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ランチ争奪戦のゆくえ
昼休みは戦争だ。一刻も早く購買部に行かなくては、大混雑の上ほしいものが売り切れる。橘千晶、間薙シン、新田勇の三人は至極真面目な顔で、
「じゃんけーん……ぽん!」
三者それぞれの手を出した。グーが二人、チョキが一人。
「あはは、勇くんってじゃんけん弱いわね!」
「勇、オレの分の焼きそばパン頼む」
二人に見つめられ、勇は手をぶらぶらさせぼやいた。
「わーったよ!買ってくりゃいいんだろ」
二人に見送られながら、勇はとぼとぼと教室を後にする。昼食を誰が買いに行くかじゃんけんで決めるようになったのは最近だが、勇は負けてばかりだ。明日こそオレも勝ってやるんだと意味のない宣言を心の中でしながら、勇は購買部に向かった。
案の定購買部にはとんでもない数の生徒がおり、小さな教室からはみ出す勢いだった。焼きそばパン、売り切れるかもしれねぇな……と思いつつ並び、待つ。最後の焼きそばパンに手を伸ばした瞬間、
「あ」
ひょこ、と横から手が伸びた。二つの手が焼きそばパンを取ろうとして中空で固まる。勇が視線を上にやると、女子生徒が手を伸ばしたまま硬直していた。二人見つめ合い、気まずい沈黙が流れる。
「じゃんけんしよっか」
女子生徒はおずおずと切り出した。まあいつまでもこのまま固まっているわけにもいかない、平和的な解決法だろう。頷くと、
「最初はグー、じゃんけん」
女子生徒の声に合わせ、勇はパーを出した。女子生徒はグー。本日は一勝一敗、悪くない戦績だろうか。
「うしっ。悪いな」
「あー、負けちゃった」
残念そうな女子生徒の声を背後に、勇は焼きそばパンと指定されたパンや弁当を購入した。できればこのじゃんけんの勝ちは、最初に発揮してほしかったと贅沢を思いながら。
翌日、昼休み。勇は一人購買部に向かっていた。今日も華麗に負けを決めてしまい、ぼやきながら廊下を歩く羽目になっていた。くっそ、何でオレばっか。しかも昨日と同じ、完膚なきまでの一人負け。今日はコロッケパンを食べたい気分だ。相変わらず人の濁流に飲まれそうな購買部に入っていく。
コロッケパンが一つだけ残っていた。手を伸ばすと、またしても横から手が伸びた。
「あ」
何だか既視感がある。そう思って手の方を見ると、昨日焼きそばパンを奪い合った女子生徒がいた。二人して苦笑いをする。
「……じゃんけんする?」
女子生徒の提案に昨日と同じように頷く。嫌な予感がする。
「最初はグー、じゃんけん」
今日は勇が声を出す。声に合わせて出された手は、勇はハサミ、女子生徒は握り拳。
「うっわ……負けた」
「じゃあこれ、もらってくね」
ホクホクと嬉しそうな顔の女子生徒がコロッケパンを持っていってしまう。公平極まりないじゃんけん対決、昨日は勝ち今日は負けた。仕方がないと思いつつも、コロッケパンの口になっていた勇としては残念なことこの上なかった。シンや千晶がコロッケパンを所望していなかっただけマシだろうか。はあ、とため息をつきながら必要なものを購入し、勇は購買部を後にした。今日は零勝二敗。全くもってついてない日だ。
今日は珍しく昼食争いが起こらない日だった。千晶が学食で食べたい気分だから、と申し出たからだ。相変わらず彼女は気まぐれ、いつだって振り回されるのはシンと勇の方だ。今日はシンも学食に行くらしく、勇はいつもどおり購買部に向かった。一人で購買部へ向かうという行動自体は普段と変わらないが、鬱陶しい注文がないだけ今日は気楽だ。
昨日買えなかったコロッケパン、今日は買えるだろうか。今日も今日とて購買部は人だらけ。運を天命に任せるばかりだった。
「お」
コロッケパンが二つ置いてあった。勇が手を伸ばした瞬間、
「あ」
昨日一昨日とパンを巡ってじゃんけんをした女子生徒と目が合った。だが今日は二つコロッケパンがある、幸いどちらも目当ての品を手に取ることができ、争いは起こらなかった。平和が一番である。
今日は食べたいものを買えた。ほくほくと喜ぶ勇が購買部を出ると、先ほどの女子生徒が廊下に立っていた。さらりと手を振られる。
「ねえ、昨日一昨日とじゃんけんしたでしょ。なーんか縁を感じるんだよね、一緒にご飯食べない?」
「あ?」
