short short short!

短編にすらならない夢。ただの会話文とか。
更新履歴にも載らない。

記事一覧

  • グイード・ミスタは両片想いをする

    20191120(水)22:11
    「あれ?おまえ、ミスタと徴収に行ったんじゃあねーの?」
    「ミスタなら置いて来たよ、ナランチャ」
    「どういう意味だよ」
    「徴収が終わった帰りに女の子二人組がミスタに話しかけてきて、ミスタもミスタでデレデレしてたから置いて来た」
    「なんかスゲー怒ってるな」
    「怒ってない」
    「分かった!妬いてるんだろ!へへっ、オレ結構そういうの分かるんだ~。おまえ、ミスタのことをよく見てたりするし、好きなんだろ」
    「ナランチャ」
    「なんだよ」
    「それ、誰かに言ったら許さないから。絶対に」
    「……こ、怖ェよ、おまえ」



    「何なんですか、その顔」
    「酷ェな、フーゴ。傷付いてる人間に対してその言い方はよォ」
    「慰めの言葉が欲しいのなら、他をあたってください」
    「いや、いやいやいや。聞いてくれ」
    「はあ……」
    「さっきあいつと徴収に行った帰りに、女の子に声を掛けられちまってよ。『目の前でイイ雰囲気になったら、どんな顔すっかな~』って思って暫く話してたら……」
    「置いて行かれたと」
    「何で知ってんだよ!」
    「あいつの方が早く帰って来たんだから、分かりますよ」
    「妬いてくれたりとか期待したんだぜ。なのに、全然そんな素振りなんてなくてよ、むしろ淡々とした感じで『先に帰ります』って」
    「どっちも素直じゃあないですね」

    ミスタ

  • ブローノ・ブチャラティは両片想いをする

    20191120(水)07:27
    「アバッキオ、聞いて」
    「どうせ下らねーことだろ」
    「下らなくない!あのね、ブチャラティが街の人たちに好かれ過ぎていて」
    「『いて』なんだよ」
    「辛い。人望があるっていうのは嬉しいけれど、女の子たちにも人気なんだよ!」
    「嫉妬か」
    「嫉妬だよ!悪い!?好きだから嫉妬するんだから、仕方ないでしょ!」
    「オメー……よくもまあ、そんなに素直に言えるよな。ブチャラティの前だと口籠るくせに」
    「だって……恥ずかしくなる」
    「もうそれ言っちまえよ。グダグダとうるせーなァ」



    「ジョルノ。あいつは、またアバッキオと話しているのか?」
    「気になるんですか?ブチャラティ」
    「……オレの前だと俯いてばかりでまともに話してはくれないんだ」
    「それは……そうでしょうね」
    「どういうことだ」
    「ぼくからは言えません。彼女から聞いてください。きっと答えてくれますよ」
    「最近は露骨に避けられているのにか」
    「(あの人、そこまで意識していたのか)」
    「まあ、はっきりさせておくべきこともあるだろうな。オレのことが苦手なら、オレのチームにいるというのは彼女の精神衛生上、良くない」
    「いや、苦手ではないと思いますよ。ただ、彼女は極端に恥ずかしがりなだけかと」

    ブチャラティ

  • ジョルノ・ジョバァーナは両片想いをする

    20191118(月)07:56
    「フーゴ、聞いて聞いて。この前、せっかく手を繋ぐチャンスだったの。ジョルノが気遣ってくれて『暗くなってきたし、逸れないように』って」
    「で、恥ずかしくて繋げなかったと」
    「うん」
    「本当にバカですね」
    「だってさ、心の準備が……」
    「あんたの心の準備って一日どころか一週間はかかりそうだ」
    「一週間じゃあ足りない」
    「……」
    「どうしよう。凄く素っ気ない感じで『子供扱いしないで』って言っちゃった」
    「(面倒な人たちだな)」



