第一章
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『ホップくん〜おいで〜!』
「ねぇねっ!」
放課後約束通りダンデの家に遊びに来たナマエ、ソニアは用事があるとの事で残念ながら来なかったがもうすぐ三歳になる可愛らしいホップに会えて心が癒される
赤ちゃんの頃からホップを見守ってきたが小さな子供の成長ほど早く感じるものはないだろう
ミルクばかり飲んでいたと思えばハイハイをし歩いて歯が生えて…
今ではお喋りもできるのだから人間の子供の成長は面白い
ソファに座ったナマエの元に抱きついてきたホップは彼女に全身で甘え、そんな二人の元にダンデも微笑ましい気持ちで並んで腰掛けた
「ホップ、ねぇねじゃなくてナマエだぜ?ナマエって言ってごらん」
「ん〜?ねぇね!」
『ふふっ!ねぇねでもいいよ』
ホップを抱き上げ膝の上に座らせるとダンデと似た紫の癖毛を彼女は愛しそうに撫でる
隣に座るダンデは優しい横顔を見つめ釘つけになるが、我に戻ると気恥ずかしそうに自分の頬を指でかいた
「ナマエは十歳になったらどうするんだ?俺みたいにジムチャレンジをするのか?」
『十歳になったらか…うーんまだ想像できないから未定ですかね』
「そうか、もしチャレンジするなら言ってくれ!君の初めての相棒ポケモンは俺が捕まえてきてやるからな!」
ダンデは自分の相棒をボールから出すとヒトカゲの頭を撫でる
相棒として絆が出来た彼らの様子を見ると羨ましくも感じナマエもつい想像してしまう
『あたしの相棒…か、今まで考えた事なかったけどなんか憧れますね』
「だろ!君ならどんなポケモンがいいかな、フェアリータイプが相性的に合いそうだが…いや!でも君を守るという意味ではもっと強そうなポケモンの方が…」
ブツブツと胸の前で腕を組み合わせ考え込むダンデは本気のようだ
自分の事のように考え始めた彼は候補のポケモンを口にしてはまた違うポケモンの名前を上げて悩みだし小首を傾げている
『もう、ダンデさんがそんなに悩む事じゃないのに』
「む?悩むさ!だって大事な君のパートナーだぜ!とびっきりのパートナーを探したいんだ!」
大事な…の部分に反応してしまいナマエはほんのりと頬を赤めてしまい
ダンデもまた自分の発言に気がつき首から顔を真っ赤に染め出した
「あ、いや、大事な…その、友達だ!友達なら力になりたいだろ!」
『は、はいっ、ありがとう…ございます』
頬を赤めた二人は視線をずらしナマエは気を紛らわすようにホップの頬を両手で撫で遊びだす
「そうだ!あのポケモンなら君にぴったりだ!」
何かを思いついた彼は目を大きくさせ表情を明るくさせる
『どんなポケモンですか?』
「おっと、それは内緒だ!その時までのお楽しみだぜ!」
にひひと意地悪く笑う少年は楽しそうだ
彼がどんなポケモンを思いついたのか、確かに気になるが本音を言えばそこまで重要ではない
彼女にとっては数年先の未来よりも迫ってきているもっと身近な未来の方が重要だった
『ダンデさんは…もうすぐ十歳ですね、やっぱりジムチャレンジに参加するんですか?』
「ああ!もうキャンプ用品も推薦状も用意してある!ソニアもだ、いつでも行けるぜ!」
『そう…ですよね、ずっと楽しみにしてましたものね』
彼がソニアとジムチャレンジに旅立った後を想像すると気持ちが沈んでしまう
何の希望もない学校での生活を数年も我慢できるだろうか
俯いてしまうとホップが不思議そうに彼女の顔を覗き込み
「ねぇね!」
ゴンッ!!