呼び止められるともお誘いを受けるとも思っていなかった勇は、間抜けなことこの上ない声を上げた。まじまじと女子生徒を見た。名前も顔も知らない女子だが特に断る理由もなく、
「別に、いいけど?」
と無難な回答をした。
勇と女子生徒は校庭の隅にあるベンチに腰を落ち着けた。昼休みの校庭は人が少ないが校舎のざわめきが聞こえる、なかなかいい場所だ。へー、こんなとこあったのか。今度からここで飯食ってもいいかもな。などと思いながら、勇は袋からコロッケパンを取り出した。思いきりかぶりつく。油の染みた衣、その奥からひき肉とじゃがいもの味が広がってくる。あ〜、これだよこれ。想像していたとおりの味わいに、勇の口元が思わず緩んだ。美味い。昨日食べられなかった分、その美味しさは格別だった。
「すっごい美味しそうに食べるね。昨日コロッケパン、食べられなかったから?」
「そうそう。オマエのせいで食べられなかったんだからな」
隣で同じようにコロッケパンを齧る女子生徒にじっとりと非難の目を向けると、彼女はあはは、と笑ってみせた。
「ごめんね。でもじゃんけんなんだから、公平な勝負でしょ。それに、焼きそばパンは君に譲ったんだからさ」
「あー……そういえばそうだっけな……」
少しのばつの悪さも、コロッケパンの油っこさに流されていく。自分が負けたときのことしか覚えていないのは、人間の性だろうか。
「ね、君名前なんていうの?私、B組の月森ミコトっていうの」
「オレ?オレは新田勇。A組だよ」
「あ、お隣さんなんだ。へー、でも今まで知らなかったなあ。教室隣なのに、意外と会わないもんなんだねー」
「同じクラスでもよく知らない奴はいるし、隣のクラスならそんなもんだろ」
「それもそっか」
ここで会話が途切れ、二人で黙々とパンを食べる。あー、なんかちょうどいい話題ないもんかなぁ。勇の口は咀嚼のためには動いても、会話のためには動かなかった。沈黙を破ったのはミコトだった。
「ね、せっかくだから、今日一緒に帰らない?」
「へ?」
気付けば、ミコトの楽しそうな視線に包まれていた。勇は普段一人で帰る、今日はそこにミコトという少女が追加される。そう考えると、
「まあ、いいぜ」
と返すよりほかなかった。
「あ、新田くん!おーい!」
そうして迎えた放課後。普段なら足を止めることなく帰路に着くが、今日はミコトに呼び止められた。帰っていく生徒で溢れる校門前、ミコトが勇に駆け寄ってきた。
「悪ぃ、待たせたか?」
「ううん、そんなことないよー。じゃ、帰ろっか」
二人は並んで歩き始めた。彼女の家は勇と同じ方向らしい。いつもと同じ道を歩いているのに、ミコトがいるだけで妙に華やかな雰囲気になる、気がした。いつも何考えてんのかよくわかんねぇヤツとお嬢様育ちと一緒だからなぁ、と勇は脳内で独りごちた。
「ねえねえ、新田くん。新田くんって、いつも購買部でご飯買ってるの?」
「あー、まぁそうだな。たまに学食行くけど」
「そっかー。ね、じゃあさ。また買うものがバッティングしちゃうとアレだから、これから一緒にお昼食べない?」
「オレと?」
「うん」
驚愕に勇は言葉を失った。ほぼ今日が初対面の異性と一緒に帰るだけでも大概だったが、彼女は行動力の塊なのだろうか。呆然としている勇をミコトは不思議そうに眺めている。
「?どうしたの?私、何か変なこと言ったかな」
「いやー、別に言ってねぇけど……」
勇は目を逸らし、ぽりぽりと頭をかいた。女子生徒といえば千晶が真っ先に思い浮かぶ彼にとって、ミコトのこの積極性は新鮮だった。千晶も千晶だが、ミコトとは方向性が違う。
「あいつらには何て話すかな……」
「あいつら?」
ミコトの疑問に、そういえば彼女とはクラスが違うことを思い出した。
「ああ、昼飯一緒に食ってるヤツがいるんだよ。断り入れないといけないだろ?」
「あ、もう先約があるの?だったら無理しなくていいよ?」
申し訳なさそうな顔をする彼女を見ていると、脳裏にシンと千晶の顔が浮かんだ。惰性でシン、千晶と昼休みを過ごしていたが、一緒だと面倒なことも多々ある。ミコトと会うきっかけができたのは事実だが、これは唯一の利点といってもいい。
「……ま、どっちかっつーと月森と一緒の方がいいかもな。明日から一緒に飯食うか」
「うん!」
ミコトは弾けるような笑顔を浮かべた。その笑みを見ていると勇も悪い気はしない。明日から新しい楽しみができたな、と勇は微笑んだ。
