第一章
夢小説設定
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女の子を拾った
無理矢理捕まえられたポケモン達を救う為に受けた仕事、そこで見たのは予想もしてなかったものだった
年頃の女の子が冷たい檻に閉じ込められて手首には鎖のついた手錠までつけられていた
なのに…彼女は俺をキラキラした目で見つめていた
日の当たらない檻の中に閉じ込められているというのに好奇心と期待に満ちた曇りのない瞳
そのアンバランスが余計に俺の胸を締め付け言いようのない怒りが溢れ出た
「駄目だ!ナマエはここのベッドで寝るんだ」
『うっ、う、や、やらっ』
体を綺麗にしてもらった彼女はモリーの服を借りたらしく黒いキャミソールとスウェットのズボン姿をしていた
バスルームから治療室に戻る為にまた横抱きにし運ぶと石鹸のいい香りがし、つい意識してしまう
さっき感じた邪な感情に蓋をし治療室に大股で戻りベッドに乗せてやると俺は自分の部屋に戻ろうとした
「じゃあ俺は戻るぜ……って…、ん?」
すると遠慮がちに俺の服を彼女が掴んでいる事に気がついた
モリーは服を掴まれた俺の姿を見るなりニヤリと笑い
「フリードと一緒が良いってさ」
「はぁっ?そりゃ流石に駄目だろ!」
ただでさえ良からぬ感情が芽を出しそうだったって言うのに夜まで共にしたら不味い
というかモリーめ…絶対面白がってるだけだろ!
『ふ、ふりーどっ』
不安げに俺の服を何度か引っ張りその度に駄目だと言い聞かせると彼女はしょんぼりと俯き名残惜しそうに手を離した
「………仕方ねぇな、じゃあ俺がここに泊まってやる!それならいいだろ?」
部屋を出ていこうとした足を戻しベッドサイドに置いてあった椅子に腰掛けてみせる
俺が部屋に残る事が分かるとナマエは分かりやすく表情を明るくさせモリーと俺を見比べた
「ふふ、良かったねナマエ!じゃあ…点滴をやり直そう」
『ひっ!』
「嫌がっても無駄だからね!」
途中だった点滴をやり直す為に針を腕に刺され涙を浮かべる、針が余程嫌なのかテープで固定された腕を見つめ口を尖らせた
「我慢しろって、モリーもお前を心配してやってんだからな?」
コロコロ変わる表情は素直で面白い
つい彼女の頭を撫でると不機嫌な顔はすぐに気持ちよさそうに蕩けていった
「なんか子犬ポケモンみたいだね」
「ハハッ!そうだな!撫でられるのも好きなようだしな」
左右に揺れる小さな尻尾が見えそうな彼女
子犬ポケモンと想像すると似合いすぎてて笑えてくる
「じゃあフリードがパートナーってとこかな?この子バスルームでもフリードの名前呼んでてアンタに随分懐いてるみたいだよ?」
「俺?」
改めて彼女を見る
警戒心もなく身を任せる姿はポケモンならば問題ないが…女の子としてはどうだろうか?
相手が俺だからいいものの…いや、良くもないのか?
自問自答しながらも俺はその夜は治療室で寝る事にした
寝るといってもベッドではなくナマエのすぐ隣の椅子で腰掛けたまま暫く見守っていた
ベッドで眠る彼女は夢を見ているのか何度かうなされており眉間にシワがよる
怖い思いをしてきたんだろうか?
少しでも気が紛れるように頭を優しく撫でてやると肩から力が抜け寝息が安定する
その繰り返しを暫くし見守っていたが…
「……………ん」
俺も今日は疲れたらしい
ふと気がつくと俺は彼女のベッドに俯きで項垂れて寝ていたようだ
眠気とベッドの気持ちよさに重い瞼で瞬きを数回すると手に何かの感触を感じ、そちらへと視線をずらす
「…………ナマエ」
寝返りをいつの間にかしていた彼女は俺の手を握り幸せそうに眠っていた
少し長い髪の毛が頬から唇を隠していて、俺は自然とその邪魔な髪を退かしてやった
見えた唇は少しかさついたままだったが、ほんのり空いている唇から目が離せず暫く見つめていた
「(………って、何見てんだ俺は)」
のっそりと顔を上げ自分の前髪を軽く退かしながら触れ合ったままの手に視線が下がる
俺の手より随分小さくて白い手
軽く握っただけで細さが分かり女なんだと意識してしまう
じゃあフリードがパートナーってとこかな?
