オフタイム
「やーん、どこ触ってるの! キノのえっちー!」
「エルメス、それ以上ふざけたらもう洗ってあげないよ」
「キノー! 冗談だよ!」
「うん、ボクも冗談だよ」
「なあんだ、よかったー。キノに洗ってもらうの久しぶりなんだもん。これを逃したら次はいつになることか」
「……そんなに洗ってなかったかな?」
「なかったよ! まったく、なんでモトラドの扱いはこんなにぞんざいなのかねえ。パースエイダーの掃除はマメにするのにさ」
「パースエイダーは、いつも使えるように手入れしておかないと困るからね」
「モトラドだっていつも乗るのにー。不公平じゃない?」
「エルメスは、どこか具合が悪くなったりしたら自分から教えてくれるけど、パースエイダーは三丁とも無口だから。ボクが気に掛けておかないと」
「なんかズルいなあ。じゃあ、こっちもずーっと黙っちゃうよ?」
「エルメスがそんなに黙っていられるとは、到底思えないなあ。それに──」
「それに?」
「ボクはエルメスが静かだと寝ているのかと思うから、起こそうとしてたくさん叩くことになるよ」
「うひゃー、それは勘弁! ちゃんと喋る!」
「ならよし。……あ、こんなところにも泥がこびりついてる」
「あはは。ゴシゴシされると、なんかくすぐったいかも」
「くすぐったい? 嫌?」
「違うちがーう。むしろ、その逆だよ。──『カノン』や『森の人』や『フルート』も、キノに綺麗にしてもらってる時はこんな気持ちなんだろうね、きっと!」
「エルメス、それ以上ふざけたらもう洗ってあげないよ」
「キノー! 冗談だよ!」
「うん、ボクも冗談だよ」
「なあんだ、よかったー。キノに洗ってもらうの久しぶりなんだもん。これを逃したら次はいつになることか」
「……そんなに洗ってなかったかな?」
「なかったよ! まったく、なんでモトラドの扱いはこんなにぞんざいなのかねえ。パースエイダーの掃除はマメにするのにさ」
「パースエイダーは、いつも使えるように手入れしておかないと困るからね」
「モトラドだっていつも乗るのにー。不公平じゃない?」
「エルメスは、どこか具合が悪くなったりしたら自分から教えてくれるけど、パースエイダーは三丁とも無口だから。ボクが気に掛けておかないと」
「なんかズルいなあ。じゃあ、こっちもずーっと黙っちゃうよ?」
「エルメスがそんなに黙っていられるとは、到底思えないなあ。それに──」
「それに?」
「ボクはエルメスが静かだと寝ているのかと思うから、起こそうとしてたくさん叩くことになるよ」
「うひゃー、それは勘弁! ちゃんと喋る!」
「ならよし。……あ、こんなところにも泥がこびりついてる」
「あはは。ゴシゴシされると、なんかくすぐったいかも」
「くすぐったい? 嫌?」
「違うちがーう。むしろ、その逆だよ。──『カノン』や『森の人』や『フルート』も、キノに綺麗にしてもらってる時はこんな気持ちなんだろうね、きっと!」