ミコトとともに過ごす時間が増え、シンと千晶からニヤニヤと追及される未来が訪れることを、このときの勇は思い至らなかった。
昼休みは戦争だ。一刻も早く購買部に行かなくては、大混雑の上ほしいものが売り切れる。橘千晶、間薙シン、新田勇の三人は至極真面目な顔で、
「じゃんけーん……ぽん!」
三者それぞれの手を出した。グーが二人、チョキが一人。
「あはは、勇くんってじゃんけん弱いわね!」
「勇、オレの分の焼きそばパン頼む」
二人に見つめられ、勇は手をぶらぶらさせぼやいた。
「わーったよ!買ってくりゃいいんだろ」
二人に見送られながら、勇はとぼとぼと教室を後にする。昼食を誰が買いに行くかじゃんけんで決めるようになったのは最近だが、勇は負けてばかりだ。明日こそオレも勝ってやるんだと意味のない宣言を心の中でしながら、勇は購買部に向かった。
案の定購買部にはとんでもない数の生徒がおり、小さな教室からはみ出す勢いだった。焼きそばパン、売り切れるかもしれねぇな……と思いつつ並び、待つ。最後の焼きそばパンに手を伸ばした瞬間、
「あ」
ひょこ、と横から手が伸びた。二つの手が焼きそばパンを取ろうとして中空で固まる。勇が視線を上にやると、女子生徒が手を伸ばしたまま硬直していた。二人見つめ合い、気まずい沈黙が流れる。
「じゃんけんしよっか」
女子生徒はおずおずと切り出した。まあいつまでもこのまま固まっているわけにもいかない、平和的な解決法だろう。頷くと、
「最初はグー、じゃんけん」
女子生徒の声に合わせ、勇はパーを出した。女子生徒はグー。本日は一勝一敗、悪くない戦績だろうか。
「うしっ。悪いな」
「あー、負けちゃった」
残念そうな女子生徒の声を背後に、勇は焼きそばパンと指定されたパンや弁当を購入した。できればこのじゃんけんの勝ちは、最初に発揮してほしかったと贅沢を思いながら。
翌日、昼休み。勇は一人購買部に向かっていた。今日も華麗に負けを決めてしまい、ぼやきながら廊下を歩く羽目になっていた。くっそ、何でオレばっか。しかも昨日と同じ、完膚なきまでの一人負け。今日はコロッケパンを食べたい気分だ。相変わらず人の濁流に飲まれそうな購買部に入っていく。
コロッケパンが一つだけ残っていた。手を伸ばすと、またしても横から手が伸びた。
「あ」
何だか既視感がある。そう思って手の方を見ると、昨日焼きそばパンを奪い合った女子生徒がいた。二人して苦笑いをする。
「……じゃんけんする?」
女子生徒の提案に昨日と同じように頷く。嫌な予感がする。
「最初はグー、じゃんけん」
今日は勇が声を出す。声に合わせて出された手は、勇はハサミ、女子生徒は握り拳。
「うっわ……負けた」
「じゃあこれ、もらってくね」
ホクホクと嬉しそうな顔の女子生徒がコロッケパンを持っていってしまう。公平極まりないじゃんけん対決、昨日は勝ち今日は負けた。仕方がないと思いつつも、コロッケパンの口になっていた勇としては残念なことこの上なかった。シンや千晶がコロッケパンを所望していなかっただけマシだろうか。はあ、とため息をつきながら必要なものを購入し、勇は購買部を後にした。今日は零勝二敗。全くもってついてない日だ。
今日は珍しく昼食争いが起こらない日だった。千晶が学食で食べたい気分だから、と申し出たからだ。相変わらず彼女は気まぐれ、いつだって振り回されるのはシンと勇の方だ。今日はシンも学食に行くらしく、勇はいつもどおり購買部に向かった。一人で購買部へ向かうという行動自体は普段と変わらないが、鬱陶しい注文がないだけ今日は気楽だ。
昨日買えなかったコロッケパン、今日は買えるだろうか。今日も今日とて購買部は人だらけ。運を天命に任せるばかりだった。
「お」
コロッケパンが二つ置いてあった。勇が手を伸ばした瞬間、
「あ」
昨日一昨日とパンを巡ってじゃんけんをした女子生徒と目が合った。だが今日は二つコロッケパンがある、幸いどちらも目当ての品を手に取ることができ、争いは起こらなかった。平和が一番である。
今日は食べたいものを買えた。ほくほくと喜ぶ勇が購買部を出ると、先ほどの女子生徒が廊下に立っていた。さらりと手を振られる。
「ねえ、昨日一昨日とじゃんけんしたでしょ。なーんか縁を感じるんだよね、一緒にご飯食べない?」
「あ?」
呼び止められるともお誘いを受けるとも思っていなかった勇は、間抜けなことこの上ない声を上げた。まじまじと女子生徒を見た。名前も顔も知らない女子だが特に断る理由もなく、