モリーの言葉が何故か頭をよぎった
俺が見つけた女の子
俺がいなかったら今もあの檻に閉じ込められていた女の子
俺が……少しでも彼女の特別だったら嬉しい
「パートナー……か、だったら最後まで面倒みてやらねぇとな」
また眉間にシワが寄る彼女を俺は鼻で笑いながら見つめさっきよりも優しく…気持ちを込めて頭を撫でてやった
真夜中の静かな治療室
彼女の寝息だけ聞こえる静かな空間で俺は不思議と満たされた気分だった
無理矢理捕まえられたポケモン達を救う為に受けた仕事、そこで見たのは予想もしてなかったものだった
年頃の女の子が冷たい檻に閉じ込められて手首には鎖のついた手錠までつけられていた
なのに…彼女は俺をキラキラした目で見つめていた
日の当たらない檻の中に閉じ込められているというのに好奇心と期待に満ちた曇りのない瞳
そのアンバランスが余計に俺の胸を締め付け言いようのない怒りが溢れ出た
「駄目だ!ナマエはここのベッドで寝るんだ」
『うっ、う、や、やらっ』
体を綺麗にしてもらった彼女はモリーの服を借りたらしく黒いキャミソールとスウェットのズボン姿をしていた
バスルームから治療室に戻る為にまた横抱きにし運ぶと石鹸のいい香りがし、つい意識してしまう
さっき感じた邪な感情に蓋をし治療室に大股で戻りベッドに乗せてやると俺は自分の部屋に戻ろうとした
「じゃあ俺は戻るぜ……って…、ん?」
すると遠慮がちに俺の服を彼女が掴んでいる事に気がついた
モリーは服を掴まれた俺の姿を見るなりニヤリと笑い
「フリードと一緒が良いってさ」
「はぁっ?そりゃ流石に駄目だろ!」
ただでさえ良からぬ感情が芽を出しそうだったって言うのに夜まで共にしたら不味い
というかモリーめ…絶対面白がってるだけだろ!
『ふ、ふりーどっ』
不安げに俺の服を何度か引っ張りその度に駄目だと言い聞かせると彼女はしょんぼりと俯き名残惜しそうに手を離した
「………仕方ねぇな、じゃあ俺がここに泊まってやる!それならいいだろ?」
部屋を出ていこうとした足を戻しベッドサイドに置いてあった椅子に腰掛けてみせる
俺が部屋に残る事が分かるとナマエは分かりやすく表情を明るくさせモリーと俺を見比べた
「ふふ、良かったねナマエ!じゃあ…点滴をやり直そう」
『ひっ!』
「嫌がっても無駄だからね!」
途中だった点滴をやり直す為に針を腕に刺され涙を浮かべる、針が余程嫌なのかテープで固定された腕を見つめ口を尖らせた
「我慢しろって、モリーもお前を心配してやってんだからな?」
コロコロ変わる表情は素直で面白い
つい彼女の頭を撫でると不機嫌な顔はすぐに気持ちよさそうに蕩けていった
「なんか子犬ポケモンみたいだね」
「ハハッ!そうだな!撫でられるのも好きなようだしな」
左右に揺れる小さな尻尾が見えそうな彼女
子犬ポケモンと想像すると似合いすぎてて笑えてくる
「じゃあフリードがパートナーってとこかな?この子バスルームでもフリードの名前呼んでてアンタに随分懐いてるみたいだよ?」
「俺?」
改めて彼女を見る
警戒心もなく身を任せる姿はポケモンならば問題ないが…女の子としてはどうだろうか?
相手が俺だからいいものの…いや、良くもないのか?
自問自答しながらも俺はその夜は治療室で寝る事にした
寝るといってもベッドではなくナマエのすぐ隣の椅子で腰掛けたまま暫く見守っていた
ベッドで眠る彼女は夢を見ているのか何度かうなされており眉間にシワがよる
怖い思いをしてきたんだろうか?
少しでも気が紛れるように頭を優しく撫でてやると肩から力が抜け寝息が安定する
その繰り返しを暫くし見守っていたが…
「……………ん」
俺も今日は疲れたらしい
ふと気がつくと俺は彼女のベッドに俯きで項垂れて寝ていたようだ
眠気とベッドの気持ちよさに重い瞼で瞬きを数回すると手に何かの感触を感じ、そちらへと視線をずらす
「…………ナマエ」
寝返りをいつの間にかしていた彼女は俺の手を握り幸せそうに眠っていた
少し長い髪の毛が頬から唇を隠していて、俺は自然とその邪魔な髪を退かしてやった
見えた唇は少しかさついたままだったが、ほんのり空いている唇から目が離せず暫く見つめていた
「(………って、何見てんだ俺は)」
のっそりと顔を上げ自分の前髪を軽く退かしながら触れ合ったままの手に視線が下がる
俺の手より随分小さくて白い手
軽く握っただけで細さが分かり女なんだと意識してしまう
じゃあフリードがパートナーってとこかな?
モリーの言葉が何故か頭をよぎった
俺が見つけた女の子
俺がいなかったら今もあの檻に閉じ込められていた女の子
俺が……少しでも彼女の特別だったら嬉しい
「パートナー……か、だったら最後まで面倒みてやらねぇとな」
また眉間にシワが寄る彼女を俺は鼻で笑いながら見つめさっきよりも優しく…気持ちを込めて頭を撫でてやった
真夜中の静かな治療室
彼女の寝息だけ聞こえる静かな空間で俺は不思議と満たされた気分だった
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