第一章
夢小説設定
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ナックルジムの執務室にてあたしはまだ幼さが残る少年の前で挨拶をした
『今日から君のサポートをするナマエです、よろしくね?』
満面の笑みで少年に挨拶をするもあたしより背の低い彼はムスッと口を強く閉じそっぽを向いた
「サポートなんか…いらねぇし」
少年…キバナくんは初のジムチャレンジでダンデくんに負けたばかり、そんなメンタルが弱っている時にあたしなんかが現れれば確かに気分悪いよね?
でもね
『悔しいと思ってる今だからこそ学べる事もあると思うよ?』
「っ!」
貴方がこれから隠れて努力してトップジムリーダーになりダンデくんのライバルとして有名になるのを知っている
あと一歩で勝てそうな君を今から強くさせたらもしかしたら本当にチャンピオンの座を奪えるかもしれない
原作である未来を知っているあたしはこの世界の人間じゃない、いつ消えるかも分からないけどせっかくならやりたい事をしてみたい
『キバナくん』
あたしはその場にしゃがみ込み彼の目線に合わせると片手を差し出し
『あたしは君が強くなる姿を側で見たいの、だからお手伝いさせてくれないかな?』
じっとこちらを見る青い瞳
まだ納得がいっていないようだけど、ゆっくりと手を差し出し握手に応えてくれた
「オレさまの邪魔したらすぐクビにしてやるからな!」
『怖いなぁ〜そうならないよう頑張るよ』
まだ生意気盛りというか素直じゃないキバナくんは腕を認められジムリーダーに推薦された
未成年の彼を支える為にあたしは派遣されたけどクビは困る
だってこの世界にあたしの居場所なんてないし家族もいないんだから
あたしにあるのはこの世界に来てからすぐに磨き上げたトレーナーとしての腕だけ
ゲームの知識と経験をいかし腕を認められたからこの職を任されたに過ぎない
『とりあえず今日は…そうだな、一緒にご飯でも食べながらポケモンの育成について話そうか』
「オレのポケモンは十分強いぜ?これ以上なんて…」
『そんな事ないよ、まだまだ伸びしろがあると思うよ?』
クスッと小さく笑うと彼は目を大きくさせ表情がじわじわと明るくなっていった
ポケモンの育成を最高の状態で挑んだ試合だ、負ければもうどうしたらいいか分からないと悩むトレーナーは多い
キバナくんならほっといても気がつくだろうけど、先生として認めてもらう為にちょっと狡い事をしてみる
こうしてあたしはキバナくんの警戒心を緩めさせ先生として彼に信頼されるようになる
十年後ー
ロトロトロトロト!
朝も早くロトムが着信を知らせ寝室にまで飛んで来た
眠いなか時計を見ればもう朝の九時を過ぎていて昨日飲み過ぎた事を後悔する
『ふぁい…誰?』
【おっはよ〜っす!ってまだ寝てたのかよ?】
『キバナくん?なに?こんな…ふぁぁ…朝っぱらから』
【いやいやもう九時だからっ!今日新しい技構成見てくれるって約束したろ?早く来いよ!】
『ん〜…わかった』
【待ってるぜ!あ……二度寝したらお仕置きすっからな?】
念を押されやれやれと布団から体を起こす
ふらふらした頭を撫でながら洗面所に向かい鏡を見れば三十路とは思えない若いままの自分が見えた
『(ゲーム世界だからかな?メロンさんも子供産んでても年を感じさせないし…カブさんもそこまで年とらないよね…これ全然二十代で通じそう)』
と言っても気持ちや体力は年相応なんだけどね
教え子をあまり待たせないよう急いで支度し家から近いナックルジムへと向かうとジムの入り口で長身の男が立っていた
「おっ!二度寝しなかったな?偉い偉い!」
ニッと歯をだして笑う彼は両手をパーカーのポケットに入れたまま微笑み、あたしの元へと駆け寄った
『……なんかまた背が伸びてない?』
「そ?まあ最近宣伝用のプロテインものんでるから伸びたかもな」
『これ以上伸びたらあたしは首が痛くなるよ』
出会った時はあんなに小さかったのに、今じゃ二メートル近い身長になってしまった
低身長なあたしは彼の胸にやっと頭が届くくらいで身長差がエグい
「ん?酒飲んだ?なんか匂いがいつもと違くね?」
『あっこら!嗅がないでよ!昨日は飲み会だったの!』
背中を丸めあたしの首元に鼻を近づける彼は犬みたいだ、現実世界で飼っていた犬も他所の家で犬を触ってくるとこうして匂いチェックしてきたっけなぁ
「………誰と?まさか合コンじゃねぇだろーな」
じっとこちらを見つめる青い瞳
疑いを含んだ目からあたしはそそくさと顔をそらしジム内へと足を進めた
『キバナくんには関係ないでしょ?大人の付き合いってやつだよ』
実際合コンだったなんて言えない
しかも誰にもお持ち帰りされなかったなんて恥ずかしくて笑い話にもできない
「…………………………もうガキじゃねぇし」
『ん?』
「なんでもねぇーよ」
キバナくんはあたしにとって子供頃から見ていた弟のようなもので家族に近い感覚だった
だから彼の変化にすぐに気がつけなかった
少年はもうりっぱな男として成長していたなんて
『今日から君のサポートをするナマエです、よろしくね?』
満面の笑みで少年に挨拶をするもあたしより背の低い彼はムスッと口を強く閉じそっぽを向いた
「サポートなんか…いらねぇし」
少年…キバナくんは初のジムチャレンジでダンデくんに負けたばかり、そんなメンタルが弱っている時にあたしなんかが現れれば確かに気分悪いよね?