    「……ミスタ。ぼくは、あの人に嫌われているのですかね。手を繋ぐのは断られるし、食事へ誘えば断られるし」
    「いや、別に嫌われてはねーと思うけどよ」
    「ナランチャとは一緒に食事もしているようですし、フーゴとは仲良く話しているのをよく見るんです」
    「まあ、それはあいつらとの付き合いは長ェからな」
    「確実にぼくだけを避けている」
    「(ただ恥ずかしいだけだろ。あいつ、恋愛とかしたことなかったし)」
    「そういえば、ミスタとも仲が良かったですよね」
    「だからそれは、あいつの入団がオレとほぼ同じでって……睨むなよ!スタンドを出すなッ!」

    ジョルノ

  • モブ男が手を出したのはギャング~ディアボロ~

    20191117(日)17:07
    ※モブ男視点
     病んでるボス、義妹夢主



    オレが通う学校には、不思議な女の子がいた。名前以外は決して何も明かさず、住んでいる場所や家族の事も、誰に聞かれても秘密にしている女の子。特定の友達を作ることもなく、一人でいることの多いその子と、オレは友達になりたかった。いつもどこか、寂しそうな顔をしていたから。

    最初はやはり他のヤツらにしているように、どんな質問にも明確な答えを返してくれることはなく、避けられていたばかりだった。それでも諦めずに、オレは話しかけ続けた。そうしている内に、いつの間にか友達になりたいという願望は恋心に変わっていて、オレはより一層、積極的に彼女に話しかけたり困っていれば助けたりもした。

    万が一、ほんの少しでもオレを意識してくれればいいなんて淡い期待をして。

    だけど、それがオレの間違いだった。そうオレに呟いた斑模様の入ったピンク色の髪の男。そいつは、さっきまではオレと変わらない年齢だったはずだ。それなのに、気付けば成人した男の身体になっていて、顔つきも変わってしまっていた。

    「どうしてハエは、追い払っても追い払っても湧き出て来るのか。不思議だと、そして鬱陶しいと思うだろ。そう、追い払うだけじゃあ意味がない。潰してしまわなければ。つまりはそうだ。あいつに近付くヤツは、誰であろうと存在を消す。あいつを愛していいのも、あいつに愛されていいのも、このオレだけなのだ。おまえのような小僧は、その視界にすら入れていい存在じゃあない」



    「お兄ちゃん、今日は遅かったね」
    「突然、ちょっとした仕事が入ってな」
    「忙しそうだね、最近」
    「ああ。ところで、学校で変わったことはあるか?」
    「ううん、何も」
    「そうか。ならいい。……オレの言い付けは、守っているか?」
    「うん。家のことは、誰にも……何も喋ってないよ。友達も作ってない」
    「それでいい。おまえには、オレ以外のヤツは親でさえも必要ないからな。おまえには、オレだけだ」
    「……うん、分かってる。お兄ちゃん」

    ドッピオ&ディアボロ

  • モブ男が手を出したのはギャング~親衛隊~

    20191116(土)16:58
    ※モブ男視点
     病んでる親衛隊


    軽い気持ちだった。今まで同時に何人もの女と付き合うのは当たり前だったし、バレて女に平手の一発を食らったとしても、捕まえていた魚が一匹逃げたという感覚と似ていた。決して手に入らない高級魚というわけではないのだから、また捕まえて補充すればいい。それくらいの感覚だった。オレにとって、女は。

    ある日、公園で変わった女と出会った。一人で鳥にパンの屑を与えていたその女。利口な一羽のハトに、大きい方のパンを狙われて格闘する姿があまりにバカで、少しだけ興味が湧いた。たまにはこういう変人もいいと。丁度きのう、一人の女と別れたばかりだったと。

    女は「仕事が早く終わって暇だった」らしく、鳥を相手にしていたらしい。何の仕事をしているのか聞くと、女は濁して笑った。娼婦かと疑ったが、こんなガキくせーうえに変わった女を、好んで買うヤツなんかいねーかと思い、その話題を流した。