「別に、いいけど?」
と無難な回答をした。
勇と女子生徒は校庭の隅にあるベンチに腰を落ち着けた。昼休みの校庭は人が少ないが校舎のざわめきが聞こえる、なかなかいい場所だ。へー、こんなとこあったのか。今度からここで飯食ってもいいかもな。などと思いながら、勇は袋からコロッケパンを取り出した。思いきりかぶりつく。油の染みた衣、その奥からひき肉とじゃがいもの味が広がってくる。あ〜、これだよこれ。想像していたとおりの味わいに、勇の口元が思わず緩んだ。美味い。昨日食べられなかった分、その美味しさは格別だった。
「すっごい美味しそうに食べるね。昨日コロッケパン、食べられなかったから?」
「そうそう。オマエのせいで食べられなかったんだからな」
隣で同じようにコロッケパンを齧る女子生徒にじっとりと非難の目を向けると、彼女はあはは、と笑ってみせた。
「ごめんね。でもじゃんけんなんだから、公平な勝負でしょ。それに、焼きそばパンは君に譲ったんだからさ」
「あー……そういえばそうだっけな……」
少しのばつの悪さも、コロッケパンの油っこさに流されていく。自分が負けたときのことしか覚えていないのは、人間の性だろうか。
「ね、君名前なんていうの?私、B組の月森ミコトっていうの」
「オレ?オレは新田勇。A組だよ」
「あ、お隣さんなんだ。へー、でも今まで知らなかったなあ。教室隣なのに、意外と会わないもんなんだねー」
「同じクラスでもよく知らない奴はいるし、隣のクラスならそんなもんだろ」
「それもそっか」
ここで会話が途切れ、二人で黙々とパンを食べる。あー、なんかちょうどいい話題ないもんかなぁ。勇の口は咀嚼のためには動いても、会話のためには動かなかった。沈黙を破ったのはミコトだった。
「ね、せっかくだから、今日一緒に帰らない?」
「へ?」
気付けば、ミコトの楽しそうな視線に包まれていた。勇は普段一人で帰る、今日はそこにミコトという少女が追加される。そう考えると、
「まあ、いいぜ」
と返すよりほかなかった。
「あ、新田くん!おーい!」
そうして迎えた放課後。普段なら足を止めることなく帰路に着くが、今日はミコトに呼び止められた。帰っていく生徒で溢れる校門前、ミコトが勇に駆け寄ってきた。
「悪ぃ、待たせたか?」
「ううん、そんなことないよー。じゃ、帰ろっか」
二人は並んで歩き始めた。彼女の家は勇と同じ方向らしい。いつもと同じ道を歩いているのに、ミコトがいるだけで妙に華やかな雰囲気になる、気がした。いつも何考えてんのかよくわかんねぇヤツとお嬢様育ちと一緒だからなぁ、と勇は脳内で独りごちた。
「ねえねえ、新田くん。新田くんって、いつも購買部でご飯買ってるの?」
「あー、まぁそうだな。たまに学食行くけど」
「そっかー。ね、じゃあさ。また買うものがバッティングしちゃうとアレだから、これから一緒にお昼食べない?」
「オレと?」
「うん」
驚愕に勇は言葉を失った。ほぼ今日が初対面の異性と一緒に帰るだけでも大概だったが、彼女は行動力の塊なのだろうか。呆然としている勇をミコトは不思議そうに眺めている。
「?どうしたの?私、何か変なこと言ったかな」
「いやー、別に言ってねぇけど……」
勇は目を逸らし、ぽりぽりと頭をかいた。女子生徒といえば千晶が真っ先に思い浮かぶ彼にとって、ミコトのこの積極性は新鮮だった。千晶も千晶だが、ミコトとは方向性が違う。
「あいつらには何て話すかな……」
「あいつら?」
ミコトの疑問に、そういえば彼女とはクラスが違うことを思い出した。
「ああ、昼飯一緒に食ってるヤツがいるんだよ。断り入れないといけないだろ?」
「あ、もう先約があるの?だったら無理しなくていいよ?」
申し訳なさそうな顔をする彼女を見ていると、脳裏にシンと千晶の顔が浮かんだ。惰性でシン、千晶と昼休みを過ごしていたが、一緒だと面倒なことも多々ある。ミコトと会うきっかけができたのは事実だが、これは唯一の利点といってもいい。
「……ま、どっちかっつーと月森と一緒の方がいいかもな。明日から一緒に飯食うか」
「うん!」
ミコトは弾けるような笑顔を浮かべた。その笑みを見ていると勇も悪い気はしない。明日から新しい楽しみができたな、と勇は微笑んだ。
ミコトとともに過ごす時間が増え、シンと千晶からニヤニヤと追及される未来が訪れることを、このときの勇は思い至らなかった。