『うぐっ!!』
勢い余ったホップの頭突きを顔面に食らってしまった
「ホップ!!」
「キャハハっ!」
悪気はなかったのだろう
ただダンデと彼女の反応に面白さを感じホップはヨロヨロと走ってキッチンにいる母へと逃げてしまった
「大丈夫か!顔を見せてくれ!」
『う、だ、大丈夫っ、大丈夫です』
距離を詰めて座り直したダンデは俯く彼女の顔を自分へと向けようとしたが、ナマエは身を引き大丈夫だと言った
それで諦めるダンデではなく彼は口をへの字にさせると無理矢理彼女の顔を上げさせた
「いいから見せてくれ……あぁ…やっぱり赤くなってるじゃないか」
浅黒い両手で包み顔を上げさせると鼻の上を少し赤くし涙目になった少女の顔が見えた
菫色の瞳は涙で潤み美しく輝き、触れた頬は柔らかかった
ダンデは無防備な少女を見下ろし何か胸の奥から込み上げる感覚に戸惑った
離れなくてはいけないのに離れたくない
もっと近くでもっと触れたい
初めての気持ちに胸がドキドキと早く鼓動を打ち出し喉が渇く
小さな喉を揺らし、やっとの思いで唾を飲み込むと瞬きをした菫色から一筋の涙が頬を流れ落ち彼の手を濡らした
『ダンデさん?あの…もう、大丈夫だから』
「あ、……あぁ!すまないっ!」
慌てて両手を離し慌てながら立ち上がるとダンデはそそくさと背を向けキッチンへと歩き出しわざとらしく声を大きく上げた
「母さん!何かジュースはあるか!喉がカラカラでっ」
一人になったソファでナマエは自分の涙を手の甲で拭うと足元にヒトカゲが近寄り大丈夫かと鳴き声をあげる
『………大丈夫……うん、きっと大丈夫です』
それは今の事ではなく
これから先へと向けた言葉かもしれない
ぎこちなく二人分のジュースを持ってきたダンデを見つめナマエは静かに微笑んだ
「ねぇねっ!」
放課後約束通りダンデの家に遊びに来たナマエ、ソニアは用事があるとの事で残念ながら来なかったがもうすぐ三歳になる可愛らしいホップに会えて心が癒される
赤ちゃんの頃からホップを見守ってきたが小さな子供の成長ほど早く感じるものはないだろう
ミルクばかり飲んでいたと思えばハイハイをし歩いて歯が生えて…
今ではお喋りもできるのだから人間の子供の成長は面白い
ソファに座ったナマエの元に抱きついてきたホップは彼女に全身で甘え、そんな二人の元にダンデも微笑ましい気持ちで並んで腰掛けた
「ホップ、ねぇねじゃなくてナマエだぜ?ナマエって言ってごらん」
「ん〜?ねぇね!」
『ふふっ!ねぇねでもいいよ』
ホップを抱き上げ膝の上に座らせるとダンデと似た紫の癖毛を彼女は愛しそうに撫でる
隣に座るダンデは優しい横顔を見つめ釘つけになるが、我に戻ると気恥ずかしそうに自分の頬を指でかいた
「ナマエは十歳になったらどうするんだ?俺みたいにジムチャレンジをするのか?」
『十歳になったらか…うーんまだ想像できないから未定ですかね』
「そうか、もしチャレンジするなら言ってくれ!君の初めての相棒ポケモンは俺が捕まえてきてやるからな!」
ダンデは自分の相棒をボールから出すとヒトカゲの頭を撫でる
相棒として絆が出来た彼らの様子を見ると羨ましくも感じナマエもつい想像してしまう
『あたしの相棒…か、今まで考えた事なかったけどなんか憧れますね』
「だろ!君ならどんなポケモンがいいかな、フェアリータイプが相性的に合いそうだが…いや!でも君を守るという意味ではもっと強そうなポケモンの方が…」