    別に女は、身体さえあればいいんだからな。

    「今度、一緒に飲みにいかねーか?」とありきたりな誘いを取り付け、名前と電話番号を手に入れてその場を去った。それが全ての始まりだった。

    次の日、朝食を食べていた時に何かで口内を傷付けた。大した傷ではなかったが、とりあえず止血にと傷口を圧迫してから職場へ急ぐ。そしてその日、オレは職場で大きなミスをした。上司……それも会社の実質的なトップともいえる相手に、喧嘩を売ってしまったのだ。オレの口は、オレの思っていたことや言いたいこととは反対のことばかりを無遠慮に放つようになり、一瞬にしてオレの職場での信用は落ちた。

    自分でも、なぜ嘘ばかりがぽんぽんと出てしまうのかよく分からず、今日は早めに休もうと帰路に就いたが、オレが家に着くことはなかった。

    突然だった。喉に鋭い痛みを感じて、オレは反射的に首を押さえると、そこに蹲る。すると、見知らぬ男二人が、オレの前に立っていた。

    「スクアーロ。殺してはいけません。引き渡す約束なのですから。そのまま、あの人たちの元へ連れて行きましょう」
    「ああ、分かってるぜ、ティッツァーノ。ただ、声を出されたら困るからな。声は出せねーようにしないとよ」
    「そこは安心してください。わたしのトーキング・ヘッドがまだ取り付いているので」

    なにを言っているんだ、こいつら。オレの存在などまるでないように、二人は淡々と会話を進める。それがまとまる頃、オレは信じられないことに水から水へと瞬間移動しながら、どこかへと向かっていた。いや、向かわされていた。なんだよ、これ。何が起きてるんだ。

    「おお、来たか。なるほど、情報通りの男だな。よし、セッコ。ビデオカメラの準備はいいな?充電も確認しておけよ。撮れてねーなんてのはナシだ」
    「うおおおっ!分かってるぜェェェェ、チョコラータ!」
    「よしよしよしよし」

    気付けば、オレは寂れた病院にいた。セッコと呼ばれた男は、妙に力が強くオレを簡単に拘束して、手術台へと縛り付けた。オレは困惑したまま、見下ろすもう一人の男に助けを求めた。しかし、そいつはニタニタと笑うだけで全く助ける素振りを見せない。

    「おまえは病気だ。何人も女を手に入れないと気が済まねーってのは、病気なんだ。特別にわたしがおまえを治してやろう。このチョコラータがな。ああ、そんな絶望的な表情はまだいらねーんだよ。わたしが見たいのは、おまえが生命に縋る顔だ。さて、おまえはどんな顔をするんだ?」

    男の横にあった台には、医療器具だけではなく何に使うのか分からない工具まであった。

    「あいつに声を掛けたのが、おまえの人生の終わりだったんだよ。それどころか、手を出そうとしていたらしいじゃあねーか。後悔は気が済むまですればいい。さあ、始めるぞ。残念なことに麻酔を忘れてしまった。まあ、わたしは麻酔科医じゃあねーからな、いいか。とにかく、手術を始めようか」



    「また鳥にパンを与えていたのですか?」
    「うん。楽しくてね。ティッツァーノもやる?」
    「わたしは見ているだけでいいです」
    「スクアーロは?」
    「いらねえ。鳥にエサなんかやって、何が楽しいんだよ」
    「可愛いでしょ」
    「鳥を見て、可愛いなんて思わねーよ。そういえばおまえ、声を掛けて来た男とはどうなったんだ」
    「さあ?あれから連絡は来ないし。いつもの事だよ。話しかけてきたのに、直ぐにみんな連絡が取れなくなるのは」
    「変な男に引っかからなくて、いいじゃあないですか」
    「うーん。そうだね。あっ、前に大きいパンを狙ってきたハト!今回は渡さないからね!」

