第一章
夢小説設定
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【君のお姫様を預かってるよ】
仕事を終わらせそろそろ帰ろうかと支度をしているとカブさんから意味深なメールが届いた
オレさまのお姫様って言ったら一人しか浮かばずどういう事かと返信を送る
からかっているのかカブさんは多くは語らず場所だけを送ってきた
場所はホテル…まさかカブさんに限ってナマエを口説くなんて事はない…筈だよな?
でもホテルって、こんな夜に二人で何してんの?
まさか酒に酔わせて襲おうとしてねぇよな?
いや逆に酒に酔ったナマエがカブさんに襲いかかって困ってるから連絡してきたとか?
考えれば考える程嫌な汗がじんわりと体に浮かびオレは直ぐ様フライゴンで目的地へと急いだ
ホテルが見えてくると中庭でお目当ての人物を見つけホッとしたような苛立ったような不思議な気分になった
ホテルの一室とかじゃなくてよかったけどよ、なんでカブさんの上着着てんの?
なんでそんなドレスでお洒落してんの?
カブさんとデートしてたのかよ?
キバナは今も子供扱いされて、早く男として見て欲しくて焦ってんのにアンタは大人の男とデートかよ
イライラが強くなりオレは考えなしに彼女の上着を剥ぎ取り自分の上着で包みこんだ
文句を言ってくるが聞こえないふりをし、とにかく早くこの場を離れたかった
こんな…綺麗なドレス姿、誰にも見せたくなかった
悔しさに駆られながらフライゴンに乗り込みオレは暫く夜空を飛ぶように指示をした
『何処に向かってるの?』
オレの腕の中で、パーカーにぐるぐる巻きにされたナマエが顔だけを出して見上げてくる
なんだこれ?可愛くね?
「さぁ〜て…どこだろうな」
『決めてないのにいきなり飛んだの!もう!カブさんにも失礼な態度とって何したいの?』
またカブさんかよ
「つーかアンタこそ何してんの?そんなドレスなんか着てカブさんとデートでもしてたのかよ」
瞳を細め聞き出そうとすると彼女は一瞬目を丸くさせゆっくりと視線をそらし気不味そうに顔を歪めた
『デートじゃ…ないよ?たまたま会って』
「たまたま?今日ホテルでなんかあったの?」
『…………合コンパーティ、あ!カブさんは他の人の代わりに来ただけらしいよ!』
言いにくそうに答えたナマエはカブさんをフォローしようと必死だが、そこじゃねぇだろ!
「オマエまだ合コンなんかいってんの?いい加減やめろよ!」
『む!別にいいでしょ!あたしだって…恋人ほしいんだもん』
「だったらっ!」
そこでオレは言葉に詰まっちまった
オレにしとけと言いたいが、ここでフラれたら正直立ち直れねぇ
奥歯を噛み締め言葉を我慢していると人の気も知らず彼女は問いかけてくる
『だったら何?キバナくんが彼氏になってくれるの?』
ニヤリと意地悪い笑みを浮かべオレを困らせようとしているんだろうが
ある意味成功だよ!
すっっげぇ困ってるわ!
なんて言えばいい?
嫌だと嘘でも言うべきか、からかうなと怒るべきか
それとも……
『……ふふっそんなに困らないでよ?今のは聞かなかった事にして?』
オレがあまりに黙り込んだせいかナマエは眉を下げて笑い、風が寒いねと呟きながらオレのパーカーの中へと首を竦めた
腕の中で体を小さく丸める彼女が愛しくて
オレは答えられない分腕に力を入れ自分の胸に引き寄せた
『キバナくん?ちょっと…近くないかな?』
されるがままに胸の中に収まった彼女は戸惑いオレを見上げてくる
「……嫌なの?」
『嫌じゃ…ないけど、ちょっと近すぎるかな?もう少し離れよ?ね?』
「………ナマエ」
『………キバナくん?』
こんな至近距離で無防備にオレを見上げてくるなんて…アンタどれだけオレを男として見てねぇんだよ
肩を掴みオレは背中を少し丸めると彼女の顔に影を落とした
『え?キバナくん?待って、何をっ』
異様な雰囲気に漸く気がついたらしいナマエはオレの胸を軽く手で押し防ごうとするが、もう止まらねぇ
「……………オレ、いつまでもガキじゃねぇよ」
唇に噛みついてやろうとしたが、土壇場でヘタレなオレさまが出てきてしまい
………ちゅっ
オレは柔らかい彼女の頰へとキスを落とした
時間にすればほんの数秒
でもそんな一瞬のような時間でもオレには大切で貴重な瞬間だ
感触の余韻を楽しむようにゆっくりと顔を離し背筋を元に戻しながらナマエの顔を覗き込むと
『……へ?』
頰を真っ赤にさせ困惑した顔が見えた
「何?唇にしてほしかった?」
思ったより初な反応にオレは内心驚きつつお返しとばかりにからかってみた
『なっ!馬鹿!そんなんじゃないから!』
アレ?これって…少しは可能性あるんじゃね?
顔を赤くさせた彼女は怒りつつオレの胸を押しのけようとするが耳まで真っ赤で嫌がってるようには見えない
脈あり…なの?
ほんの少しの可能性が見えオレの胸が一気に早鐘を打ち期待に目が輝いてしまう
「んふふ!んな照れんなって!キバナさまのキスが欲しいならいくらでもやるぜ?」
これイケるんじゃねえ?
調子に乗ってついふざけて彼女に二度目のキスをしようと迫る
「なんならこんな可愛いキスじゃなくてもっと気持ちいいキスする?」
オレさまの男としての色気全開でわざと甘い声で囁き顔を寄せると
バチンッッ!!!