でもね
『悔しいと思ってる今だからこそ学べる事もあると思うよ?』
「っ!」
貴方がこれから隠れて努力してトップジムリーダーになりダンデくんのライバルとして有名になるのを知っている
あと一歩で勝てそうな君を今から強くさせたらもしかしたら本当にチャンピオンの座を奪えるかもしれない
原作である未来を知っているあたしはこの世界の人間じゃない、いつ消えるかも分からないけどせっかくならやりたい事をしてみたい
『キバナくん』
あたしはその場にしゃがみ込み彼の目線に合わせると片手を差し出し
『あたしは君が強くなる姿を側で見たいの、だからお手伝いさせてくれないかな?』
じっとこちらを見る青い瞳
まだ納得がいっていないようだけど、ゆっくりと手を差し出し握手に応えてくれた
「オレさまの邪魔したらすぐクビにしてやるからな!」
『怖いなぁ〜そうならないよう頑張るよ』
まだ生意気盛りというか素直じゃないキバナくんは腕を認められジムリーダーに推薦された
未成年の彼を支える為にあたしは派遣されたけどクビは困る
だってこの世界にあたしの居場所なんてないし家族もいないんだから
あたしにあるのはこの世界に来てからすぐに磨き上げたトレーナーとしての腕だけ
ゲームの知識と経験をいかし腕を認められたからこの職を任されたに過ぎない
『とりあえず今日は…そうだな、一緒にご飯でも食べながらポケモンの育成について話そうか』
「オレのポケモンは十分強いぜ?これ以上なんて…」
『そんな事ないよ、まだまだ伸びしろがあると思うよ?』
クスッと小さく笑うと彼は目を大きくさせ表情がじわじわと明るくなっていった
ポケモンの育成を最高の状態で挑んだ試合だ、負ければもうどうしたらいいか分からないと悩むトレーナーは多い
キバナくんならほっといても気がつくだろうけど、先生として認めてもらう為にちょっと狡い事をしてみる
こうしてあたしはキバナくんの警戒心を緩めさせ先生として彼に信頼されるようになる
十年後ー
ロトロトロトロト!
朝も早くロトムが着信を知らせ寝室にまで飛んで来た
眠いなか時計を見ればもう朝の九時を過ぎていて昨日飲み過ぎた事を後悔する
『ふぁい…誰?』
【おっはよ〜っす!ってまだ寝てたのかよ?】
『キバナくん?なに?こんな…ふぁぁ…朝っぱらから』
【いやいやもう九時だからっ!今日新しい技構成見てくれるって約束したろ?早く来いよ!】
『ん〜…わかった』
【待ってるぜ!あ……二度寝したらお仕置きすっからな?】
念を押されやれやれと布団から体を起こす
ふらふらした頭を撫でながら洗面所に向かい鏡を見れば三十路とは思えない若いままの自分が見えた
『(ゲーム世界だからかな?メロンさんも子供産んでても年を感じさせないし…カブさんもそこまで年とらないよね…これ全然二十代で通じそう)』
と言っても気持ちや体力は年相応なんだけどね
教え子をあまり待たせないよう急いで支度し家から近いナックルジムへと向かうとジムの入り口で長身の男が立っていた
「おっ!二度寝しなかったな?偉い偉い!」
ニッと歯をだして笑う彼は両手をパーカーのポケットに入れたまま微笑み、あたしの元へと駆け寄った
『……なんかまた背が伸びてない?』
「そ?まあ最近宣伝用のプロテインものんでるから伸びたかもな」
『これ以上伸びたらあたしは首が痛くなるよ』
出会った時はあんなに小さかったのに、今じゃ二メートル近い身長になってしまった
低身長なあたしは彼の胸にやっと頭が届くくらいで身長差がエグい
「ん?酒飲んだ?なんか匂いがいつもと違くね?」
『あっこら!嗅がないでよ!昨日は飲み会だったの!』
背中を丸めあたしの首元に鼻を近づける彼は犬みたいだ、現実世界で飼っていた犬も他所の家で犬を触ってくるとこうして匂いチェックしてきたっけなぁ
「………誰と?まさか合コンじゃねぇだろーな」
じっとこちらを見つめる青い瞳
疑いを含んだ目からあたしはそそくさと顔をそらしジム内へと足を進めた
『キバナくんには関係ないでしょ?大人の付き合いってやつだよ』
実際合コンだったなんて言えない
しかも誰にもお持ち帰りされなかったなんて恥ずかしくて笑い話にもできない
「…………………………もうガキじゃねぇし」
『ん?』
「なんでもねぇーよ」
キバナくんはあたしにとって子供頃から見ていた弟のようなもので家族に近い感覚だった
だから彼の変化にすぐに気がつけなかった
少年はもうりっぱな男として成長していたなんて