    親衛隊

  • モブ男が手を出したのはギャング~暗殺チーム~

    20191115(金)17:40
    ※モブ男視点
     病んでる暗殺チーム



    第一印象は「可愛い人だな」。第二印象は「よく食べる人だな」。いつも店に来る女性が気になって声を掛けた。お互いの名前とか、趣味とか、好きな物、嫌いな物。話していくうちに「素敵な人だな」と思って、店に来るたびに色々と話して笑い合った。「高校生の時以来、友達ができたことがなかった」という彼女は、ぼくのことをどうやら友達と思っているらしい。それがちょっぴり残念だけど、それでも傍にいたいと思っていた。

    それから、奇妙なことが周りで起き始めた。丸刈りに剃り込みを入れた男に後を付けられたり、鏡に知らない男が映ったり。この前は、派手なスーツを着た威圧感のある男と緑の髪を逆立たせた男が「兄貴、こいつですよ」「オメーに聞きたいことがあるんだがよォ」と話しかけて来た。こいつらは関わっちゃあダメだと、ぼくは無意識に判断して人混みに紛れて逃げた。次の日は一台のオープンカーに執拗に追いかけられ、また別の日にはバイクに乗った奇抜な男に切り付けられた。

    なんなんだ、これは。最近、変な事ばかり起きる。警官に相談するもまともに取り合ってくれなかった。「あの子なら話を聞いてくれるだろうか」。そんな期待をして、ぼくはいつも通り仕事へと向かった。その途中で、何かに路地へと引き摺り込まれた。何か……ぼくの目には、何も映っていないのに。

    「おまえが最近、あいつの話に出てくる男か」

    その言葉と共に、見たこともない目を持つ大柄な男がそこに、滲むように現れた。

    「あいつ、本当に趣味が悪ィぜ。こんなフツーの野郎と」
    「フツーの野郎じゃあなくても、おまえはお兄ちゃん程度にしか思われてねーだろ、ホルマジオ」
    「さて、どうするか。おい、誰がやる」
    「兄貴……。さすがにここはマズいんじゃ?大通りも近いし」
    「だったら、一番バレねーヤツがやればいいだろォ~?」
    「賛成だな。となると、ギアッチョ……おまえか、リゾットだな。オレは追跡をするベイビィを作っちまってるし、プロシュートは周への影響が大き過ぎる。ペッシはまだなんだろ?イルーゾォは鏡がねーし、ホルマジオは効果が出るまで時間が掛かる」
    「オレがやる」

    一歩、ぼくに向かって踏み出したのは大柄な男。誰よりも冷たい瞳のそいつは、ぼくを見下ろしながら静かに呟いた。

    「あいつに近付かなければ、おまえは生きていられた」




    「最近、行きつけのお店の店員さん、辞めちゃったみたいなんですよ。友達ができたと思ってたのに」
    「あーあ、そりゃあ残念だな。ほら、頭撫でて慰めてやるよ~」
    「子供扱いしないでください、ホルマジオさん!……なに笑っているんですか、イルーゾォさん」
    「いいや。気にするなよ」
    「職場を辞めるなんて普通のことだろ。いちいち気にしてんじゃあねーよ」
    「そ、そうだぜ。それに、オレたちがいるだろ?」
    「プロシュートさんもペッシさんも分かってない!わたしは友達が欲しいんです!先輩は先輩、同僚は同僚、友達は友達!」
    「意味分かんねえ」
    「ギアッチョさんには分からないですよ」
    「恋人は作らないのか?そうだ、オレなんてどうだい?」
    「わたし、普通の男の人がいいです。同じ職業って……なんか」
    「……おまえには」
    「何ですか?リゾットさん」
    「おまえには、ここがある」

    友人も恋人も必要ない。

    暗殺チーム

  • モブ男が手を出したのはギャング~トリッシュ~

    20191114(木)23:11
    ※モブ視点
     病んでるトリッシュ、百合、微裏


    女ってのは、ちょっぴり優しくしてやれば直ぐに惚れてくれる。そして今度はこっちが金や身体を要求すれば、簡単に差し出してくるようになる。先日、街で声を掛けた女も簡単にオレの誘いに乗った。まだこの国に慣れてねーようなアジア人で、「何か手助けできることはあるか」とか言ったら「地図が分かり難くて」と困ったように笑っていた。「なら道案内してあげるよ」と言えば嬉しそうにして、簡単に付いて来た。