『もうっ!ふざけないの!!』
頬に見事な紅葉マークができちまった
仕事を終わらせそろそろ帰ろうかと支度をしているとカブさんから意味深なメールが届いた
オレさまのお姫様って言ったら一人しか浮かばずどういう事かと返信を送る
からかっているのかカブさんは多くは語らず場所だけを送ってきた
場所はホテル…まさかカブさんに限ってナマエを口説くなんて事はない…筈だよな?
でもホテルって、こんな夜に二人で何してんの?
まさか酒に酔わせて襲おうとしてねぇよな?
いや逆に酒に酔ったナマエがカブさんに襲いかかって困ってるから連絡してきたとか?
考えれば考える程嫌な汗がじんわりと体に浮かびオレは直ぐ様フライゴンで目的地へと急いだ
ホテルが見えてくると中庭でお目当ての人物を見つけホッとしたような苛立ったような不思議な気分になった
ホテルの一室とかじゃなくてよかったけどよ、なんでカブさんの上着着てんの?
なんでそんなドレスでお洒落してんの?
カブさんとデートしてたのかよ?
キバナは今も子供扱いされて、早く男として見て欲しくて焦ってんのにアンタは大人の男とデートかよ
イライラが強くなりオレは考えなしに彼女の上着を剥ぎ取り自分の上着で包みこんだ
文句を言ってくるが聞こえないふりをし、とにかく早くこの場を離れたかった
こんな…綺麗なドレス姿、誰にも見せたくなかった
悔しさに駆られながらフライゴンに乗り込みオレは暫く夜空を飛ぶように指示をした
『何処に向かってるの?』
オレの腕の中で、パーカーにぐるぐる巻きにされたナマエが顔だけを出して見上げてくる
なんだこれ?可愛くね?
「さぁ〜て…どこだろうな」
『決めてないのにいきなり飛んだの!もう!カブさんにも失礼な態度とって何したいの?』
またカブさんかよ
「つーかアンタこそ何してんの?そんなドレスなんか着てカブさんとデートでもしてたのかよ」
瞳を細め聞き出そうとすると彼女は一瞬目を丸くさせゆっくりと視線をそらし気不味そうに顔を歪めた
『デートじゃ…ないよ?たまたま会って』
「たまたま?今日ホテルでなんかあったの?」
『…………合コンパーティ、あ!カブさんは他の人の代わりに来ただけらしいよ!』
言いにくそうに答えたナマエはカブさんをフォローしようと必死だが、そこじゃねぇだろ!
「オマエまだ合コンなんかいってんの?いい加減やめろよ!」
『む!別にいいでしょ!あたしだって…恋人ほしいんだもん』
「だったらっ!」
そこでオレは言葉に詰まっちまった
オレにしとけと言いたいが、ここでフラれたら正直立ち直れねぇ
奥歯を噛み締め言葉を我慢していると人の気も知らず彼女は問いかけてくる
『だったら何?キバナくんが彼氏になってくれるの?』
ニヤリと意地悪い笑みを浮かべオレを困らせようとしているんだろうが
ある意味成功だよ!
すっっげぇ困ってるわ!
なんて言えばいい?
嫌だと嘘でも言うべきか、からかうなと怒るべきか
それとも……
『……ふふっそんなに困らないでよ?今のは聞かなかった事にして?』
オレがあまりに黙り込んだせいかナマエは眉を下げて笑い、風が寒いねと呟きながらオレのパーカーの中へと首を竦めた
腕の中で体を小さく丸める彼女が愛しくて
オレは答えられない分腕に力を入れ自分の胸に引き寄せた
『キバナくん?ちょっと…近くないかな?』
されるがままに胸の中に収まった彼女は戸惑いオレを見上げてくる
「……嫌なの?」
『嫌じゃ…ないけど、ちょっと近すぎるかな?もう少し離れよ?ね?』
「………ナマエ」
『………キバナくん?』
こんな至近距離で無防備にオレを見上げてくるなんて…アンタどれだけオレを男として見てねぇんだよ
肩を掴みオレは背中を少し丸めると彼女の顔に影を落とした
『え?キバナくん?待って、何をっ』
異様な雰囲気に漸く気がついたらしいナマエはオレの胸を軽く手で押し防ごうとするが、もう止まらねぇ
「……………オレ、いつまでもガキじゃねぇよ」
唇に噛みついてやろうとしたが、土壇場でヘタレなオレさまが出てきてしまい
………ちゅっ
オレは柔らかい彼女の頰へとキスを落とした
時間にすればほんの数秒
でもそんな一瞬のような時間でもオレには大切で貴重な瞬間だ
感触の余韻を楽しむようにゆっくりと顔を離し背筋を元に戻しながらナマエの顔を覗き込むと
『……へ?』
頰を真っ赤にさせ困惑した顔が見えた
「何?唇にしてほしかった?」
思ったより初な反応にオレは内心驚きつつお返しとばかりにからかってみた
『なっ!馬鹿!そんなんじゃないから!』
アレ?これって…少しは可能性あるんじゃね?
顔を赤くさせた彼女は怒りつつオレの胸を押しのけようとするが耳まで真っ赤で嫌がってるようには見えない
脈あり…なの?
ほんの少しの可能性が見えオレの胸が一気に早鐘を打ち期待に目が輝いてしまう
「んふふ!んな照れんなって!キバナさまのキスが欲しいならいくらでもやるぜ?」
これイケるんじゃねえ?
調子に乗ってついふざけて彼女に二度目のキスをしようと迫る
「なんならこんな可愛いキスじゃなくてもっと気持ちいいキスする?」
オレさまの男としての色気全開でわざと甘い声で囁き顔を寄せると
バチンッッ!!!
『もうっ!ふざけないの!!』
頬に見事な紅葉マークができちまった
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