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三井
あ?星?
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あなたの名前
そう、星です
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仕事の昼休み、偶然近所のご飯屋で一緒になった先輩の三井さんは私の顔を変な目で見てくる。
そしてーーーー -
三井
ぶわっはっはっ!!
お前、星ってガラかよ!!! -
大爆笑だ。
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あなたの名前
ホント失礼ですよね
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三井
あんまり笑わせんなよ
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あなたの名前
前に付き合ってた人は星観に連れてってくれたなぁ…
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三井
……どこ行ったんだよ
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あなたの名前
えぇっと…
あ、もしかしてデートで使うんですか?! -
三井
うっせぇ!!
いいから教えろ!! -
ーー後日、職場にてーー
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三井
おい
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あなたの名前
なんですか?
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三井
今日夜飯行くぞ
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あなたの名前
また随分と突然ですね
まぁ、いいですけど -
三井
今日は天気も良さそうだしな
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あなたの名前
天気カンケーあるんですか?
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三井
いいから早く仕事終わらせろよ
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仕事が終わり、私たちは食事をすませ三井さんの車へと乗り込んだ。
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三井
お前まだ時間平気か?
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あなたの名前
え、平気ですけど…
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三井
よし
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三井さんはそう言って車を走らせる。
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ある場合で車は止まり、三井さんは私に車から降りるよう促した。
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あなたの名前
うわ…
なんですかここ…… -
着いた先は満点の星空が綺麗に輝く小高い丘だった。
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三井
お前が元カレと来たところより何倍もいいだろ
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あなたの名前
はい!すごいキレイです…
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私は満点の星空を見上げていたが、ふと視線を感じた。
それは星空ではなく私の事を見ている三井さんの視線だった。 -
あなたの名前
なんですか?
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三井
あの…よ
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あなたの名前
はい?
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三井
……っ、なんでもねぇ
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三井さんはプイっとそっぽを向いてしまった。
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あなたの名前
三井さん
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三井
あんだよ
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あなたの名前
私をここに連れてきたのは予行演習ですか?
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三井
は?!
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あなたの名前
他の女の人と来るための
予行演しゅっ… -
言葉の途中で三井さんは私の鼻を手でつまんだ。
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三井
んなわけあるかよ
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あなたの名前
だ、だって……
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三井
……お前と来たかったんだよ
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三井さんは私の鼻をつまんでいた手を離した。
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三井
お前が喜ぶような場所に
2人で来たかったんだよ -
私はつままれていた鼻をさすりながら、暗くてあまり見えないけれど恐らく真っ赤になっているであろう、三井さんの顔をしばらく見ていた。
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