    聞けばイタリアに住んで一年はしているが、道を覚えるのが苦手だとか。話していると、「ああ、こいつは直ぐに心を許す感じの女だな」と分かった。アジア人ってのは、イイ具合だって仲間も言っていた。興味はあったし、この女を引っ掛けると決めたオレは、歯の浮くようなセリフを浴びせてやった。顔を真っ赤にして照れる姿はまあ可愛かったが、あくまで目当ては身体。ちょっぴり肉に乏しいが、その弱々しさは逆にそそるものがあった。

    そろそろかと家に誘ってみれば、そこは意外とガードが固く、頑なに拒み始めた。あれだけ良くしてやったのに、という怒りが込み上げて殴り倒し、そのまま犯した。噂通りの具合にオレはそいつが気に入り、荷物を漁って名前や住所、電話番号を手に入れた。

    そう、それまでは良かった。順調だった。

    それから数日後にその女のアパートに行けば、いたのは別の女。ピンク色の短い髪のそいつは、アジア人の女の親友だという。そいつもそいつで十分に美味そうだった。オレはいつも通り、甘い言葉を掛けてその女を壁際まで追い詰めた。そのはずだった。気付けばオレは目に見えない何かに殴り倒され、床に伏せていた。女の足が後頭部に乗り、体重を掛けて踏み付けて来る。目の端で捉えた女の表情は、怒りに歪んでいた。

    「あんた、よくもあの子に酷いコトをしたわね。泣いて帰って来たのよ、あの日。唇は切れてるし、痣は出来てるし……。よくもやってくれたわね。あたしが今まで大切にしてきたあの子の身体を、あんたみたいなゲスに汚されるなんて。ねえ、どうだった?あの子の初めては。あたしが……野郎から守ってきた処女は」

    身体が動かなかった。何かに押さえ付けられている。確かにオレは押さえつけられているというのに、オレの目には何も映っていない。理解できなかった。何が起きているのか。

    「……あたしが貰うはずだったのに。ふざけたことしやがって。あんた、覚悟しなさいよ」



    「今日も外に出たくないの?」
    「……うん」
    「何か食べられそうなもの、ある?あたし、用意するわよ」
    「食べたくない」
    「でも、少しは食べないと。ジョルノたちも心配しているわ」
    「食べたくないの。それに、今は男の人に会いたくない。怖い」
    「……そうよね」
    「トリッシュちゃんがいれば、わたしはいいの」
    「あたしも、あんたがいればそれでいいわ」
    「トリッシュちゃん」
    「なに?」
    「迷惑かけて、ごめんね」
    「あんたに掛けられる迷惑なら歓迎するわ。……愛してる」

    トリッシュ

  • モブ男が手を出したのはギャング~護衛チーム~

    20191114(木)01:26
    ※モブ男視点
     病んでる護衛チーム


    今日も成果は上々だった。警戒心の薄いヤツらのおかげでオレの生活は潤う。戦利品である複数の財布たちを眺めながらオレは笑った。

    その次の日、オレはまた獲物を漁りに街へ出たが、そこで後悔をすることとなった。

    今まさに誰かに追われている。それも複数だ。警官なんかじゃあない。もっとヤバいヤツらだ。見た目はガキだが、どれだけオレが路地を縫って走ろうとまるでその行動が筒抜けているかのように確実に追い詰めて来る。気付けば大通りからはすっかり遠ざかっていて、逃げ場を失いつつあった。何なんだよ。オレは今日、まだスリはしてねーぞ。見つかってもいねえ。なのに何でだ。

