会いに来てくれたの?心配して?きゃーっ!
「あ、あの、えぇと……あ、それ!」
壁に頬を擦り付けている変としかいいようのない場面を見られて冷やしたばかりの頬が再度熱を帯びる感覚に襲われながら、言い訳を考えていたところ。彼の手には大量のトンパさん手作り果汁100%オレンジジュースが抱えられていた。
「あぁ、これ?おっさんに貰ったんだよね」
「そうそう私も貰ったの!美味しいよね、果汁100%だし」
トンパさん、こんな所でも救われるなんて、あなたは神なのでしょうか。トンパさんが彼にジュースを渡してくれたお陰で変な姿をしていた私の話題には踏み込ませずスルーすることに成功しました、本当に先程と同様ありがとうございます……神様……
私がひっそりと団子っ鼻のトンパさんに感謝している時、私に声を掛けてきた時と同じようなこいつ何してんだって表情を彼は向けてきた。何、何よ。私何も変なこと言ってないでしょ、果汁100%は私の思い込みだけどきっと間違いじゃないよ。だってあんなに美味しいんだもん。
「お前、…これ、飲んだのか?」
「え?う、うん、もちろん」
私も飲んでないと美味しいよねなんて共感したようなセリフ言わないよ、そこまで知ったか女子じゃないし!もしかしてこのイケメンあまりの美味しさにもっと欲しくなったんじゃ……?だから私が貰ったことによって自分が貰える分が減るから、ちょっと怒ってるんじゃないの……?
「平気なのかよ」
「はぇ?」
うわ、素っ頓狂な声出た。咄嗟に口元抑えたけど絶対聞かれてたよね、恥ずかしい……
でも平気なのかよってどういう意味?確かにオレンジジュース冷えてたけど、私そんなにお腹弱くないし飲みすぎてもないし、一缶なんて丁度いいくらいだと思うけど。それなら心配すべきなのはこのイケメンの方だよ、こんなに抱えて全部飲んだら飲みすぎてお腹痛くなるよ。
「平気だけど…」
「お前の家なにしてんの」
「何って…一般家庭だよ?」
「ふぅん……」
何、なになに。なんでそんな意味深な目で見てくるの。そんな興味津々に見ないで、私そんなにいい女じゃないから恥ずかしいよ。まだ齢12歳なんです、何もしないでください…!!
彼の視線に耐えきれず目を逸らしていたところ「まぁ、お前の為に黙っとくわ」って行ってイケメンはまたどこかへ行ってしまった。名前も知らない人に安否確認されて、訳分からないままどこかへ行っちゃって。何がしたかったのあのイケメン……私の事好きなの……私ゴンがいるから……なんて心で呟き筒、再度壁に向かって身体をくっつける。変な目で見られてもいい、さっきので結構疲れた!
「……っは!」
わかる人にはわかると思うんだけど、微睡んでいる途中で足が滑る感覚がする時があると思うの。今この瞬間それがなって意識が覚醒した。いつの間にか眠っていたらしい。
危ない危ない、こんな所で女の子一人寝落ちしていたら誰に襲われるかわかんないんだから気を付けないと。今は守ってくれるなんて居ないから自分で守らなくちゃ……!
一人意気込むのは言いものの、周りを見回すと寝る前よりも多くの人に溢れかえっていた。寝る前が200人ちょっとで……あ、そこの人勝手にプレート見せてもらいますね失礼します。……よ、400?!?!2倍ってしんど!だからこんなに空気薄いのよもう!目覚めわっるいなぁ!
…でもこんなに人がいるんだもの、ゴンがいてもおかしくないかも…?少し探してみよう。重い腰を持ち上げて先ほどよりも通りにくくなった洞窟内を回ることにした。ギュウギュウってわけじゃないけどやっぱりハンター試験、男の人が多いわけで。見渡す限り壁にも似た身長の人が沢山溢れかえっている。こんな中ゴンを探すのはこんなんかも……いや、なんも困難じゃない。あの子の特徴はつんつん頭だもん見間違えるはずがない。とりあえずつんつんしてる頭を片っ端から見つけて……、
あたりがほとんど壁のような身長の男の人で埋まっているため無謀と分かっていながら背伸びをしようとしたとき。ドス、と何かにぶつかる音がした。本日2回目。ナンバープレートを渡してくれたソラマメくん以来。
「あっごめんなさい」
そう零してからぶつかった相手の顔を見ると……とっっっっっっっても怖い。怖すぎる。ピエロを連想させるようなメイクや表情、そして服装。しかも背が高すぎる。首が痛い。そんなことよりも怖いって感情の方が勝ってる。
私が謝ったあとも、彼はニコニコとしながらこちらを伺っている。そしてそんな不気味としか思えない笑顔を向けている彼が右手を上げた瞬間、
「大変申し訳ありませんでしたあああ!!!!」
私は一目散にその場から逃げた。狭い人と人の間を塗って落ち着くあの場所、壁際へ猛ダッシュ。試験前にこんな体力使ったらダメだと思うけど、どうせ私体力無いんだから変わんないよ!
ひんやりとした壁に手を着いてから後ろを振り返る。でもピエロの人は追いかけてきてないみたい。ほ、よかった…。ほんとに安心してます、心から。お母さん、ここは凄い変な人たくさんかもしれないです。おうち帰ったらいつもありがとうって言おう……
「……!あーっ!!!」
こ、今度は何!!!途端聞こえた大声に肩を揺らしてそちらの方を見る。誰よ緊張感の欠けらも無いヤツめ!なんて思ったのもつかの間、
「ルル!」
声の主は私が捜し求めていた人物で。4年前と全く変わらない顔で可愛らしい笑顔を向けている。透き通って汚れのない瞳は真っ直ぐに私を捉えて離さない。その瞳は私が大好きだった瞳。思わず口から彼の名前が漏れていた。
「…ゴンっ!」
ばふり。私が彼の名前を紡いだのと同時、身体に強めの衝撃が来たと思ったら抱き締められていた。会いたくて探していた、ゴンに。私も嫌がること無く背中に腕を回して抱き締める。あぁ、この匂い久しぶり。ミトさんてば洗濯の仕方変わってないんだなぁ。くじら島はお日様がよく出ているから、柔らかい香りになるんだ。ゴンにそっくりな夏っぽい匂い。
周りは時折抱き合う私たちを訝しげな瞳で見詰めるけど構わず抱き締め続ける。だって、ずっとずっと会いたかったんだ。
(かわってないなぁ、ゴン)
(全然かわってない、ルル)