ブツブツと胸の前で腕を組み合わせ考え込むダンデは本気のようだ
自分の事のように考え始めた彼は候補のポケモンを口にしてはまた違うポケモンの名前を上げて悩みだし小首を傾げている
『もう、ダンデさんがそんなに悩む事じゃないのに』
「む?悩むさ!だって大事な君のパートナーだぜ!とびっきりのパートナーを探したいんだ!」
大事な…の部分に反応してしまいナマエはほんのりと頬を赤めてしまい
ダンデもまた自分の発言に気がつき首から顔を真っ赤に染め出した
「あ、いや、大事な…その、友達だ!友達なら力になりたいだろ!」
『は、はいっ、ありがとう…ございます』
頬を赤めた二人は視線をずらしナマエは気を紛らわすようにホップの頬を両手で撫で遊びだす
「そうだ!あのポケモンなら君にぴったりだ!」
何かを思いついた彼は目を大きくさせ表情を明るくさせる
『どんなポケモンですか?』
「おっと、それは内緒だ!その時までのお楽しみだぜ!」
にひひと意地悪く笑う少年は楽しそうだ
彼がどんなポケモンを思いついたのか、確かに気になるが本音を言えばそこまで重要ではない
彼女にとっては数年先の未来よりも迫ってきているもっと身近な未来の方が重要だった
『ダンデさんは…もうすぐ十歳ですね、やっぱりジムチャレンジに参加するんですか?』
「ああ!もうキャンプ用品も推薦状も用意してある!ソニアもだ、いつでも行けるぜ!」
『そう…ですよね、ずっと楽しみにしてましたものね』
彼がソニアとジムチャレンジに旅立った後を想像すると気持ちが沈んでしまう
何の希望もない学校での生活を数年も我慢できるだろうか
俯いてしまうとホップが不思議そうに彼女の顔を覗き込み
「ねぇね!」
ゴンッ!!
『うぐっ!!』
勢い余ったホップの頭突きを顔面に食らってしまった
「ホップ!!」
「キャハハっ!」
悪気はなかったのだろう
ただダンデと彼女の反応に面白さを感じホップはヨロヨロと走ってキッチンにいる母へと逃げてしまった
「大丈夫か!顔を見せてくれ!」
『う、だ、大丈夫っ、大丈夫です』
距離を詰めて座り直したダンデは俯く彼女の顔を自分へと向けようとしたが、ナマエは身を引き大丈夫だと言った
それで諦めるダンデではなく彼は口をへの字にさせると無理矢理彼女の顔を上げさせた
「いいから見せてくれ……あぁ…やっぱり赤くなってるじゃないか」
浅黒い両手で包み顔を上げさせると鼻の上を少し赤くし涙目になった少女の顔が見えた
菫色の瞳は涙で潤み美しく輝き、触れた頬は柔らかかった
ダンデは無防備な少女を見下ろし何か胸の奥から込み上げる感覚に戸惑った
離れなくてはいけないのに離れたくない
もっと近くでもっと触れたい
初めての気持ちに胸がドキドキと早く鼓動を打ち出し喉が渇く
小さな喉を揺らし、やっとの思いで唾を飲み込むと瞬きをした菫色から一筋の涙が頬を流れ落ち彼の手を濡らした
『ダンデさん?あの…もう、大丈夫だから』
「あ、……あぁ!すまないっ!」
慌てて両手を離し慌てながら立ち上がるとダンデはそそくさと背を向けキッチンへと歩き出しわざとらしく声を大きく上げた
「母さん!何かジュースはあるか!喉がカラカラでっ」
一人になったソファでナマエは自分の涙を手の甲で拭うと足元にヒトカゲが近寄り大丈夫かと鳴き声をあげる
『………大丈夫……うん、きっと大丈夫です』
それは今の事ではなく
これから先へと向けた言葉かもしれない
ぎこちなく二人分のジュースを持ってきたダンデを見つめナマエは静かに微笑んだ