    「レーダーではそっちに行ったぜ、ミスタ」

    その声が聞こえたと同時に、角から長い腕が伸びてオレの首に回る。そして米神に固く冷たい物が押し当てられた。視線を向ければ、その正体が拳銃だと分かる。

    「おい、動くなよ。声も出すんじゃあねえ。分かるよな?いいか、少しでも許可したこと以外の行動を取ったら、直ぐにオメーの頭に弾丸をぶちこんでやるからな。今からオメーには、首を縦か横に振る事しか許可しねえ」

    こいつらに逆らうな。そうオレの勘が叫んでいた。オレは「分かった」と首を縦に数回振る。すると、冷たい石畳にオレは倒され、今度は後頭部に銃口を向けられた。嫌な汗が噴き出て、筋肉が震えているのがわかる。

    オレはもしかして、知らず知らずのうちにヤバいヤツに手を出したのか?こいつら、普通じゃあねーよ。

    「そいつですか。ここらで財布を盗んでいたという男は。アバッキオのムーディー・ブルースはやはり正しかったか。確認されているだけでも数十件。よくもまあ、これだけやったものだ。しかし、狙う相手をもっと選ぶべきだったな」

    今度は、銀髪に赤いスーツを纏った男が現れた。口調は落ち着いているが、声に怒気が含まれていることはよく分かる。そいつの足がオレの側頭部に打ち込まれ、オレは思わず声を上げてしまった。

    「喋るなって言ったよな。次に破ったら、頭の中身が外に出て来るぜ」

    より強い力で拳銃が押し当てられる。オレは歯を噛んで、必死に声を堪えた。

    「おい、フーゴ。蹴るならもっと別な場所にしろ。頭は最悪、死なせる可能性がある。まだそいつには聞きてーことがあるんだ」

    次に、大柄の男が現れてオレの目の前にしゃがむと、髪を鷲掴んで視線を強引に合わせた。

    「オメー、昨日、女から財布を盗んだだろ。アジア人の女だ」

    その言葉に、オレは昨日のことを思い出す。確かに、獲物の一人にアジア人の女が一人いた。警戒心とも無縁で誰よりも盗みやすく「平和ボケしたバカな女だな」と思っていた。オレは首を縦に振る。すると、大男の目付きがより鋭くなり、その声も一層に低くなった。

    「フーゴの言う通りだ。相手は慎重に選ぶべきだったな。運の悪ィ野郎だぜ。ブチャラティ、こいつは認めたが、どうする?」

    その言葉に誘われ、白いスーツの男と金髪に三つ編みを結った男が現れる。白いスーツの男はオレを見降ろしてから、金髪の男に視線を向けた。

    「ジョルノ。後の処理は任せられるか?」
    「ええ。大丈夫です。決して見つからないように……ですよね」
    「ああ、頼んだ。じゃあ、そうだな。おまえ、神を信仰しているか?それなら罪を悔いて神に請う時間だけは与えよう」

    全てを察した。オレが財布を狙ったあの女は、この男たちと何らかの繋がりがあり、オレを突き止めた男たちは報復に来たのだと。しかし、財布を盗んだだけでこんなことをするか?たったそれだけで、オレは死ななきゃあならねーのか?

    「た、すけ……ッ」
    「助けて欲しいのか?おまえ、財布を返して欲しいというヤツらの言葉を聞いたことはあるのか?……オレたちはおまえが思っているほど甘くはないんだ。それに、喋るなとミスタから言われたはずだろ。そうだな……声を出されたら困る。口は塞いでおこう」

    次の瞬間、理解しがたい現象が起きた。オレの口はジッパーと化し、そこを塞いだのだ。





    「ほら、オメーの財布、見つかったぜ」
    「あー!どこにあったの!?凄く探してたんだ!」
    「道に落ちてたのを、店のおばちゃんが拾ってくれてたみたいだぜ。警官に届けようとしていたところをブチャラティが偶然見つけて、説明したんだってさ」
    「そうだったんだ。ミスタもナランチャもブチャラティもありがとう!」
    「気にするな。見つかって良かったな」
    「本当に抜けていますね、あんたは」
    「あははっ、よく言われる」
    「褒めてねーんだよ。もっとしっかりしろ」
    「分かったよ、アバッキオ……。あ、全部入ってる!お金は持っていかれてると思ったんだ」
    「随分と大事にしているんですね、その財布。昨日、凄く落ち込んでいましたし」
    「うん。お金よりも、みんなと撮った写真も入ってるし。ほら、ジョルノから貰った日本のお守りも入ってるんだ。あとね、このチャームはブチャラティからで、これはミスタからの……」



    「ジョルノ、あいつはどうなった?」
    「問題ないです、ブチャラティ。見つかることはありませんよ、絶対に」

    護衛チーム

  • リゾット・ネエロは両片想いをする

    20191113(水)17:23
    「ねえ、プロシュート。リーダーって、恋人とかいるのかな?」
    「確かなことは聞いたことがねーが、いねーだろ。ありゃあ」
    「で、でも、あんなに格好いいなら普通……ッ」
    「オメーよォ、普通はああいう男を見たら女は怖がるもんなんだぜ。オメーも任務でリゾットと組んだことがあったろ。あいつの傍は人が寄って来ねーし、一般人はみんな視線すら逸らしてんだろうが」
    「……まあ、威圧感はあるけどさ」
    「リゾットが好きなんだろ。丸分かりだ」
    「だって仲間思いだし、優しいし、任務でピンチになった時は直ぐに助けてくれたことだってあるんだよ。怪我をすれば、治るまで色々と聞いて心配してくれるし」
    「(たぶんそれは、オメーにだけだ)」
    「も、もし恋人がいたら……。あれだけ魅力的だからいてもおかしくはないけど、やっぱりちょっぴり悲しい」
    「オレはいねーとは思うが、いたらどうする気だよ」
    「……こ、殺す?」
    「なんでそういう思考になるんだ、オメーは」



    「リゾット。あいつとはどうなってるんだ?」
    「何のことだ、メローネ」
    「進展はしたのかって聞いてるんだ。好きなんだろ、あいつが。いつも視線で追っているし、話しかける時も少し優し気だ」
    「……」
    「睨むなよ。茶化してるわけじゃあない。これでも応援してるんだぜ。そういえば、あいつはあいつで、気になっているヤツがいるみたいだ。オレの勘では、だが」
    「……」
    「知りたいんだろ。男かってな。たぶん……いや、確実に男だぜ」
    「……何が言いたい」
    「片想いの相手……もしかしたら恋人だったらどうするんだ?」
    「殺す」
    「即答かよ」

    リゾット

  • 本体vsスタンド~ディアボロ~

    20191113(水)17:22
    ※微裏?

    「キング・クリムゾンが怒ってるよ、ボス。怖い」
    「元からそういう顔だ。そもそも、なぜキング・クリムゾンが出ているんだ」
    「知らないよ。ボスのスタンドでしょ。ボスが出したんじゃあないの」
    「オレは出していない。……キング・クリムゾンが自分の意思で出て来たという事か?そんなバカな」
    「ひいっ!ボス、ボス!キング・クリムゾンがわたしにキスをしてくる!」
    「キング・クリムゾン、きさま何をッ!おまえも抵抗くらいしろ!」
    「む、無理!キング・クリムゾンに力で勝てるはずがないでしょ!……んむっ。ほ、ほっへをほへいはれた(ほっぺを固定された)!」
    「何が起こっているというのだ……ッ。スタンドをコントロール出来ない!」
    「はっ……ふ」
    「その声……。まさかおまえ、感じているんじゃあないよな」
    「し、舌遣いがボスにそっくりで、その……ッ」
    「なにを赤くなっている!相手がキング・クリムゾンだとしても、オレ以外のヤツに……!」

    ドッピオ&ディアボロvs、ごちゃまぜスタンド、その他5部、他部